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新人賞/アシスタント募集

2016年10月25日

第34回 新人漫画賞 グランドチャレンジ 全作品編集長コメント

第33回月マガ新人漫画賞 グランドチャレンジ 編集長のコメント

※敬称略 ※順不同です。このナンバリングは評価の上下を表すものではありません。

  

奨励賞以上の作品

  

1【漫画部門 佳作】『To Be Continued』神谷ユウ

童話の中に存在するお姫様たちと魔女の関係を軸に描かれる、濃度の濃いダークファンタジー作品。世界観の完成度が非常に高く、このまま連載に持っていくことが出来るレベルの作品です。作者の画力も高く、物語の目的もはっきりしてますし、バトル部分に童話のエピソードをどう生かしていくかの見通しが立てば可能性は十分と思います。

編集長のコメント
2【漫画部門 特別奨励賞】『Passing Pass』哀川竜介

女装したら女のにしか見えない主人公。女子マネ気質。日本一のプレイヤーになぜか認められている。部活ものかと思いきや、いきなりU20の舞台へ。ラグビーを難しく見せずに、パスだけにしぼって見せる。などなど、作者のアイデアがうまく機能していて、とても面白かったです。ライバル関係も出来ているので、本当にこのまま連載できるのでは?

編集長のコメント
3【漫画部門 奨励賞】『クレイジー・ドッグ』佐倉光

父の仇の暗殺者に、お金で「父の仇」である自分自身を殺すように依頼する少女。お話のつかみがまず面白いです。暗殺者「クレイジードッグ」の正体に仕掛けられたアイデアも良かったですし、絵柄が一皮むけてキャッチーになってくれば、もっと上の賞やデビューが狙えると思います。

編集長のコメント
4『帝球』深谷慶

まず、主人公のキャラは良い出来だと思いますし、ソフトテニスの攻防を描く画力、作者の技量はとても高いと思います。ただ、この漫画が、「挫折した主人公がもう一度そのスポーツを始める話」を描くなかで、テンプレ以上の何かを見せれたかというと、そうではなかったなという印象です。ソフトテニスの魅力もうまく伝えられていない気がしますし、惜しいところがたくさんある作品です。

編集長のコメント
5『FAST BALL』高橋アキラ

バスケットのアクションシーンには、とても力があり、読んでいて引き込まれるシーンがたくさんありました。少年たちも絵的には可愛いし、カッコいいし、作品に清々しさがあります。ただ主人公のキャラクター像の既視感、こういったスポーツ物の「努力が勝つ」お決まりの展開に、何かもう一ひねり、自分なりに加えてほしかったかなとも思いました。

編集長のコメント
6『おっぱぱん』明日葉

Hなものをバシバシ取り締まる、まじめの権化な女子委員長。でも実はそういったものに免疫が無くて、頭の中ではいちいち誇大妄想で勝手に照れまくってしまう‥‥というキャラクター設定が、とても良かったです。もっとコンパクトな長さのショート漫画にして、ネタを増やすことが出来れば、デビューできる可能性があると思います。

編集長のコメント
7『弁天町』伊藤遥人

シュールで独特な作風でも月マガは大歓迎です。お話の入り口で、水中都市の世界観を読者にもっと魅力的に見せる「つかみ」が足りない気がします。オチありきだと、こういう作品は最後まで読者がついてきてくれないので。ただ、構図や絵の見せ方は上手かったですよ。

編集長のコメント
8『きゃらむん!』原作/あかり 漫画/はるか

島の人気イケメン・ケイちゃんをめぐって、島の美少女・3人が争うが、ケイちゃんの意中の人はちんちくりんな「もずくちゃん」だった。ちょっとしたハーレム感、女性キャラの色気などは、この作品の武器だと思います。「もずくちゃん」は、この漫画の一番面白い部分になるはずだったんですが、「心のピュアな子」の魅力をもっと掘り下げないと、多少ビジュアル倒れの印象が出ちゃったかなと思います。

編集長のコメント
9『双翼のソムニウム』司馬戌湧

孤児の少年と少女の淡い恋が、大人の卑しい人身売買の企みによって、壊れそうになる物語。ダークな雰囲気と刺激的な設定を使って、エンターテイメントしようとしているところは非常に好感度が高い作品です。画面の濃さや画力の高さも評価したいと思います。この作品の欠点は、展開が読めてしまうところです。おそらくこうなるだろうな、という読者の読みを、恋愛なり事件なり、キャラの背景なりで少し工夫して、作品に個性が出るようにできればもっと良くなったと思います。

編集長のコメント
10『周波数ノイズ』中島与

男の子側の自意識上の歪みが、上手に漫画の中で青春の一コマに昇華されていて、読んでいて心が締め付けられるような表現力に感嘆しました。作者のセンスと、絵の上手さはこれで分かりますので、次は少し長めの学園青春ものに挑戦してほしいです。

編集長のコメント
11『DUO』touzanH

空間裂傷にはまった人間を救出する主人公と組織。世界観と絵柄のマッチ、そして空間裂傷の奥に消えた少年少女4人の事件の裏に潜んでいたのは――。SFとして素晴らしい世界観を構築して、なおかつサスペンスとしても唸らされる作品。才能の溢れた方だと思います。絵をあと少しだけ丁寧に描くようにすれば格段に商品力も上がると思いますので、次回作を楽しみにしています。

編集長のコメント
 

  

ショート漫画部門

  

1【ショート漫画部門 奨励賞】『ユキは今日恋をする』辻環

4コマないし2コマ漫画で、漫画や物語の「お約束」を逆手にとって笑いにする、そのセンスはすごいなと思います。4コマより2コマの方がさらにうまいのが感心しますし、絵にも色気があって良いです。特異な主人公を据えたもので、次回作は読んでみたいです。

編集長のコメント
2『ねこのおにいさん』石田万

シスコンの兄が交通事故で死んで、妹を守るために猫になって蘇るという、分かりやすい設定が良いですね。しかも、つかみ倒れにならないのは、どこでも寝れるという特技を含めて妹さんのボケボケぶりが、回を追うごとにエスカレートしていくという楽しみがあるからですね。とてもよく出来ています。

編集長のコメント
3『白石黒木の日常的ポジネガ』matio

作者のセンスみたいなものは全ての編集者が感じ取れるほどのものでした。ネガティブ主人公とポジティブヒロインのやり取りは、誰しもほっこりしたり切なくなったりします。絵も含めて、さらっとした読み味なのは、それが作者の持ち味ということで、このまま突き進んでいってほしいですね。

編集長のコメント
 

  

ネーム部門

  

1【ネーム部門 奨励賞】『根なし草のすべて』小田ひろみ

朝起きると、過去のすべての記憶がなくなっている街。ヒロインは自分の記憶を取り戻そうと動き出すが‥‥。辛いことを忘却しながら生きることは良いことかどうかを問いながら進むSF。「記憶」がテーマで、テーマを掘り下げるという意味ではうまく出来ていると思います。作品世界の道具立てにマイナー感があって、ヒロインの捜査の過程でもう少し派手な事件が起きてくれないと、活字を読んでるだけの退屈さも感じてしまいます。良い意味でのハッタリ感が作品に備われば、もう一つレベルの高い作品になったと思います。

編集長のコメント
 

  

最終選考まで残ったが惜しくも受賞は逃した作品

  

1『わたしと会長の妄想日記』森野シン

今回の作品の中でもっともHだった作品。もちろんHな作品も大募集です。女の子同士の作品でしたが、キャラクターの妄想の仕方が男性的に仕上げてあるので、感情移入はしやすかったです。こういうジャンルは、さらに画力を上げる事がまず第一だと思いますので、次回作も早めに頑張って、また挑戦してください。

編集長のコメント
2『魔女の方言』ひととせひるね

魔女×方言という萌えを生み出す仕組みを、ちゃんと活かした作品にしようと作者の努力のあとが見られる作品です。絵的にもキャラ造形的にもまだ少し未熟な部分があります。作品全体をほのぼのテイストにしたいのか、スポコン的にしたいのかも中途半端です。しっかりと描きたい作品像を持ちながら、次回作にも挑戦してほしいです。

編集長のコメント
3『モザイク・テンペスト』上原大

もう少し絵をしっかり描き込んでくれたらなぁ!という感想でいっぱいです。世界観もキャラクターも素晴らしく、そこに下ネタやHを絡める余裕と遊び心もあり、とてもエンターテイメントした作品でした。画面の白さがもったいない作品でした。

編集長のコメント
4『キノコイーター』杉山今日子

キノコを食べると必殺技や超能力が使えるという、某・任天堂キャラの特徴を、バトル漫画にリアルに落とし込もうとしているのは、面白い切り口かなと思います。ただ、それ以外に作品に目新しさが感じられなったのが残念です。特撮ヒーローものなどでよく見られる悪の組織や改造人間のパターンを参考にするのは良いのですが、そこから逸脱するアイデアを自分で意識して作ってほしいと思います。あと、白と黒のコントラスだけで画面作りをするのも、この作品の世界観ではやめた方が良いと思います。細部までしっかりと絵を見せた方が良い作品なのに、目がチカチカしてはっきりと絵を見ることができません。

編集長のコメント
5『本のむし』大利健真

本を、女の子がバクバク食べ始めた時は、びっくりしました。つかみはOKです。驚きの設定にも関わらず、青春時代の辛い体験の部分もしっかり描けていたと思います。小説家のおじさんとの関係でもう少しドラマを作れれば、オリジナリティあふれる作品になっていたと思います。あと、画力をもう1段上げられるように精進しましょう。

編集長のコメント
6『ナルシスト爽輝のキラキラエブリデイ』秋田将大

ナルシストなイケメン君と地味女のコンビでコメディをやるパターンは、わりと昔からあるので、そこに何を加えられるかが勝負です。オチも含めて、意外性はなかったかなと思います。絵も達者ですし、見せ方も上手いので、自分のアイデアで勝負できる作品で次回は挑戦してほしいかなと思います。

編集長のコメント
7『いけないエクソシスト』鳳タケシ

エクソシストの女性のショタコン好きが犯罪レベルまで突き抜けていて面白いです。ただ、作者はもう何度か新人賞で受賞もされてますが、この主人公が永続的に面白いことをやっていける可能性も、作品の中にはちゃんと仕込んでほしいと思います。ショタネタだけでは、これ以上広がる可能性は感じませんでした。

編集長のコメント
8『チラシちゃんのススメ』おはなちゃん

女の子の人型広告というHな発想は素晴らしいと思います。色んなタイプの女の子を出したり、誇大広告ネタなどで、うまく話を広げてもいます。ただちょっと絵柄的に肉付きが極端すぎて、女の子のエロな魅力を損ねています。そのあたりは今後担当編集とバランスをとりながら描いていただきたいなと思います。

編集長のコメント
9『ピアノマン』川岩正義

絵で笑わせる巧みさはあるなぁと感心しました。ネタ的にはサッカー知ってる人だけのものなので、判断難しい所もありますが、せっかく狭いところのネタで勝負しているのであれば、もっとマニアックなネタに絡ませたオチの方が良かったかなと思います。

編集長のコメント
 

  

その他の応募作品

  

1『八尾の狐』(ネーム原作)カイソラト

ストーリーの構成はとてもうまく、八尾の狐→5割ダウンの状態→九尾の狐とヒロインが変化する段階を読者に上手く見せれるように出来ていました。このヒロインの背負っている一族の業の部分をもっと設定的に深堀りしてくれると、原作としての価値はもっと高くなったと思います。

編集長のコメント
2『ターゲット』アキナ

暗殺者の少年、ボディーガードの少年、護衛される女社長。それぞれのキャラクターがしっかり立っていて面白かったです。話の結末が分からないように運びストーリーもうまかったです。欠点としてはアクションの部分が絵的にまだまだ未熟で緊迫感が足りなくなってしまう点です。たくさん描いて、しっかり画力も磨きましょう。

編集長のコメント
3『ADVANTAGE』『ほののとささら』(ネーム原作)成田浩二

話が詰め込みすぎな印象で、そのせいでコマ割りが細かくなりすぎています。どちらも女子テニスが題材の漫画ですが、女子テニスの何を見せたいのかが、いまいちはっきりしない作品になってます。ロシアから来た少女に焦点を合わせているのか、部活内の人間関係なのか、スポーツアクションなのか。原作ということを考えるともう少し狙いをきちんと定めてほしいです。

編集長のコメント
4『楽器弾こうよ』やろいち

軽音楽部を舞台にした4コマギャグで、クスリとは笑えるのですが、「誰も部活してくれなくて困る」という観点からネタを作ると、何でもありになってしまうので、ネタのクオリティは非常に高いものが求められてしまいます。楽器や音楽のネタに特化して作った方がベターかなという感想は持ちました。

編集長のコメント
5『PEACH』オサレメ・アブール

申し訳ないですが、ちょっと作者ご本人の日本語訳がうまくいってないため、世界観やストーリーが分からないです。少し病んだ、絶望的な心内世界を絡めたファンタジーだと思いますが、絵的な雰囲気はとても良かったです。基本的な画力はまだまだなのですが、コマ割りと見せ方に勢いがあって良かったです。

編集長のコメント
6『ミッション』『エレベーター』Hatu

お金と引き換えに怪しい仕事=ミッションを怪しい人から引き受けた。その仕事は「目を開けたら目の前にいる人の背中を突きとばしてください」。このつかみはすごく面白かったですね。次に何が起きるか読者に期待を持たせるように作るのは漫画の基本です。たった数ページで終わってしまいましたが、もっと展開させてほしかったなと思いました。エレベーターの方も、怖い出だしで期待が持てるのですが、オチがギャグになってるのは少し安易だなと思いました。

編集長のコメント
7『shake hands』dosiro-to

とても良い話でした。幽霊の話なんですが、死んだ当人の中の、恨みの部分と本体とを分離して、自分対自分の構図を作ったところが面白かったです。そうすることで幽霊当人のエピソードを深堀りできたのが良かったですね。キャラクターと霊現象を表現しきる画力がまだ備わっていないので、話作りよりも、ここから先は絵の向上に時間をかけてほしいです。

編集長のコメント
8『これは全て空想上の出来事です。』(ネーム原作)村尾沙耶

これは彼女の空想はどこまでなんだろう?その境目がネームだとはっきりと分かりづらかったです。ただ、自分の気持ちの弱さを自覚しながら、空想に逃げる少女の心情みたいなものは、とてもよく描けていました。ネームを見る限り、絵も上手いですし、自分で漫画にしても良いと思いますが‥‥。

編集長のコメント
9『漫画好きの草太くん』藤原みちひろ

漫画を題材にした漫画、はいろいろありますが、「漫画読み」の男の子がどうしても「キャラが描けない」先輩の女の子を助けて、二人で漫画家を目指すという設定は、惹かれるものがありました。今までにあまり見た事ない設定ですね。二人がタッグを組んでから、どういう苦境をどうやって乗り越えるかのほうが興味あるので、むしろこの後を漫画にしてみてほしいなと思いました。

編集長のコメント
10『蛇喰』海藻ちぅ

しっかりと世界観も作ってますし、キャラクターも、ストーリーもまじめにきちんと作っています。良く言えば王道のファンタジーなんだと思います。ただこの作品は、ゾンビものというジャンルになると思いますが、そのジャンルの作品の作り方をそのままなぞっただけという印象も持ちました。設定のどこかに新しい驚きがないと、読者としては読み続ける気持ちになかなかならないものです。ヒロインとの関係だったり、怪物たちの特徴だったり、作品の中に、自分の勝負アイデアをどこかに作るようにしてください。

編集長のコメント
11『ワン・パンク~消える魔球~』二村旭

犬のビジュアルだけ使って、複雑な家庭事情を持った少年の心の交流を見せているのですが、試みとしては、読者にほのぼの切なくなる印象を生んで、良かったと思います。ページも少なく、尻切れトンボな感じはありましたので、もう少しボリュームを使って読んでみたい気がします。

編集長のコメント
12『種屋の仕事』(ネーム原作)貴史

悪種の回収に来た少年と、回収対象の青年と女性の哀しいエピソード。人間ドラマとしてはとても良く出来ていたと思います。読者みんなが素直に感動できる話だと思います。話のつかみとして「悪種」というものの危険性を、読者に向けてもっと大袈裟に作っても良かったかなと思います。ただ良い話を作るよりも、常に最悪のバッドエンドの恐怖があってこそ読者は次が読みたくなるものだと思います。

編集長のコメント
13『赤いくつ』(ネーム原作)貴史

捨てた赤いくつに復讐される話。ホラーですが、怖いという点では、うまく出来てると思います。ただ、この話を教訓めいた良い話に落としこむのは難しいと思います。どちらが理不尽かというと、くつの側の逆恨み感が強いので、怖さだけで最後まで押してほしかったなと思います。

編集長のコメント
14『桃太郎伝説』(ネーム原作)貴史

桃太郎がもし鬼側に流れて付いていたら。というIFで始まるファンタジー。鬼の側にも良い鬼がいて、人間である桃太郎を育てたのち、人間によって全滅するという哀しい物語。キャラクターの心情、絵、コマ割りのメジャー感が素晴らしかったです。ただ、ここで終わってしまうのはとても残念で、鬼側に生まれた桃太郎がこれから何を目的に活躍していくのか、という物語が本当は一番見たかったです。

編集長のコメント
15『モリーの最後』貴史

羊のロボットと病気の少年の、死ぬまでの心の交流を描いた作品。この作品で上手だったのは、少年zが意識を失ってから、ちゃんとロボットの方の心の中を描いてから終わったこと。画面がかなり白いので、もう少ししっかりリアルに描いたほうが、心情描写などがもっと映えると思います。

編集長のコメント
16『亡者の詩』(ネーム原作)カイソラト

ちょっと設定が過剰すぎる感じを受けました。ケイの肉体的設定の「死ねない」「死ねないけど、人を殺すと体が弱っていく」という二つを、どう面白く生かすかということに集中してほしかったです。今のままだと「王国の興亡」という、もう一つの大きな話と合体して、どっちつかずのお話になってしまっているところが惜しいなと感じました。

編集長のコメント
17『青色甲虫』(ネーム原作)沢木広

人の脳幹に食いこみ、死んだ人間を操るブルーダイヤ・青色甲虫。話の構成がうまく、青色甲虫の目的や、おそらく乗っ取られたであろう主人公の奥さんがどうなってしまうのか、ドキドキしながら読めました。話が尻切れトンボで終わってしまっていて残念でした。もっと読みたかったです。

編集長のコメント
18『贄師』(ネーム原作)沢木広

自然の脅威に対して、生贄をささげる風習がまだあった時代に、裏で生贄を救うために存在した職業・贄師の実態を描く作品。生贄選びから実際の生贄の儀式まで、ギミックに見どころは多くて良かったのですが、人間ドラマ的には主人公が誰だか分からない作りになっていたので、少々物足りなかったです。

編集長のコメント
19『魔笛』岩浅賢

ミミ族の青年が魔笛の力で、義賊のしっぽ族の男の子の心の傷をいやすハートフルなファンタジー。魔笛の力の光と闇の両面を描いていて、そこが面白かったです。ベタが過剰で画面が暗くなりすぎています。魔笛の力の発動などがもっと華やかになるように描いてほしいと思います。

編集長のコメント
20『ダンチュー!!』宇佐美々善

厨二的な主人公の痛さを笑いにするギャグ漫画は、類似の作品がたくさんありますので、その中で目立つための特徴をもっと付けてほしいなと思いました。ただの学校ではなくて、舞台を歴史上のどこかの時代に飛ばすとか、いろいろ方法はあると思います。だれもまだ思いついてない発想で勝負するつもりで頑張ってください。

編集長のコメント
21『俺のジョニーはどこへ行ったのさ』上原大

世界観の設定と、バトルシーンや敵キャラの絵的な面白さは、最終選考に残った『モザイク・テンペスト』と同様、よく出来ていました。ジョニーが主人公のところへ戻ってくるというエピソードが、もう少しバトルとか敵とかと関係がある作りになっていれば、良かったかなと思います。

編集長のコメント
22『カラー・オブ・ザ・インフィニット』(ネーム原作)松風にしん

中盤から終盤にかけて、ただの脇役だと思っていた「さや」ちゃんが、怒涛の大活躍で、予想を裏切る面白さがありました。キャラは良いのです。生徒会長選挙という設定については、どちらが当選するとどうなるのか、というバッドエンドの未来が提示されていないので、この場合、読者は感情移入できず他人事のような感覚で話を読んでしまいます。その点をもう少し工夫してほしかったです。

編集長のコメント
23『ヒロイック・ヒロイ』(ネーム原作)トモヨン

世界観がころころと変わるのはギャグのつもりでやっているのかもしれませんが、話が始まったのかどうか分からなくて、読んでいて落ち着いて話が追えません。世界がコロコロ変わるのであれば、主人公のキャラクターに強烈な部分を作って、そこだけで継続的に楽しめるような漫画の形にしてほしかったです。

編集長のコメント
24『あなたに会えて良かった』(ネーム原作)森野熊三

ゲームセンターにある「クレーンゲーム機」の舞台裏を見せるというアイデアは、面白いと思います。ただ、そういう設定の中で、ゲーム機の通信機能にハッキングするハッカーや、それに立ち向かう主人公側の能力について、もっと良い意味でのハッタリ感があるネタを用意できないと、突き抜けた面白さになかなかならないと思います。

編集長のコメント
25『一家森中』(ネーム原作)中川司

家族内でのデスゲームとしてのシステムはちゃんと作ってあって、誰が誰を狙っていて次にどう動いてくるか分からないというドキドキはとても楽しめました。ただ、主人公は妹第一、とかいう風に「家族」内の関係が固まってしまっているところが残念なポイントで、せっかく「父―娘」「母―息子」とか色んな人間ドラマを楽しめる作りなのにもったいないなと思いました。

編集長のコメント
26『喪男の恋路』阪口孟司

30歳まで童貞だと、男のモノは爆破されてしまうという世の中。つかみの設定はくだらなくてとても良かったです。ただ、そんな童貞が女性を口説こうとした時に、いったい何が起きるのかという、展開を支えるアイデアは、ありふれたネタが多く、少し退屈な印象は受けました。

編集長のコメント
27『廃都の観光士』(ネーム原作)ソリハシ

外面だけのファンタジー世界を作るのではなく、そこに存在する架空の職業を作りこんで作品の題材にするというのは、読者にとっては良質で濃い世界観が味わえるし、この「観光士」という仕事も、とても良いアイデアだと思いました。ただ、この作品の中でヒロインの観光士がやっていることは、「ただの紹介」であって、そこに特別な説得力は感じませでした。彼女の活躍、腕の見せ所に、もう1アイデアほしかったですね。

編集長のコメント
28『オオカミちゃんとらぶレッスン』ナツメツナ

人狼になってしまった少年の淡い初恋を、オカマが助けながら成就させようという話。可愛らしい絵と可愛らしいテーマで、ほっこりします。子供同士の恋模様ならではの、ピュアすぎるエピソードが、もっとたくさん見たかったなと思います。

編集長のコメント
29『テルーノラブストーリー』陰山健治

勢いがあって、主人公とヒロインがとにかくド突き合いながら、脳裏を駆け抜けていく印象です。キャラクターに、もう少し個性がほしいなと思います。たしかにド変人ではあるのですが、「どういうタイプの変人」かというところまで、ちゃんとキャラ作りをしないと、読者の中で「なんだか楽しかったけど、何の漫画だっけ?」という印象で終わると思います。

編集長のコメント
30『幽鬼ある生活』桜田ハルヒコ

設定とストーリー、キャラクターは良く出来ています。見せ場となるであろう、除霊のシーンや、霊が凶悪化するシーンなどの絵的な演出にもう少し力を入れると、もっと良い作品になったと思います。キャラクターの表情、とくに目の描き方が固いので、もう少し感情が出るような描き方を模索してください。

編集長のコメント
31『異能の国のペニス』(ネーム原作)ブック太田

閉鎖空間に閉じ込められた記憶喪失の少年が徐々にすべてを思い出していく構成は、とても巧みで、たった二人の登場人物が会話しているだけなのに、読者に抵抗なく読ませる力も評価したいです。ただ、少年の記憶の中のエピソード自体は、特に驚きがあるものでもなく、少し下世話なネタに頼りすぎている部分もあるかなと思いました。

編集長のコメント
32『イロズ』(ネーム原作)ブック太田

カフェで「色ゲーム」をしているシーンから、唐突に起きる猟奇殺人までの展開はとても面白かったです。ただ、事件の真相に絡むヒロインの女の子が、ラストシーンの直前まで出てこないので、さすがに少し取ってつけたような終わり方になってしまい、残念です。

編集長のコメント
33『やっとオレ、野球止められそうだよ』おちR

少年たちのキャラクターの描き分け、絵柄のキャッチーさなど、野球という題材と合った爽やかさも絵の中に感じられ、好感度は高い作品でした。主人公の挫折の理由がありきたりではあるので、そこにもう少しオリジナルなアイデア出してほしいです。1話かけてその謎を追えるくらいのアイデアを。

編集長のコメント
34『ソード~暁のブレイブハート~』おちR

奴隷の主人公が、心の強さから覚醒して英雄へと変貌を遂げる、その魂の軌跡を描いた作品。絵柄やストーリーはまだまだ荒削りですが、コマ割りや構図に思い切りがあり、主人公の純粋な叫びに、作者の本気度を感じます。とにかく作品をたくさん描いて、向上していってほしいです。

編集長のコメント
35『殺戮乙女きるたん』(ネーム原作)マツウラ

未成年強姦魔や、ネットいじめの犯人などを、依頼を受けて殺して殺人ムービーとしてネットにアップするという、正義の暗殺者・きるたん。様々に工夫された殺し方から、目が離せません。ただ、きるたんが警察とやりあう展開にしてみたり、本当は何を考えて殺人をしているのかを掘り下げてみたりできる作品なのに、ただ殺す描写だけで終わってしまっているのはもったいなかったなと思いました。

編集長のコメント
36『ココロボ』アキナ

人間が捨てて100年たった地球。そこで人間抜きで繁栄をきずいたロボットたち。そこへ人間たちが戻ってきて争いがロボットと人間の間で争いが起きるという設定は、面白かったです。ロボットの方が人間的で、人間の方が機械のように生きてしまっている皮肉がもっと前面に出てくるようにエピソードを盛り込めれば、もっと深い作品にもなったと思います。SF作品ならではのギミックだったりアクションだったりで、もう少し絵的に楽しめる見せ場も欲しかったなと思います。

編集長のコメント
37『天と妖かしの宇宙』三ツ月生獣

SFとはいえ、登場する設定の量が少し過剰な印象を受けます。ギミックが多いのは良いことだとは思いますが、この作品にとって一番重要な設定が何か分からなくなってしまっているのが良くないところです。クリーチャーや背景などの描き込みは、画面から熱量が感じられて良いのですが、キャラクターの造型がかなり崩れていますので、キャラを描くときは意識して丁寧に描いてください。

編集長のコメント
38『有限から無限のものへ』(ネーム原作)柏熊壱炭

宇宙人の嫁になるという決意をする、強烈に変わったキャラクターの女の子のことを友人目線で語る作品。奇妙な味があって面白かったです。ただ、この独特過ぎるキャラクターを描ける人を、作者以外に見つけるのはなかなか難しいだろうなと思いました。

編集長のコメント
39『怪力乱神』(ネーム原作)田健茶

ベースとなっている世界観は中国の神仙たちの世界でしょうか?設定説明が少なすぎて、かなり世界観がつかみづらかったです。主人公が色んな場所を旅したり、敵とのバトルが見せ場になっていたりと、ファンタジーの中でも絵の力次第で評価が変わってくるような作品ですので、ネーム原作としては起用しづらいなという印象を受けました。

編集長のコメント
40『雷風のシエン』(ネーム原作)もののじへへへ

織田信長を中心に、異様な戦国武将たちが次々と出てきて、ダークな世界観ですが、華があって良いと思います。ストーリーがどこへ向かっているのかが、とても分かりづらいので、主人公が誰で、何をしようとしている作品なのかを早めに提示してほしいと思います。

編集長のコメント
41『テネスと異星人』(ネーム原作)植松知広

ある星に何かが落下したところから始まるSF作品なのですが、さすがに3Pしかないので、何を目指した作品なのかが分からなかったです。結末まで描き切ってから応募していただけるとありがたいです。

編集長のコメント
42『南天さんと東大少年』(ネーム原作)小路糀

頭は良いが素行の悪い少年が、田舎に預けられてるうちに農家の仕事で心がほぐれていく‥‥。話の構成はしっかりしていて、読みやすかったです。しかし展開が予想の範囲内だったのと、少年の心の闇のようなところまで切り込んでほしかったです。今のままだと、少年少女の更生ストーリーのひな形の域を脱しないかなという印象です。

編集長のコメント
43『保科正之伝』(ネーム原作)ヒラヤ

保科正之誕生のエピソードとして興味が湧く、というよりも、お家滅亡の危機と引き換えにでも一人の子供を産むことを優先したある女性のエピソードとして、とても面白かったです。命の価値・大切さというテーマにしぼって、もっと登場人物たちが、時代や年齢を背負って色んな考え方を叫びあうような作品になれば、さらに良かったと思います。

編集長のコメント
44『理想人格』(ネーム原作)中島昏黄

ネーム原作としては、かなり説明不足のところが多いなあという印象です。この作品のキーになるギミックは「刻印」と「補正」だと思いますが、これが何なのかがほったらかしで次々新しい情報が入りながら、ストーリーが進んでいくのが辛いです。作品の中で色んなことをやりたい、見せたいのかもしれませんが、何の解明・解決に向けてストーリーが進んでいくのかは読者に早めに提示してほしいなと思いました。

編集長のコメント
45『恐山』(ネーム原作)山縣誠二

魔物が出る山の中で、一夜を明かさなくてはならなくなった男の話。ホラーなんですが、ちょっと気になるのは、怖さの種類・質が最初から最後までほとんど変わらない点です。作り方として、最初に出てきた魔物よりも次に出てくる魔物の方が怖い、その次はもっと怖い魔物、という風にエスカレートさせていかないといけないのですが、そこの部分はあまり変わらないな、と。絵を描く人の画力頼みで怖さを膨らませるのではなく、アイデアで怖さが膨らんでいくように、ネーム原作としてはもう一ひねりしてほしかったです。

編集長のコメント
46『fossil war』石山由木土

竜の化石を発掘する古代生物学者のライバル二人のキャラがそれぞれ立っていて良かったです。しかし現状のように、キャラ同士が仲良くケンカしてるだけの話にしてしまうと、ストーリーの惹きとしては弱いです。やはりメイちゃんの目の問題を早めに出して、その目の問題を解決するために二人が危険な発掘に赴き、最終的にどうなるかをハラハラドキドキしながら読めるものにしてほしかったなと思います。

編集長のコメント
47『LIFE』RYU KIDA

多少、キャラの表情が固くて、感情が伝わりづらいのですが、絵自体はとても上手いと思います。失ったものに対する絶望から生きることを放棄している二人の物語ですが、二人が最後の希望を取り戻すくだりが「新しいパートナーを見つけたから」というだけでは説得力に欠けるかな、と思います。それと食人鬼の少女と人間の男という特異な設定も、もう少しうまく使って個性あるエピソードを作ってほしかったなとも思います。

編集長のコメント
48『アンチ名探偵』(ネーム原作)篠原龍太郎

名探偵が大嫌いな名探偵がいる。という設定はつかみとして面白く、またなぜそうなったのかという過去のエピソードには意外な説得力があって良かったです。ただ、謎解きの能力や事件の真相と解決方法については、特にはっとさせられるようなアイデアはなかったので、主人公の凄味みたいなものが出せなかったなという印象です。

編集長のコメント
49『おたおた』(ネーム原作)山下朱羽子

出来ない会社員の主人公の意外な趣味、美少女フィギュア。ある日、自分の大好きな美少女フィギュアに変身できちゃった・・!?というお話。序盤がリアルな会社員の苦悩という感じだったので、急に意外な方向に展開したなと思って、ちょっと驚きました。ただ、そっちの世界へいったまま話が戻ってこなかったのは良くないです。意外な展開を重ねつつも、最初に主人公が持っていた悩みは、どういう形の決着を迎えるのかそ最後に描いてほしかったです。

編集長のコメント
50『スナイパーズ ハイ』(ネーム原作)武内裕治

ライフル射撃を始めた元・野球少年のトラウマ克服ドラマ。綺麗にお話がまとまっていて読みやすいのは良いのですが、お決まりのパターンと言ってしまえば、そうかなと。ライフル射撃スポーツの描写が、外から見た説明だけに終始して臨場感があまり無いのが気になりました。主人公の目線でどんな風景が見えているのかという描写ももっとたくさん欲しかったです。

編集長のコメント
51『太ももが‼』振簱淳

太ももフェチのスケベ高校生が、お気に入りの太ももツンデレ少女を追いかける青春バカ日記。キャラにストレートでバカな動機があって、笑えて清々しかったです。絵的にまだまだ未熟ですが、これが色気むんむんの絵とカッコいいバイクが描けるようになると、評価は大きく上がってくると思うので、頑張ってください。

編集長のコメント
52『マサユメ』原作/小松祐太 漫画/御子柴友

夢の話なのか、タイムリープしているのか、何度か読み返してみたのですが判断がつきませんでした。起きる事件もつながりがあるのか、まったく脈絡がないのか分かりません。読者にこの作品を楽しんでもらう道筋をきちんと作ることは大事です。トラックにハネられたり、赤点を取ったりというところを引っ掛かりに、話がどういう風に今進んでいるかのヒントは、大目に出してあげてください。絵は少し雑ですが、田舎の学校の雰囲気が出ている所はとても良かったです。

編集長のコメント
53『はるかすみ』白本綾音

ヒロインの女子高生の心情が可愛いし切ないです。あえて大きな青春イベントではなくて、のど自慢大会にしたあたりが、この作品の心情面でのリアリティを支えていると思います。絵もカワイイですし、キャラクターの絵があと1段上手くなれば、上の段階に進めると思います。

編集長のコメント
54『サンプル!!』渡邊友紀

四コマギャグですが、オチだけ作ってフリがないので笑いのポイントが分かりづらいです。主人公と読者にとって予想外の出来事が起こる、というオチの場合と、その予想が何かをちゃんとフッておかないと、読者的には突然の出来事に置いていかれてしまいます。絵が雑なので、丁寧に描くことから始めましょう。

編集長のコメント
55『皇室部隊』小財麻梨

クロカゼのカッコ良さは、とても良かったです。借金のために軍を裏切る部下との関係性もとても良かったです。画力がまだまだなので、キャラクターを中心にもっと腕を磨いてほしいと思います。それと、裏切るのが誰なのか、誰か分かっていたとしても本当に裏切ってしまうのかどうか、この二つのどちらかを最後まで読者に対して引っ張れる展開にしてほしかったなと思います。

編集長のコメント
56『Seventeen~5・7・5コマ俳コミッ句~』(ネーム原作)塚野理緒

話自体は綺麗にまとまっていますが、この漫画のネーム原作としての売りは、「5コマ、7コマ、5コマ」でまとめるという所に置いているんだと思います。しかし、そのコマ数で切ることによって、他のコマ数で割る事と何の違いがあるかというと、何もなかったので、企画倒れ感はあるなぁと感じました。何か面白いことをしようという意気込みは感じました。

編集長のコメント
57『I think. They are we friends』吉田瑞貴

主人公のキャラクターは良かったですが、魔人と人間との共存が可能か、という話自体には、少し物足りなさを感じました。魔人が人間を食わなくては生きていけない、とか、人間側に魔人を駆除しなくてはいけない絶対的な理由があったり、二つの種族の壁についてもっとしっかりと設定を作ったうえで、テーマを深めてほしかったなと感じました。

編集長のコメント
58『ミハイドアルゴスター』くろみつ餡里

SFだけど、自分なりにカオスに仕上げた、この世界観がとても面白かったです。細かいところまでこだわった描き込みとかも良かったですし、そもそもの画力が高いなと感じました。ただ、とても細かいコマ割りで、キャラクターもセリフも小さくしか描いてくれていないので、読むのにとてもストレスのかかる作品でした。プロの作品として評価する基準としては読者にとっての読みやすさが大きいので、その点を考えて、もっと思い切ったコマ割りや構図にチャレンジしてみてください。

編集長のコメント
59『ヘル×ヘルトイボックス』矢口史

勢いのある良い絵を描くなあと感じました。格闘やアクションに向いていそうで、もろ少年漫画向きの画風ですね。弱気な次期閻魔大王という主人公設定や、バトル設定としての『匣』も良かったですね。ただ、シンプルすぎて、ここに何かもう一味、例えばとても可愛いヒロインとの恋だったり、そういった華を添えてもらえれば、上に行けたと思います。

編集長のコメント
60『決起のカイライ』西川侑樹

カイライという操り人形機械のいる世界観設定と、主人公の少年とそれを助ける傀儡師の設定は良かったです。バトルアクションシーンにしてもキャラクターにしても、画力が足りておらず、楽しんで見れるというレベルにはまだないので、こういったSFバトルアクションを描きたいのであれば、どんどん描いて画力を上げることに専念してみてください。

編集長のコメント
61『タナトゥス種の黒猫』渡辺良平

ちょっと面白い雰囲気の作品でした。最初にテレビで出てきた「黒猫」がどういう風に絡むのかなと思っていたら、一人の主人公に同化するという展開。そこは面白かったのですが、あとは、そのことで何かシェアハウスに変化が起きるかなと思ったけど、そこは流されてしまって、ちょっと期待はずれでした。絵が雑なので、もう少し丁寧に描いてください。それだけで作品の印象は変わると思います。

編集長のコメント
62『BLACK LIST』市村和希

人身売買される「能力者」。それを狙うマフィア。設定的にはミステリアスな世界観で、作者自身の絵柄とも合っていると思います。ただ、能力を用いたバトルアクションなどの部分は、あまりうまく描けていないなと思いました。一方で心の交流の部分は、良く出来ていたと思います。特徴から言って、美男子の描き方がかなり少女マンガ寄りの絵柄なので、女性向け漫画誌にサスペンス的な作品を投稿した方が合うのかなとも思いました。

編集長のコメント
63『河童の河ジロー 短編&長編』豊玉北斎

2本とも全編、筆描きの漫画で、筆跡が美しく、それだけでうっとりしてしまう長所はあります。話自体は、河童の話なのでファンタジーと言えますが、勧善懲悪の良くある話で、そこにはあまり魅力を感じませんでした。筆描きの絵の魅力を活かして、何を描くか次第だろうなと思います。戦国武将の荒々しさなのか、将棋や碁などの勝負の世界なのか、もっとこの絵にあった題材がどこかにある気はします。探してみてください。

編集長のコメント
64『MATH-MEN』(ネーム原作)老松直太郎

人類から核を超える生物兵器として恐れられている「MATH-MEN」と天才少女の交流を描く作品で、18歳が描いたとは思えないほど、設定のディテールが難解な作品でした。スケールの大きさを感じさせてワクワクさせてくれる物語な一方で、情報の出し入れやキャラの語りが多すぎるのは難点です。最終的にヒロインがどういう活躍をするのかは、語りでやるのではなく、見せ場を提供してほしかったなと思います。

編集長のコメント
65『クレバーハウンド』北城ノア

話は綺麗にまとまっていました。キャラも、王道ですが、スケベでおっちょこちょいな少年漫画主人公がよく動いていて良かったです。あとは総合力の問題で、ジュエルというアイテム、それを使った時の能力ギミック、などのデザイン面や、キャラクターの表情やバトルを描くときの画力がまだまだ足りていないなという印象です。展開的には、最後のバトルがややあっさり気味で、物足りなさがありました。

編集長のコメント
66『立ち読み』ほか55編 萬事ショーイ

ブラックな視点から出来ている4コマ漫画。他人と少しずれた感性がある作品で、面白かったです。ただ、こういう漫画は何でもありにしすぎると、作風や持ち味を理解してもらうのにハードルが上がってしまいます。すごく変でインパクトがある主人公を、一人固定することで、分かりやすくしたり、世界を固定、たとえば学園物にしてしまう、とかすることで分かりやすくした方が良いかなと思います。

編集長のコメント
67『恋と裸と羽の嘘』岡田光

人間の少女に恋してしまった悪魔の少年の話。展開が予想を裏切っていくので、とても面白かったです。恋をしてしまった悪魔を処罰しようとした管理人も恋に落ち、あげく実は少女は天使だったというのは、すごく良かったです。まだ絵が未熟でとてもプロのレベルにはないですが、未熟ではあっても絵自体はヘタではないので、たくさん描いて上達してください。キャラも良かったです。

編集長のコメント
68『第・区』(ネーム原作)芝山拓未

美大青春物としては、よく出来ていたと思います。特に主人公の心情はとてもリアルに描けていて、そこには惹かれました。話としては、主人公が立ち直りに向かうのは分かっているので、好きな女の子と主人公の関係性から、もっと独特な展開をひねり出してほしかったなと思います。あまりにストレートな解決に見えて、面白みには少し欠けました。

編集長のコメント
69『ギャンブルに負ける少年の話』倉森つかさ

独特の画風で、ちょっとコミカルで面白いですね。ただ、中身が麻雀漫画(ギャンブルもの)なのか、学園物なのか、キャラものなのか、どういう作品を目指しているのか分かりづらかったです。もう少し、この作品の中で押し出していく要素をしっかり決めてもらった方が良かったなと思います。

編集長のコメント
70『腐女子注意!』安枝恵理

絵柄が可愛くて、特に男性読者受けしそうな丸みと柔らかさがあって良いですね。表情もバリエーションが多くて良かったです。題材はよくある腐女子のお話で、オタクがバレないように、という観点からの切り口で、ちょっと新鮮味には欠けるので、何か設定的にもう一ひねり、主人公の女子に加えてほしかったです。

編集長のコメント
71『モンスターズ』奥田勝哉

妖怪の探偵が、妖怪が起こした事件を追うという、流行の要素も結構入っていて、企画として良かったです。主人公ヴァンパイアの強さとカッコ良さも、猫又ヒロインとのコンビも、敵の迫力も良かったです。こういったバトルファンタジーを描くのに、まだ画力が追い付いていないですが、しっかりと量を描いて上達してほしいと思います。

編集長のコメント
72『ある生物学者の研究事情』鴻半蔵

女の子がすごく可愛いです。これは武器です。題材も自分の武器に合った、科学者が色んな女性を研究するという体での、ハーレムものっぽい感じで、とても良かったです。もう少し各女性キャラの魅力を堪能したかったのと、「研究」という設定が話の展開に活きてくれば良かったかなと思います。

編集長のコメント
73『チィと十六夜』町村

少年と少女、しかも隔たりのある別世界の住人としての出会い。その二人の心の交流を描く物語。ポイントを少し絞った方が良いかなと思いました。たとえば単なる心の交流に止めず、恋愛物にしてしまった方が良いかなと思いますし、もう少しハードなSFにふるなら、設定面でのディテールが楽しめるような作り方が必要かなと思います。絵の処理がかなり淡白なのは改良の余地ありです。せっかくの世界観が伝わりづらく、魅力を下げてしまいます。

編集長のコメント
74『家の住人』坂峯夏希

家の奥の開かずのふすまにかくされた謎。家を守る鬼の存在。その過去。それぞれ謎めいた作りで話の展開をうまく引っ張っていってくれます。絵がまだ素朴で世界観を表現できる力がないですが、修練で上達すると思います。絵自体は上手いです。次作に期待します。

編集長のコメント
75『氷解少女』『泣いてばかりいる子猫ちゃん』『拝啓、希望殿』(ネーム原作)ブック太田

すべてネーム原作ですが、着想は全部良かったです。なかでも良かったのは『拝啓、希望殿』で、この老人自殺権と子供へ終身雇用権が与えられるというアイデアは特に面白いです。アイデアだけで終わらず、その条件下で父子の人間ドラマがどう紡がれるかまで展開してほしかったですね。『氷解少女』は、架空の病気の症状描写に頼っている部分もあり、そういう意味では漫画家頼み、『泣いてばかりいる子猫ちゃん』は現実の社会問題の例え話の枠を抜け出ていないかなという感じがして、あと一歩かなと思いました。

編集長のコメント
76『コミカルブレイン』(ネーム原作)裏田神平

事件を漫画にする事で、そこから解決の糸口を見出すという、漫画家探偵。キャラ設定が面白いので出だしの期待感は大きかったし、その押し出しの強さはとても好印象です。ただ、謎解きの中身があまり面白くなかったのと、漫画を使って謎を解くという設定もあまり生かし切れていなかったところで、多少期待外れには感じました。もう一歩ですね。

編集長のコメント
77『俺たちの男道』原作/花道 漫画/トモル

モテたいと叫ぶ男の子二人。クールキャラもひょうきん2枚目キャラも、どっちも魅力的でした。二人でどうすればモテるか話し合っているところは、とても面白いのですが、実践した時の展開があまりなかったので、そこは物足りなかったです。少年漫画的にはツッコミ役のヒロインを置いてほしかったかなと思います。

編集長のコメント
78『革命の狼煙』仲本ナオキ

労働者と資本家(経営者)が工事現場で衝突するという、世界観設定が戦後日本くらいのイメージの作品で、あえてそうなのか画風も昭和っぽい感じにして描いています。これが狙いだとすれば、ストレートに今の少年漫画でやるのは結構難しいです。格差問題などは現代においても引き続き若者たちにとって重要なテーマですので、もっと切り口や舞台設定も現代化して考えてもらえると、面白い物になるかもしれません。

編集長のコメント
79『無題』山本雅史

ビデオチェーン店でバイトを始める少年の話。基礎的な絵の力、構図の取り方など含め、作者にはすごく才能があります。キャラクターも生き生きと動いています。ただ、今回も話にオチがつかず、描きたいものを途中まで描いて終わらせたような完結の仕方なので、きちんと話にゴール(結論)があるような作品に挑戦してください。編集部ではぜひ読んでみたいと思ってます。

編集長のコメント
80『女子高生V.S.人面瘡』塚旗ラリコ

人面瘡が女子高生の体に出来た、さあどうなる?という設定自体を、もう少しストーリーラインに生かしてほしかったのですが、あまりそうならず、安易に敵キャラが出てきて倒すという普通の展開になってしまったのが残念です。絵は迫力があり、特に怖さの演出がとても巧みで良かったです。

編集長のコメント
81『7月まで‥‥』下岡夏子

陸上競技をやっていて、怪我をしてしまい、すべてを諦め虚無感を漂わせる主人公の話で、その内面をよく描けています。猫と主人公とヒロインが出てくるだけですが、モノローグの演出がうまく、画面の割り方、リズムも良かったです。画力が全然足りていないので、まだまだ絵の勉強をしなくてはいけません。頑張ってください。

編集長のコメント
82『人喰いとユウユ』森江里華

人喰い岩を倒しながら旅する退治団と、そこに属する主人公の物語だというのは分かりました。しかし、いまいち敵にしろ、世界観にしろ、説明が不足していて、話が分かりづらかったです。バトルアクションをメインに描こうとしたのかもしれませんが、その人喰い岩が最終的にもたらすであろう悲劇・バッドエンドの設定や、主人公が目指しているゴールだったりは、ちゃんと読者に提示してほしいです。

編集長のコメント
83『スバル』八天堂梨雪

日本神話の世界のような世界観設定で、王子と他部族の少女との触れ合いを描いていますが、ちょっと漫画としての焦点が絞り切れなかった感じです。この世界における部族間の壁だったり、この王子と少女の間の恋愛関係だったり、バトルだったり、どこにメインの面白さを作るかはっきりさせた方が良いと思います。ラストも生き返ってハッピーエンドは何だか安易だなと思います。

編集長のコメント
84『SUNSHINE BOY』桜井博巳

月に行く途中に墜落した、ニール。普通なら死ぬところを彼は生き延び、不思議な力を手に入れていた‥‥。この設定はかなりワクワクさせてくれました。その力に目を付けた企業が、彼を隠ぺいしようとするのもリアルで面白かったです。話的には、ヒロインの役割がもう少しはっきりすれば、もっと膨らんで良かったのにと思います。SF的な部分で少し絵的に古さを感じたので、デザイン面などを改良してもらえれば、こういう路線で次回作も読んでみたいです。

編集長のコメント
85『うるしきの宝~涙と秘密の部屋~』(ネーム原作)渡部奈津美

謎解きの謎のレベルがそんなに高くないので、むしろキャラクターたちの想いに焦点を当てるべきだと思います。ヒロインの女の子、それを助ける男の子、そして敵になる金持ちのお家の御曹司。この3人のキャラにもう少しインパクトが欲しかったです。内容的にはキラキラした絵で少女マンガに向いているのかなという印象を持ちました。

編集長のコメント
86『ELEVEN BALL』(ネーム原作)大西智貴巳

あるサッカーのプレースタイルを持った主人公のお話。よく出来ていたと思います。ビリヤードをやっていた主人公の持つ「俯瞰の視野」「ディフレクション狙い」「トーキック」が組み合わさって、本当にいけるんじゃない?と思わせるリアリティがありました。試合への活かし方がまだまだ物足りなかったですが、アイデアとしてはとても良かったと思います。

編集長のコメント
87『restoration-色繕い』(ネーム原作)俵屋晃二

修繕専門の絵描きの仕事をしている主人公と、絵に付いた呪として現れた夕霧。主人公・ヒロインコンビが独特で面白かったです。近所の子供が殺されたエピソードもうまく使えていました。主人公自身の虚無感にスポットを当てすぎで、せっかくの個性的な設定が少し難しすぎる話になってしまった印象があります。ストーリー面は、勧善懲悪でも良いので、近所の子供を生き返らせるための活劇にした方が楽しみやすかったと思います。

編集長のコメント
88『無題』山佳凱

神様の知識に逆ハッキングして能力を得るという、能力者設定はとても面白かったです。ページが少なすぎて、初期設定だけで終わっていて残念です。そのギミックがどう活きていくのか、それを手に入れた正義側と悪側の戦いの物語は、ぜひ読んでみたかったです。

編集長のコメント
89『DRAWS』西賀弥太郎

パレットとキャンパス細胞、覚せい剤を模したような強化薬が蔓延しているという世界設定。いわゆるマフィアもので、取り締まる側の組織・DRAのキャラクターたちはカッコ良かったです。薬に染められてしまったフランクのエピソードが少し薄くて、彼の話がどれくらい深くなるかで、この原作の面白さが変わってくるので、惜しいなと思いました。

編集長のコメント
90『あかるいよる』森南吉

少女の目から見た夜の街の猥雑さを、読んでいる方が不安定になるような画風で描写していて、雰囲気のある作品でした。話があまりにも尻切れトンボで終わってしまうので、展開とゴールがちゃんとある次回作が読んでみたいですね。

編集長のコメント
91『風使いルア』風野尚

風の国からやってきた少年と、No.9の剣士のキャラクターとの関係性が良いですね。剣の国を奪おうとしている将軍も狂気が感じられて良いです。バトルの表現に物足りなさがありまして、もう少し「風の能力」や「剣の力」を表現できるようにならないと、この題材は厳しいなあとも感じました。

編集長のコメント
92『植物連鎖』(ネーム原作)伊藤飛雄馬

植物化した人間が、人を襲う。それを撃退する主人公のキャラが、弾かれ者の警察官なので、味があってとても良かったです。ただ、途中まで推理物っぽい話の流れで、植物化の謎を追うのかと思って読んでいたのですが、途中からゾンビもののように、ただ物理的に撃退するだけの話になってしまったので、ちょっと期待はずれでした。ゾンビもののようにするのであれば、もっとたくさん敵を出して絶体絶命の連続を演出してほしいなと思います。

編集長のコメント
93『戦国マジシャン』(ネーム原作)樫原亜希

天才マジシャンの少年が、戦国時代にタイムスリップして、マジックを駆使して民を救うという話。非道な大名に対して、マジックで目くらましをして、だまして勝つというアイデアはとても面白かったです。マジックが成功するのかしないのか、大名をだますという事の危険の大きさ、敵のキャラの異様さなど、もう少し演出を漫画的に大げさにしてほしかったかなと思います。

編集長のコメント
94『破魔の守護神』(ネーム原作)野下休

世界観の設定は、これだけだと可もなく不可もなくです。シンプルに「バトル」だけがメインの作品ですので、そのアクションをどのレベルで描けるか次第の作品になってしまっています。ネーム原作としてのメリットは残念ながら見つからないので、自分で描いていただいた方が、こちらとしては評価しやすいタイプの作品ですね。

編集長のコメント
95『虹月さん家の家事情』(ネーム原作)日向アイヒ

ことわざや言葉が具現化しちゃうという能力のヒロイン・茜ちゃん。この子の設定はちゃんと面白いです。ネタが、この子よりも周りのサブキャラに広がっちゃってますが、もう少し茜ちゃん単独のネタで読みたいというのが正直なところです。こういう作品は、主人公のキャラひとつで評価が決まってしまうので、主人公の魅力でもっと頑張ってみて下さい。

編集長のコメント
96『ジュンク』(ネーム原作)浜砂高未千

生き別れの妹を探す兄が主人公の物語ですが、ストーリーが少しストレートすぎて、妹をさらった悪人たちを倒して終わりでは、物足りなさを感じました。別れた原因、謎を設定してみたり、再会までの道筋で起きるイベントを増量してみたり、何かもう少しアイデアを足してほしいなと思いました。

編集長のコメント
97『HERDEL KNIGHT BATTLE OF MAD-T-CITY~ジャスティスの夜明け~』(ネーム原作)北野卓也

クソをモチーフにした主人公という着想は、それだけではまだ面白くならないので、そこからどう広げていけるかだとは思います。敵を倒さなくてはトイレに行けないという、主人公のセリフは笑えますが、全体的に笑いとシリアスのバランスが微妙で、どう読み進めていいか難しい作品でした。この微妙なバランスで成り立っている漫画を、漫画家に託すのはかなりハードルが高いなと思います。

編集長のコメント
98『君の代わりに』(ネーム原作)吉野由良

記憶喪失のヒロイン、その原因となった事件、そして主人公の苦悩、うまく構成できています。主人公の心情もすごく伝わってきます。話が、あまりにストレートに記憶が蘇る場面まで展開していってしまったのと、2度目に神崎さんを殺そうとした女生徒の存在が適当なのが、少し残念でした。中盤、もう少し、記憶喪失状態の神崎さんと主人公の距離の取り方についてページを割いても良かったかなと思います。そのまま1回付き合っちゃうとか、思いっきり嫌われてからまた距離が近づく展開とか。

編集長のコメント
99『ONLY You』(ネーム原作)森貴司

往年のロックバンドのメンバーが老人になってから、再結成したら・・、というお話。コミカルに年寄りを描いていて、クスッと笑えます。ただ、圧倒的にまだネタが足りていないので、もう少し老人の哀愁ネタを膨らませてほしいです。

編集長のコメント
100『不運』上森裕文

全裸の少年に降りかかる「不運」の数々。やっぱり全裸ってだけで、人はなぜか笑ってしまうんだなあと、読みながら思いました。ネタの切れ味が少しありきたりというか、ヒロインに見つかる、子供に見つかる、ヒロインのお父さんに見つかる、では物足りなかったです。もう少し頭のねじを外して色んなシチュエーションを考えてほしかったです。

編集長のコメント
101『ブラス男子』(ネーム原作)石川芳季

過去に失われた友人とのエピソードと、現在の吹奏楽部顧問としての主人公の話が、何で結び付いているのかが分かりづらかったです。また繋がっていると仮定して、二つの話の間にはどういう共通のテーマがあるのかも理解が難しかったです。凝った演出も必要ですが、まずは読者にストーリーが理解できるようにお話作りをしてみてください。

編集長のコメント
102『ハリボテ』小椋真一

性をモチーフにした悪と正義の組織のぶつかり合い。ヒーロー物のパロディ作品。切り口としては面白かったし、展開のひねり具合も良かったです。ただ、こういったモチーフでやるには、エロい女性キャラなどを描く画力が足りていません。もっとおっぱいや変態行為を「らしく」描けるようになったら、再挑戦しても良いかもしれません。

編集長のコメント
103『死してもなお』(ネーム原作)平山実紀

自殺した少年に、魂の行き先を決める為の審判を課し、生前の自分ともう一度向き合ってもらう話。彼の本当の罪悪とは何か、というテーマはちゃんと消化できていました。話にひねりがなく、予想の範囲内の展開で終わってしまうあたりは、物足りなさを感じます。少年の死後に現われた審問官のキャラの出番がもう少し欲しい気もしますし、少年に課せられるゲームのシステムなどにも、もうちょっと工夫を凝らしてみてください。

編集長のコメント
104『かえるのうた』(ネーム原作)篠原龍太郎

バンド青春ものでしたが、成りあがっていこうという話なのか、登場人物たちのそれぞれの苦悩へ切り込んでいくものなのか、まだ分からないうちに話が終わってしまった感が強いです。このままだと、人物紹介が終わっただけの感じなので、ネーム原作ですので、この漫画の売りはここですよ、というものが見せられるところまでは描いてほしいなと思います。

編集長のコメント
105『無題』見崎友規

世界観が独特で、作品の中に盛り込まれているオリジナル要素が多いので、ストーリーが本格的に始まるまでに相当なページ数を食ってしまっています。設定自体は面白いのですが、話が長くて付いていけない感もちょっとありました。この作品では、「スカイレッグ」がやはり肝になってくると思います。空を駆けて戦うシーンが、現状100点満点で描けているとは言い難いので、少しアクションを描く練習を積んでほしいなと思います。

編集長のコメント
106『BOX』(ネーム原作)優弘裕

虐待にあっている少年とその母親。全編、少年側のモノローグで進む作品ですが、そのせいでかなり話が分かりづらいです。途中で出てくる「ゲーム」のシステムは、少なくとも客観的に説明してもらわないと、読者的には夢の話なのか、現実なのか混乱してしまいます。演出が凝っていて、作品に雰囲気はあるので、もう少し構成を工夫したりして、読者に分かりやすく伝える意識を持ってください。

編集長のコメント
107『ナスビ』鈴木潤

カオスな世界観で繰り広げられるギャグがなかなか楽しかったです。ただコミカルなノリだけだと物足りないです。売りとしては、人の願いを叶える妖精「ナスビ」のキャラクター押しで、女性受けするようなデザインに改良して、もう少し全体の画風的にもPOPでカワイイ感じに持っていければ、印象もずいぶん良い方に変わるかと思います。

編集長のコメント
108『アナログBOYミーツGIRL』よこいけん

味わい深い作品で、雰囲気もあり、純情なキャラクターの気持ちがセリフだけではなく、立ち居振る舞いから伝わってきて心地よかったです。ただやはりネタが少し古いですね。ガラケーのメールが新世代のツールでは、読者の共感は得づらいと思います。時代自体をアップデートした何らかの次回作品で再挑戦してもらいたいです。

編集長のコメント
109『メタボリックカウボーイ』『愛のスナイパー』(ネーム原作)大川好弘

『メタボリックカウボーイ』は、西部劇ギャグでネタのレベルはそんなに高くなかったですが、主人公のインパクトがあって面白かったです。『愛のスナイパー』の方は、妹の命を救うために最後の仕事に向かう殺し屋の話で、予想の範囲内でしか話が進まなかったのが残念でした。

編集長のコメント
110『3B スリービューティ』白樹諷

歴史上の3美人・小野小町、クレオパトラ、楊貴妃をメインに据え、時空移動の中で世界を救うために戦うという設定は、華があって良かったです。キャラデザだったり、敵のデザインだったりが少し古いので、何とか頑張って今の流行の画風に寄せることが出来さえすれば、着想自体は面白い作品だと思います。

編集長のコメント
111『21世紀の精神異常者』(ネーム原作)鶴原佳幸

ゾンビ物ですね。次々と襲ってくるゾンビを倒すというアクションシーンの部分はとりたてて特徴がなかったので、それ以外のどこかで特色を出さないといけません。この作品の場合、核使用の是非の扱いか、そもそも何故地球にゾンビが蔓延したのかという過去の秘密、などになるのかなと思います。現状では物語部分に物足りなさを感じますので、設定をちゃんと掘り下げてみてほしかったです。

編集長のコメント
112『英略迷宮ミネルヴァ』(ネーム原作)K.Anon

「ミネルヴァの試練」の内容がかなり面白かったです。特に最初の「直線問題」の答えは、読者としては驚きがありました。学校で行われる「テスト」という設定ですが、シリアスさが欠けるのが惜しい所です。やはりこういったゲームは本当に大事なものを賭けての勝負であってこそ、読者も読みたくなるので、そこのバッドエンド設定が抜けているのが残念です。

編集長のコメント
113『太陽と苺』(ネーム原作)氷河吹雪

会話が出来るノート、そしてそのノートの正体は実は・・。といったファンタジー風味の切ない青春ストーリー。設定アイデアにちょっと感動させられました。死んじゃった女の子とのエピソードや、主人公の後悔にもっと踏み込んでいければ、感動大作になったんじゃないかなと思います。良い作品です。

編集長のコメント
114『ワークアウト!』(ネーム原作)秋月清

ストリートワークアウトに励む小学5年生の少年と、挫折して心が立ち上がれない体操選手の女子高生の心の交流を描く作品。話がストレートに解決までたどり着くので、あまりハラハラドキドキしないところがネックです。設定のディテールや、キャラクターの心情は非常に丁寧に描けているので、もったいない感じがします。女子高生の行動が、読者の予想の裏を行くように展開を作ってほしかったです。

編集長のコメント
115『ブルージェル』(ネーム原作)土田開

堕天使と天使と人間が共存する世界で、堕天使が覇権を握っている。その世界で起こる争いのお話。ネームが少し白すぎて、堕天使と天使の違いがまず分からないです。設定は濃厚なファンタジーですので、世界観がちゃんと伝わる程度にはネームに絵を入れてほしいと思います。決着がついたのかついてないのか分からないオチも良くないです。話の終着点をはっきりイメージしたうえでネームを作ってください。

編集長のコメント
116『TRIP』(ネーム原作)水野秀紀

キャラの会話劇はコミカルで面白かったです。6Pしかなく、あまりに短いので、ギャグなのか、それともこのあとシリアスな展開に行くのかも分かりません。キャラ作りは面白かったので、続きを描いてみてはいかがでしょう。

編集長のコメント
117『ジェイル・ブレイク』(ネーム原作)藤原愛美

刑務所の中という設定。放火王にサイコパスな殺人鬼がルームメイトで、冤罪主張の主人公との間にドタバタが繰り広げられる。キャラクターが良いですね、面白かったです。しかし話の展開としては、脱獄話に向かうのであれば、そのチャレンジを描くところまではいってほしかったですね。これから脱獄するぞ、で終わってしまって残念です。

編集長のコメント
118『月下の孤狼』三浦康大

王国の姫と、前線の1戦士でしかない主人公の淡い恋物語。少年漫画読者の心を熱くさせるピュアさがあり、引き込まれました。ストーリーとして足りないものは何もなく、ロボットのギミックや、それを表現する画力、デザイン力の部分に足りないものがあります。頑張って習練を積んで、絵を向上させてください。

編集長のコメント
119『しんしょく生活』(ネーム原作)柏態壱炭

これから料理をしようというだけなのに、家族の間で話が脱線して、スケールがどんどん大きくなっていくという会話劇コメディ。すごく面白かったです。家族の話にするより、料理の世界だけに限って、料理長とシェフとウェイターと客とか、舞台を限ったコントにした方が企画としてはウケが良い気がします。

編集長のコメント
120『ふろしち』(ネーム原作)ふろく七吾

毎回投稿していただいていますが、特徴として変なキャラクターを生み出すのがうまく、今回も「救世主」「童帝」といったキャラクターは面白かったです。ただいつも、そのキャラたちが何を目的に動いていくのかといった、話の縦筋をうまく作れていないので、ストーリーを最後まで組み上げてからネームを描いた方が良いかもしれません。

編集長のコメント

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