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新人賞/アシスタント募集

2017年05月12日

第36回 新人漫画賞 グランドチャレンジ 全作品編集長コメント

第36回月マガ新人漫画賞 グランドチャレンジ 編集長のコメント

※敬称略 ※順不同です。このナンバリングは評価の上下を表すものではありません。

  

奨励賞以上の受賞作品

  

1【漫画部門 佳作】『エンドレスチェリーナイト』手名町紗帆

とにかく登場人物がそれぞれ可愛いです。見た目だけではなく、キャラクターの面でも。弟の邪魔をするお姉ちゃんの気持ちや、童貞を捨てる直前の男の子のウブな気持ちなどをしっかり描いてくれています。弱点としては、逆にキャラクター全員を均等に扱いすぎていて、この作品の売りが何なのかが薄まってしまっている印象を受けます。画力も高いので、次は焦点をきっちり絞った作品で、誌面での勝負ですね。

編集長のコメント
2【漫画部門 特別奨励賞】『俺のラブコメは危険すぎる』

宇宙から来た可愛い異星人とのラブコメは、王道ですが、石田さんはこちらの予想を裏切った破壊力のある笑いに転化してくれるので、とても面白かったです。画力自体は高いのですが、画面作りに単調さが少し目立ちます。会話中心のコメディなので工夫しづらいかもしれませんが、画力向上にも役立ちますので、「見ていて楽しい絵」というものを少し意識してみると良いかもしれません。

編集長のコメント
3【漫画部門 特別奨励賞】『魔女の子』ファム・カン・トゥン

世界観と設定がしっかり作り込まれていることによって、多少地味なストーリーでも、圧倒的な説得力で読者を世界に引き込んでくれる。そういう理想的なファンタジー作品です。この幼い白魔女と騎士のコンビの先が読みたい気になりました。トーンを一切使わない画風にはこだわりがあるのかもしれませんが、見やすさという点では、背景とキャラクターの描き分けも含めてまだまだ工夫の余地があります。頑張ってください。

編集長のコメント
4【漫画部門 奨励賞】『綴じ眼のシオラ』朽鷹みつき

盲目の女性ガンマンが、マフィアからの借金を背負った女性を救う物語。絵も上手いですし、キャラも華があったし、お話自体はわりとよく見る筋書きのものでしたが、展開は綺麗に整っていました。ただ、見せ場であるガンアクションが少し物足りない感じがしました。止め絵はたくさん描いてくれているのですが、動きを描くことを中心に、もっとダイナミックに表現してほしかったです。また盲目の世界の表現も、しっかり工夫してほしかったです。

編集長のコメント
5【漫画部門 奨励賞】『兄と七海と不思議の塔』三文亭

作者が得意とする世界観と圧倒的な描き込み力は健在で、原稿を見ているとすごいなと思います。ただ、今回は世界設定が生死の狭間ということで、もう少し恐怖や不思議を絵から感じたかったのですが、世界が綺麗すぎてちょっと違和感がありました。でもラストシーンの演出力はすごいです。圧巻。

編集長のコメント
6【漫画部門 奨励賞】『問題のない教室』明日葉

いじめられている女の子の、自殺に向けた虚無的な心境を丹念に描いて、心情、雰囲気ともに上手く描けています。コマ割り、コマの中の構図なども工夫が凝らされていて見ていて飽きません。正直に描いた作品だと思うので、なかなか前向きな結論が出しづらい終わり方になったのは当然だと思います。ただ、次に描く作品は、ここからいかにすれば生きる希望を見いだせるかという難題に、自分なりに挑んでみてほしいです。

編集長のコメント
7【漫画部門 奨励賞】『ひだまりの剣』佐倉光

伝説の剣に選ばれし勇者に、幼馴染の女の子がなってしまった。自分に何が出来るか分からず、それでもヒロインを追いかけて村を飛び出した主人公の少年は・・。男の子が女の子を守る決意を描く、王道的な少年漫画で、読後感は素晴らしかったです。この二人のタッグもこの先、見守りたい気持ちにさせてくれます。画力がプロのレベルと比べるとまだまだですが、今回向上が見られますので、この調子で少年漫画らしい清々しさに満ちた作品を、たくさん描いてください。

編集長のコメント
8【漫画部門 奨励賞】『植物が生きる家』きのこの欠

全てが機械化された世界、その片隅で植物を育てる少年。そこを訪れた人間の少女は何を想うか‥‥。機械の世界の片隅に生きる植物と人間の息吹、という世界観を、細かな筆致と描き込みによって描き切っています。眺めているだけで楽しい原稿でした。植物を育て始めた一人の人間のドラマも、ラストでは描かれていて、感動しました。この調子でたくさん描いて、さらにすごい世界を見せてほしいです。

編集長のコメント
9【漫画部門 奨励賞】『禁断衛生』三ヶ嶋犬太朗

地球の少女に化けた異星人が、恋とは何かを学ぶ、しかもそこに同性愛的なテーマも絡めての展開。作者の年齢くらいのキャリアだと、破綻しそうなくらい内容を盛っているのですが、見事に展開もテーマも消化していくので、びっくりさせられます。この異星人のヒロインが、いったい何(誰)を選ぶのか、そして選ぶことで最後に何が起きるのかという期待感は、作中でもっともっと煽ってほしいと思います。画風というのは変えられないのかもしれませんが、少なくとも画面の白さは改善してほしいと思います。

編集長のコメント
10【漫画部門 奨励賞】『スターマイン』みゆき

絵がめちゃくちゃ上手いです。男の子のカッコ良さ、可愛さに加えて、老若男女描き分ける上手さも持っていますし、アクションシーンも世界観も素晴らしいです。お話自体は、太陽の竜についてもそうですが、どんな話か全容が分からないまま終わってしまうのですが、それでもバトルシーンや異形の敵を見ているだけで楽しめます。しっかりとしたお話が作れれば、デビューも遠くないと思えます。

編集長のコメント

  

ショート漫画部門

  

1【ショート漫画部門 佳作】『天使と悪魔と私』八木ひつじ

いわゆる小さい女の子の可愛らしさを描くのがとても上手いです。悪魔、天使と言っていますが、壮大な世界観ではなくて、日常のゆるさがうまく出ていて、そこがとても良いと思います。女の子だけではなく、異形のものの描き方とかを見ると、画力は非常に高いので、次の作品で、女の子+何を描くのかをとても楽しみにしています。

編集長のコメント
 

  

ネーム部門

  

1【ネーム部門 奨励賞】『人を呪わば恋歪』桑野圭輝

呪いを人にかけるシステムのアイデアがとても良かったです。また、主人公のキャラクターがひょうきんで読んでいて飽きなかったです。他にもたくさん良い点はあったのですが、圧巻だったのは、犯人の「病み具合」の造型が素晴らしかったです。「狂気」をリアルに描ける作者の力は、必ず次の作品にもつながるものなので、これは武器だと思って次回作にも活かすようにしてください。

編集長のコメント
2【ネーム部門 奨励賞】『ロボット・メイク・ガール』佐藤一樹

近未来。ロボットが人間に近づき過ぎた世界で、ロボットを虐待する人間たちと、それに復讐を企てるロボットたちがいた。世界観はわりとありふれたものですが、ヒロインが「ロボットになりたい病」を患っており、ロボット側に立ちながら人間たちの醜悪さを暴いていくのが面白いポイントです。テーマが深く、作品に凄みはあるのですが、ストーリーラインが弱いです。連載を目指した原作を描くのであれば、お話が続いていくことも念頭に置いた物語に、次は挑戦してみてください。

編集長のコメント

  

最終選考まで残ったが惜しくも受賞は逃した作品

  

1『前の席の鈴木くん』とぼろ

絵がまだ拙いですが、それ以外は非常に良かったです。幽霊の女の子の心情がよく伝わってくるし、漫画としての間の取り方がとてもうまいのも良かったです。作品の見どころ、推しどころをもうすでに心得ている作者だと思うので、これからもこの調子でどんどん描いて画力を上げてください。

編集長のコメント
2『白色の想像』赤井ヨアケ

妹への恋慕や欲情を隠して、同級生と付き合う主人公。しかしその思いは募り・・。こういった題材の場合、内容自体よりも演出力がどれくらいあるかで優劣がついてきます。男の子のやるせない気持ち、さらにそれに気づいている彼女の気持ちなどをうまく表現出来ていて、暗い話ではあるのですが、雰囲気を感じれて良かったです。絵はまだまだ向上の余地ありです。

編集長のコメント
3『Dear My Hero』松下栞奈

海外のドラマを観ているような、ケレン味のあるカッコ良さが良かったです。ウッドマンというアイデアも、面白かったです。絵自体は、特にキャラクターの造型では、まだまだ拙いですが、ウッドマンの木化現象を描いたシーンは迫力があって良かったです。

編集長のコメント
4『ジャーム 廃棄物分解微生物』芽瑠藻

総合的に画力が高く、特に機械にこだわりを持って丁寧に描いているのが伝わってきます。ボーイミーツガール、バトル、家族への想い、など王道的に少年漫画の要素は取り揃えているのですが、逆に言うと少しありふれた感じもあり、どこかにもう一アイデア、個性的なアイデアが欲しかったですね。

編集長のコメント
5『キョンシーストリート』服部嘉幸

マフィアの息子とキョンシー。キャラクターは良いですが、話の展開が読めてしまう部分があり、漫画的な文法や、王道的な展開に少しこだわりすぎているのかなとも思います。何度か応募してもらうたびに画力は上がってきていますので、あとはアイデア勝負かなと思います。

編集長のコメント
6『カミングアウト女子会』森野シン

主人公の女の子が、女子会中に好きな女の子を意識しちゃって・・、というお話。登場してくる女の子が、それぞれちゃんとキャラクターが立ってますし、会話のノリも楽しいです。ただ、予想外の展開にあまりならず、そのままストレートに話がゴールしてしまうので、時には読者の予想を裏切る事も考えながら、お話作りをしてみてください。

編集長のコメント
7『君と見た景色』高岸かも

目の見えない女の子と、絵の道に進むも自分を見失ってしまっている少年の出会いの物語。主人公が公園で目隠しをして、目が見えない人の視界へ迫ろうと努力するシーンはリアリティがあって、とても良かったです。話自体は少し綺麗にまとまりすぎているところがあるので、テーマをもっと重視して、多少話がまとまらなくても、真に迫るシーンを増やすことが出来て入れば、もっと良かったかなと思います。

編集長のコメント
8『私は絶対に裏切らない明智です。』高岡佳史

とにかく女の子が可愛いです。デザイン的に男性読者受けしそうな、柔らかいタッチの女の子が描けてますし、性格も読者に好かれそうで良いです。(作者のもう一つの作品『派遣会社ガネーシャ』も同じく。)もう少し細かいところ、例えば体のバランス、制服のシワなどまで気を遣って描ければ、プロのレベルの画力に到達できると思います。

編集長のコメント
9『陣』柚木﨑弘樹

余命いくばくもない少年が、ボクシングに賭けた人生。ボクシングシーンに力と熱気があって、とても良かったです。昨今、なかなか重厚なアクションを描ける人が少ないので期待しています。顔のデザインも一因だと思いますが、キャラクターの表情がかなり硬いです。こういった情感あふれる作品を描く場合は、顔や目が重要ですので、研究して、絵を向上させられるよう頑張ってください。

編集長のコメント
10『浴びる家鴨』小田ひろみ

描かれているSF的な世界観と、語られている死生観には非常に興味が湧くのですが、読者目線から見て、どこからこのお話に入っていけばよいのか戸惑う部分もあります。読者の代わりとなって、読者にこの世界を体験させることができる人物を、物語の中にちゃんと作る事を心掛けましょう。

編集長のコメント

  

その他の応募作品

  

1『店長が恐いから』謎の島崎X

リアルなバイト体験というより、身近な題材にファンキーで熱量あふれるキャラクターたちのノリを加えた、勢いのある漫画。とても小気味の良い漫画なのですが、勝負どころがはっきりしていますので、絵もノリももっと濃さを増すように作れれば、さらに良い作品になっていたと思います。

編集長のコメント
2『無題』山本哲司

お話はよくまとまっていますし、悲劇に見舞われた父娘の哀しみは伝わってきます。ただ、このお話は、あくまでダークヒーロー「荊の黒騎士」の活躍が目玉になるはずの作品で、その活躍が絵的にも展開的にもあまり目立たなかったのが残念です。

編集長のコメント
3『光煌騎士団』こづみ千智

騎士団のキャラクターたちが一人一人個性があって面白いです。また、聖域と腐敗の関係を元に作った世界設定も面白いです。しかし、このネームを漫画家に漫画にしてもらうには、背景も含めてもう少し世界の説明やイメージを原作段階で具体的に示していただく必要があります。今のままでは、何が起きているか把握しづらすぎます。

編集長のコメント
4『パンドラガーディアン』こづみ千智

ルノティボの設定が、少し込み入りすぎていて、読者がこの作品を読み始める上で、障害になっています。その設定の難解さをひきずったまま、ルノティボの悲しい生を語るので、さらに理解に時間がかかる部分が出てきます。読者に物語を楽しんでもらうために、必要以上の難解さは避けた方が良い時もあります。

編集長のコメント
5『ゴウキンマン』照屋タクミ

ノリは非常に楽しかったです。最後、下ネタで落とすのは予想の範囲内でしたが‥‥。絵的な事で言うと、ロボットをリアルに描ければ描けるほど、このネタの面白さも増すので、ギャグ漫画といえど絵の向上はいつも心掛けるようにしてください。

編集長のコメント
6『アルティ・メイト』明石優

アルティメットというスポーツの紹介、その面白さを伝える、という点では、とても良く出来ている作品です。ちょっとこの競技に興味が湧きました。でも、お金のせいで飼い犬を失った男の子の精神的な立ち直りにつながるポイントはどこだったのか。全体的に演出が淡白なのもあって、いまいちそのドラマ部分が盛り上がらなかったのが惜しかったです。

編集長のコメント
7『KiCKs』キクチノブト

蹴り技最強を決める格闘技大会、そこに現われた幻の古武術を継ぐ男。格闘技やスポーツ漫画のネーム原作の難しいところは、アクション的な見どころをメインに据えると、どうしてもネームだけでは何が起きているか、こちらに伝わらないところです。この作品にもそういう弱点があります。ただ、拳曲足、というアイデアはとても良かったです。絵的にもインパクトがありました。

編集長のコメント
8『紅のクリスタル』裏田幸平

キャラクターに勢いがあって、元気で楽しい王道少年漫画ファンタジーでした。逆に言うと、原作としては少しアイデアに個性が足りない面もあり、絵もネームから推しはかるに上手なので、これはご自分で描き上げた方が良い作品かなとも思いました。

編集長のコメント
9『新事記』山本雅史

壮大な世界観が綴られているのは分かるのですが、ネーム自体が非常に雑に描かれているのと、セリフが細かくて読めない部分が多々あります。漫画にしろネームにしろ、読者に伝える技術が大事ですので、もう少しどういう設定で、どんなキャラクターなのかはっきり分かるように描いてほしいです。

編集長のコメント
10『ONE STEP』葵みつき

将棋を通じて出会った17歳の少年と少女。出会いも二人のキャラもよく出来ていて、途中までこの二人の先行きがどうなるのか楽しみでした。ただ中盤で、お互いが自分の気持ちを自覚してしまってからは消化試合のような展開になってしまって、ちょっと残念です。最後まで二人の関係がどこに落ち着くか分からない作り方を心掛けると良いと思います。

編集長のコメント
11『ジェラルド・ルージュ』内田ユウスケ

人を食う魔法使いと、その魔法使いがなぜか唯一食べる事の出来なかった人間の女の子の心の交流の物語。ドラマとしてはとても泣けるストーリーに仕上がっています。あとは人間と魔法使いの戦いの部分に見せ場としてのアイデアが一つ欲しかったですね。このまま漫画にすると、筋書きは美しいけど、ビジュアル的な見せ場が物足りない感じになりそうです。

編集長のコメント
12『殺戮乙女きるたん』『神御飯~A got in our mouth~』『サイコロデス』マツウラ

『殺戮乙女』は、刺激が強くて面白かったですが、殺戮動画を流し続ける「きるたん」側の意図や目論見が徐々に明かされていくストーリーを読みたかったなと思います。『神御飯』は、お米の大事さの話なのか、お米を通じたハートフルな家族のお話がしたいのか、テーマをもう少しはっきりさせた方が良かったかなと思います。『サイコロデス』は、本格的にお話が始まる直前というところで終わってしまったのが残念ですが、運だけで勝ち進む少女という発想は面白かったです。

編集長のコメント
13『すっカラかんかんらんらランっ♪』時邦裕

顔が怖いだけで他人から避けられる主人公と、明るく誰からも好かれるおてんばヒロインの組み合わせ。設定もキャラもキャッチーで良いのですが、話に展開が少ないのが惜しい点です。二人の関係の変化を見せたり、キャラクターの過去などがもうちょっと踏み込んで語られると良いかと思います。

編集長のコメント
14『成人女性』土田琴絵

語られている想い自体は、センチメンタルで率直でとても良いと思います。ただ、挿絵に語りというスタイルを取って、漫画の絵的な表現を最低限に抑えたやり方はあまり上手くいっていない気がします。このスタイルでチャレンジするよりも、漫画でしっかりヒロインの心情を表現してほしかったです。

編集長のコメント
15『私のメンドくさい彼氏』ゆきち

最後まで読むと幸せな気分が味わえます。彼氏のめんどくささは、漫画のキャラとしては予想の範囲内で、良い意味での衝撃はあまり感じないです。最後にリアリティのあるエピソードでハッピーエンドに落とせてるのですから、もっと最初はハチャメチャやるキャラにした方が良かったのかなと思います。

編集長のコメント
16『彼女のことが世界で一番可愛いと思ってる系彼氏』ゆきち

「ほめ殺ししてくるウザ恥ずかしい彼氏」というキャラクターはこれまでなかった斬新さがあって非常に良かったです。ラブコメとして、とても良かったです。ただ、この切り口だと、どうしても女性向け作品としてしか通用しないので、弊誌新人賞には合わない面があって残念です。

編集長のコメント
17『私、犬を飼ったことがないんです。』葉月あざらし

彼氏が飼っている犬とのファーストコンタクト。犬の生態をけなして笑いを取りたいのか、そうではなくて可愛いものとして伝えたいのか、そのあたりがはっきりしていなくて、読んでいてもやもやしました。犬に対するスタンスをはっきり決めてから描いた方が良かったかなと思います。

編集長のコメント
18『氷解少女を溶かすまで』マツウラ

父親の病んだ思考と行動自体に救いがなくて、その点ではちょっと読むのが辛い話でした。ただし、「氷解症候群」という原因不明の病気のアイデアはとても面白く、わくわくさせてもらいました。

編集長のコメント
19『河童を食べてみた』マツウラ

動画回数を稼ぐために色んな動物を食べて、その動画をアップするところまでは、猟奇的ではありますが、刺激が強くて面白いです。ただ、そこから河童を食べようという展開、さらにはそれがあまり動画回数を稼げなかったというオチは、シュールすぎて、ちょっとついていけなかったです。

編集長のコメント
20『拝啓、希望殿』マツウラ

老人が自ら死ぬことで、その子供に永久的な就職権(正社員権)が与えられるという社会循環システム。発想がとても面白かったです。また、そこから派生した賭け事の仕組みも面白かったです。主人公がシステムの中で無抵抗に流されているだけなのが、残念なポイントです。作者は、世界の構築は上手く出来るので、主人公のドラマ作りを頑張ってほしいです。

編集長のコメント
21『銀のトウシューズ』カイソラト

義足の少女とバレリーナへの道の物語。足が無い人の辛さと決意を、どれくらい真摯に伝えられるかという点では、まだ物語にパワーが足りない感じがしました。与えられる試練の過酷さや主人公の絶望がどれほどのものなのか、しっかり掘り下げた原作であってほしいと思います。

編集長のコメント
22『シニガミの図書館』カイソラト

死ぬ前に、自らの思い出が詰まった本を読むことができる図書館。この設定は面白かったです。ただ、展開が早すぎて、主人公があっという間に自殺願望から立ち直っているのが違和感がありました。物語にもう少し展開の肉付けをしてほしかったです。

編集長のコメント
23『三日月の輝き方』カイソラト

題材の使い方、ディテールなどはとても良かったです。オーケストラというもの考え方が、しっかり伝わってきて、知識としては面白かったです。キャラクターの弱さが逆にこの作品の弱点です。先生に際立った個性があるわけではなく、生徒たちは人数が多くて中心人物も絞れていないので、登場人物の誰かを追いかけて次々ページをめくるという感じにならなかったです。

編集長のコメント
24『ガーリッククレイジーミサキ』ノナカ

お話作り、テーマ、キャラクター、すべて良かったです。最後、泣きそうになりました。画力だけが新人賞に勝ち抜くレベルに達していなかったです。プロの漫画家の、キャラクターの模写などから初めて、地道に力をつけてください。

編集長のコメント
25『顔ダニと一日』やきそば大明神

タイトル通り、人間の一日の行動に合わせて、顔ダニの一日の対応を描いている作品。デフォルメされて可愛くなっている顔ダニですが、それ以外には特徴もなく、漫画でこの生き物を取り上げる面白ポイントがどこにあったのかが、分かりづらかったです。「この題材」の「ここ」を推します!というところを漫画の中にしっかり作ってほしいです。

編集長のコメント
26『傘でバランスを。』雪平千尋

キャラクターそれぞれに事情があって、物語全体に謎があって、読み進めるにしたがって没入していける作品でした。ただ、最後までその謎が何なのか、ほんの少し匂わす程度で終わってしまったのが残念でした。

編集長のコメント
27『嫌われ者』皆月大樹

特に理由もないのに人に嫌われる男が主人公。そんな主人公と天国行きをめぐる物語。話を読者の予想を裏切る方向へ2転3転させて、ドキドキ感を楽しめる作品にしようとしています。その意図はよく分かるのですが、ちょっと先が読めちゃう部分があるのが残念でした。

編集長のコメント
28『アイのカタチ』皆月大樹

猟奇的な愛、狂気を形にするという点では、とても良く出来ています。ただ、真正面から作品の主題に据えてしまうと、読者に対する作品の入口が非常に狭くなります。解決策として、こういった際立ったキャラクターを、たとえば主人公によって捕まえられる犯人、敵役などに置くことができる娯楽作品に、次は挑戦してみてほしいです。

編集長のコメント
29『熟年恋慕』皆月大樹

熟年離婚を申し出た奥さんの心情を丁寧に追っています。急病で倒れること自体は、ありがちの展開ではありますが、旦那さんの心情を引き出すという点ではありかなと思います。
ただし、「熟年離婚」という題材としては、ちょっと「典型的」すぎるお話になってしまっており、新鮮味には欠けました。

編集長のコメント
30『徒花』松浦翔

当主の娘に生まれて、期待に応えることが出来なかった娘のお話。キャラクターに血が流れている感じがして、読んでいて自然で心地良かったです。ただ、この娘が、「夢に入る」ところが楽しみで、その瞬間の心情や演出をワクワクしながら待っていたのですが、そういう展開にならなかったのが残念でした。

編集長のコメント
31『変態×恋愛』原作/いまいまい 漫画/黒川緤

思春期特有のコミュニケーション不全を、「壁」という形にした点はアイデアがあって面白いです。キャラクターたちの心情も丁寧に描けています。男の子だと思ったら女の子だったという題材は、ナイーブな雰囲気を作りやすいので、使われやすいネタです。そこにあえていくなら、もうちょっと斬新な切り口も欲しかったですね。

編集長のコメント
32『ンババービェ八球見聞録』こけ

これは、架空のスポーツなんでしょうか?それとも実在するスポーツ?どちらにせよ、ものすごくディテールまで凝った説明をしてくれるので、どちらか分からなくなるほどです。宇宙人の解説視点という面白い切り口はありますが、ドラマがほとんどなく、取説読んでるみたいな感じになってしまうので、もう少しエピソードをうまく組み込んでほしいです。

編集長のコメント
33『昔みたいに』徳中とく

何年かぶりに元いた町に戻ってきた主人公と、幼馴染の女の子の再会。恋愛的なドラマはなくて、女の子の側が不登校になっているという展開。ただ、再開して会話を交わして終わるだけでは、少し読み応えに欠けます。再会、そしてその後のこの二人の展開まで含めて描いてほしかったですね。

編集長のコメント
34『ギリギリチョコレート』津吹潤

バレンタインに初めて男の子にチョコを渡す女の子の恥じらいを、可愛さとして延々と堪能させてくれる作品。勝負どころがはっきりしていて、よく出来ていました。絵も達者で、とても良かったです。

編集長のコメント
35『木下君の彼女はハイパー美少女』田中公宣

写真と絵のコマを組み合わせて進めていく漫画というのは、試みとしてはとても面白いと思います。ただ、使われている写真が芸能人のものだったり、また他の漫画作品のコマを使用したりという点で、商業作品として推すことは難しい作品でした。自分で撮影した写真だけでやってみたりすると、面白いかもしれませんね。

編集長のコメント
36『B.C.25000』3o

ネームだけで評価するのが、かなり難しい作品でした。ノエ族の「発情期」に焦点を当てたのは、かなり面白かったですし、読んでいてドキドキしました。またニンゲン族の「感情」を語るシーンには感動しました。しかし世界観ありきの作風で、風景の描きっぷり次第で評価が変わってしまうので、ネーム単体では評価ができませんでした。

編集長のコメント
37『おかしなステファニー』荒木孝幸

キャラクターは楽しくてとても良かったです。ただ、この作品の推しポイントはあくまで「和菓子の世界」と「外国人の女性」の異文化交流だと思います。そこのネタがもう少し濃くならないと面白さアップにならないです。画力もまだまだですので、磨いて再チャレンジしてほしいです。

編集長のコメント
38『沈む太陽のオブジェ』結瀬彩太

島で育った同級生の男の子と女の子の、郷土愛やお互いの親密さが深まっていく過程を描いた青春物。清々しさが良いですね。読んでいて心が洗われるタイプの作品です。ただ、島の風景や空気をどう描くかによって、かなり評価が変わるお話なので、ネーム単体での評価はかなり難しかったです。

編集長のコメント
39『生きる意味を失っていた少年が愛に目覚める話』徳中とく

主人公が生きることに意味を見出せていないというのは、キャラ設定として良いのですが、誰もこの戦いをまっすぐ突破しようというキャラがいないのは問題かなと思います。読者の視点に合わせて、常識的な観点を持っているキャラがいないと、せっかくのパニックものが他人事のように感じてしまいます。

編集長のコメント
40『HOTSPOT』波浪元

ロボットのデザイン、バトルの迫力、演出力の高さ、など漫画的な表現力が非常に高い作品でした。人間のキャラクターの表情や体のバランスなどが少しおかしい点が直れば、さらに印象が良くなると思います。トーンを貼らないのはわざとかもしれませんが、これだけ素の画力が高いのですから、トーンも使って綺麗に仕上げた方が絶対に良いです。

編集長のコメント
41『妖怪調査・清木場探偵社』アキナ

キャラクターも面白いですし、妖怪と人間に力関係がほとんどなく、ド突き漫才のようなノリで仲良く戦っているのが楽しいです。設定紹介みたいな感じで、あっさり終わってしまいましたが、ちゃんとしたストーリーが出来たら、また読んでみたいです。

編集長のコメント
42『ヒーロー』まっつー

ヒーロー戦隊の「青色」を継ぐことになった大学生の、独り言コント。テンポも良くて笑えます。キャラの表情などもしっかり描けています。ただ、せっかく戦隊物というネタでやったので、アクションなんかも取り入れて笑いにするシーンなんかも欲しかったですね。ネタだけではなく、漫画的表現として、いろいろ工夫してみると、さらに良くなると思います。

編集長のコメント
43『○○な彼との暮らし方』NA-YA

ちょっとHな妄想にすぐ引っ張られてしまうヒロインも、そのヒロインの妄想の斜め上をいく男の子の変態度もとても良かったです。少しデフォルメされすぎている絵柄が、もう一段リアルに描けるようになれば、作品の魅力もさらに増すと思います。

編集長のコメント
44『ダンランセンキ艸凪』竹藤究

地底人に襲われて失明した主人公が、気付かないうちに別の地底人に救われて、暗黒の世界での生き方を学んでいた。地底人憎しの一心で生きていた主人公はやがて、自分を救ってくれた恩人と戦うことに‥‥。非常にドラマチックなお話で、感動しました。演出もすごく上手く、ページをめくる手が止まらなかったです。ただ、このお話は他人の描き手に託しても、同じ熱量は再現できないです。ネームを見る限りは、ご自身も絵が非常に上手いようですので、自ら描き上げて再応募してほしいくらいです。

編集長のコメント
45『怪奇がが僕をのみこむ』『僕と世界は』萩原彰

前者は、濃い絵のタッチと、鬼が現代に現われる世界観がマッチしていて、雰囲気がありました。主人公の勇気の物語と、鬼同士の確執の話が混線して読みづらい面もあるので、話の構成やテーマの絞り込みをもっとシンプルにすると良いと思います。『僕と世界は』の方は、主人公の生い立ち(過去)と世界観がとても面白かったですが、それを振り返るだけのストーリーで終わってしまっていて、現在進行形のお話をもう少し展開してほしかったです。

編集長のコメント
46『人形師』山口洸男

平行世界でのバトルは、とても遊び心に満ちた戦いで、読んでいて楽しかったです。主人公が現在生きている世界と平行世界の関連性、戦いの影響などが現実にはどう出てくるのかなど、もっと世界観を膨らませられれば、さらに面白い作品になったかなと思います。

編集長のコメント
47『ある一日の恋』原作/+SAKU 漫画/武漢

エイプリルフールネタでウソ告白、というのはアイデアとしては、よくあるものですが、その後の「誰が本当のことを言っているのか?」という謎を追っていく展開に持っていったのはとても上手だなと思いました。ラブコメ作品ですので、女の子をもっと可愛く描けるようになってほしいなとは思いました。

編集長のコメント
48『はなまる!』藤本

お話のまとめ方の上手さや、裸エプロンのシーンの見せ方の上手さなどを見ると、他の投稿作品と比べ、プロの作品にとても近い感じがします。ただ、「カレー」と「うどん」の組み合わせで、このお話の展開だと、ラストが読めてしまいます。ストーリーの結末以上に何をメインの作品にするのか、という事を考えると、キャラや笑いのインパクトをもっと強める必要があったと思います。

編集長のコメント
49『神降ろし』上尾彩那

先代の舞を務めた男の子が、当代で神楽を舞う主人公のもとに現われて、想いをつなぐ物語。ストーリー、設定はよく出来ていて感動します。ラストシーンの、腕が重なる演出は素晴らしかったです。舞がポイントになる作品ですので、そのシーンの凄みが出せるような画力を、今後頑張ってつけてほしいです。

編集長のコメント
50『アンラッキースケベ』佐藤優一

面白かったです。ラッキースケベの結果、誰からも嫌われる不幸キャラになってしまう、という所にスポットを当てたのが斬新で良かったです。宇宙人のエピソードは、面白かったのですが、いきなりファンタジーな展開よりは、現実世界でもう少し笑いが取れる展開が見たかったですね。

編集長のコメント
51『髪刀士ミキル』風野尚

絵がとても上手ですし、女の子も可愛いです。この作品のキーになる「闇の毛」という設定がとても分かりづらいのが難点です。それがなぜ生まれるのか、放って置くとどういう惨事が起きるのか。そこにアイデアと明確な説明がほしかったです。

編集長のコメント
52『猫のおためし』北鴨綾音

主人公がはっきりしていない感じがして、読みづらさが先に立ちます。不思議なことが次々と起きるタイプの作品は、読者がちゃんと誰か特定のキャラの目線に立って読めるように工夫しておかないと、お話が見失われがちです。絵的には応募を重ねるごとに少しずつ上達しているなと感じました。

編集長のコメント
53『ゴールデンジャーク』『シザーズ&インセンス』『EVIL HALF』内田ユウスケ

どれも力作で良かったです。作者の作品の特徴として、業を背負って戦う男のカッコ良さ、ハードボイルドな生き方が描かれていて、その男らしくて骨太な作風はぜひ今後も貫いてほしいです。『EVIL HALF』だけ、自分で絵を描いて漫画に仕上げていますが、画力はまだまだと言えども、安易に原作だけやるのではなく、まだ若いのでしばらくは自分で描いた方が良いと思います。

編集長のコメント
54『ホコリノオトコ』下山田哲郎太

「魔技」と呼ばれる力を使える「魔技士」のバトルファンタジー。何の役にも立たなそうな、掃除が特異な魔技を使える主人公が、お世話になって家族や村のために、悪の炎の魔技士を倒すという正統派な物語。ネーム原作として見ると、話はちゃんとまとまっているのですが、作品の魅力が絵による部分(バトルシーン)に偏っていて、アイデアとして採用したい部分が乏しかったです。絵を描く労力を漫画家に負ってもらう分、原作者は特殊なアイデアを考えないとなかなか生き残れないです。

編集長のコメント
55『無題』来世に期待

アニメの世界にワープして、自分が好きだったヒロインキャラの最後について物申すという作品。設定は良いのですが、もう少しワープした後の展開を練ってほしかった印象はあります。そのヒロインがなぜ死ななければいけなかったのか、アニメの裏の意図まで主人公が体験して帰ってきてくれれば、この設定にぐっと深みが出たのかなと思います。

編集長のコメント
56『君が見ている世界』三浦絵里香

盲目の少女との出会いが、悪事に手を染めていた主人公の改心を呼ぶストーリー。綺麗に話はまとまっていますし、絵も上手です。なかなか扱うのが難しい題材ですので、予想の範囲内な展開に陥ったのかなと思うのですが、読者の予想をもっとうまく裏切るような展開を考えてほしかったかなという印象です。

編集長のコメント
57『Red Ribbon Angels』小野寺

ベースの画力が非常に高い方です。キャラクターの細かい表情のニュアンスや、身体のバランス、アクションの描き方などを見ていると、ああ上手いなぁと思います。コマが小さくて見どころを画面上に作れていない、トーンを全然貼らないなど、見栄えが地味になってしまっていて損をしています。また、お話の展開が、次から次へと新キャラが出てくるという継ぎはぎ型で、構成が雑なのも気になります。漫画家になれる才能がありますので、勢いだけではなく、細かいところまで気をつかって描くようにしてください。

編集長のコメント
58『プリゾンブレイク』谷岡優香

主人公は王子の親友だけど、王子が雇っているメイドに惚れている。お城の中を舞台にしたファンタジー・駆け落ちストーリー。キャラクターの心情が丁寧に描けています。キャラの顔や体の描き方がまだ拙い印象ですので、たくさん描いて絵を安定させてください。トーンの貼り方が独特のキラキラ感を画面に生み出しているのが良い意味で目に留まりました。画風として追及していくのが良いかと思います。

編集長のコメント
59『欲斬』蒼山翔也

斬る事で他人の欲を取り除く。しかし自分の欲求がエスカレートするという設定。正直、特別個性のあるアイデアではないのですが、主人公の男の子と転校してきた幼なじみの女の子の間に何が起きるのかというワクワク感はすごくありました。絵も上手だと思うのですが、作者に自信がないのか、線が弱いのが気になります。しっかり主線を引いて絵に取り組めば、飛躍的に漫画力がアップすると思います。

編集長のコメント
60『Fairy on Afro』渡辺大輔

アフロな髪型のせいで振られ続ける主人公に、追っかけの女の子が出来た。その子はオカルトマニアで‥‥。キャラが面白いし、話の導入も素晴らしいのですが、ラブコメの「ラブ」の部分が少し弱い気がします。絵的にも女の子が可愛く描けないと成立しない作品なので、画力向上は必須かと。夢オチじゃない終わらせ方の方が良かったのかなとも思います。

編集長のコメント
61『戦乙女と黄金の果実』『マジンライタ』鎌田洋祐

どちらもエキセントリックなキャラクターが出てきて、テンションが高くて面白いです。あまりに話が短すぎて出オチな印象になっているので、世界観をしっかり広げて、主人公が1事件をしっかり消化する形の作品を読んでみたいです。

編集長のコメント
62『殺すから、側に居て』花鳥心咲

ドクターと毒が利かないパートナーの関係性がとても良いです。兄と妹をめぐる事件も予想外な方向へ展開していって、最後まで結末が読めなかったので、とても上手い作りだと思いました。画力がまだ拙いのと、主人公たちの関係性が、かなり濃厚に女性向けの作風だったので最終選考までたどり着けなかったですが、話自体はよく出来ていました。

編集長のコメント
63『無題』優弘裕

子供達をあちこちから集めてプロゲーマーに養成する場所があり、そこに主人公も含めて軟禁状態であることは分かるのですが、かなりネームの描き方が雑なこともあり、ストーリーが把握しづらいです。設定的に闇が深そうな作品ですが、キャラクターたちの語り口とマッチしていて雰囲気はあります。ネームは読者に伝える技術を見るものなので、読む側の人間が理解できるか、自分で検証しながら描くと改善されていくと思います。

編集長のコメント
64『皇室部隊』ほむー

部隊員がゆるくて面白いですね。隊員それぞれの個性がもっと際立つように、役職だったり任務だったり、あるいはこの国の背景なんかも分かるように描いてもらえるともっと楽しめたと思います。絵はまだまだ改善の余地ありで、特にキャラクターから練習しましょう。

編集長のコメント
65『コンテンポラリーダンサー 井上』高瀬アキラ

とても面白かったです。絵が拙い点が引っかかって最終選考に残れなかったですが、逆に言うと画力さえクリアできれば、非常に出来の良い作品です。コンテンポラリーダンスの、一見コミカルに見えてしまう部分と、カッコ良く見せるシーンを、描き分けられるのは大変すごいことだと思います。ぜひ次の作品も自分らしい作風でチャレンジしてほしいです。

編集長のコメント
66『想いはキセキのハナビ色』ひじりのりゆき

2人をつなぐ花火をモチーフに、恋人同士のつながりを描いて、大変ピュアで心洗われる作品です。展開が少しストレートすぎるかなと思いました。事故で死にそうな彼氏がアッという間に助かってラストまでいってしまうのではなく、展開を工夫することで彼氏が助かるか助からないか読者に読めないようにしてほしかったです。

編集長のコメント
67『DOLL 612』山本高璽

SF面での設定がとても細かく、丹念に読み込みたくなる面白さです。キャラクターの顔のデザインが崩れがちで、そのせいで絵が拙く見えてしまう弱点を克服してほしいのと、アクションが見せ場なのに、コマ割りが小さすぎて迫力を感じ取れないのが残念な点です。ウィークポイントが明らかなので、逆に言えば、修正しやすいはずです。次回作以降に期待します。

編集長のコメント
68『デッドオアデリバリー』照屋タクミ

ピザの宅配のお兄さんと武装勢力の戦いを描くギャグ漫画。本気度が高く、描いてる側の真剣度が増すほど面白くなる作品です。それは中身だけではなく、絵についても言えることで、この世界観をマックスで表現できる濃い絵を描くだけの画力を早く身に付けてほしいなと思います。

編集長のコメント
69『ウサギとカメRevenge』照屋タクミ

ウサギとカメのお話から、数か月後のお話。もてはやされて天狗になったカメと、落ちぶれて復讐を誓ったウサギの再戦という発想は、素晴らしいと思います。レースもお互い汚い行為に走りすぎで、最高でした。やはりネックは絵です。ウサギやカメの描き方を見てるとけっして基本的な画力は低くないので、トーンワークや、背景をおろそかにせず、画面全体を丁寧に仕上げてほしいと思います。

編集長のコメント
70『まるじゅう』藤川与夢

演出が上手いというか、漫画としてのテンポがすごく良いです。足が動かなくなった女の子を中心とした幼馴染の人間関係の環もよく出来ています。ただ主人公があまりにも淡々としている印象があり、そのため読後感が物足りないです。彼の熱量が一瞬でもすごく上がるところを読みたかったなと思いました。

編集長のコメント
71『ベストヒロイン‼』いち

学園内で自分をめぐって、3人の美少女が取り合いを繰り広げる、いわゆるハーレム漫画。少し気になったのは、3人の女の子キャラが、けっこう似ている点。3人別々のタイプにすることで、読者の好みの幅に応えるように作った方が良いのですが、そこがうまく出来ていないと思いました。

編集長のコメント
72『IKIMONO』棚橋一蕎

これはネーム原作なのでしょうか?扉絵だけしっかり絵が入っていたのですが、この絵で全編しっかり描いてほしかったなという印象です。ストーリーはしっかりしていて、動物に変えられてしまった人間=ジャクシャが、それでも人間であり続けるためには何が必要か、というテーマがちゃんと消化されていて、面白かったです。心を打つ力が作品の中にちゃんとありました。

編集長のコメント
73『星空のロザリー』000.0

最初に、このお話の主人公である、死んで蘇った女の子の語りから始まりますが、そこを読んでもいまいち彼女のキャラが分かりません。ショートはキャラのインパクト次第のところがあります。キャラを引き出すためには、次の章から続く墓掘り人とのかけあいメインの1P漫画は、もう少し本数が必要です。今の2本のままだと、ヒロインの魅力を引き出す事ができずに終わってしまっています。

編集長のコメント
74『ヤマダ製菓の河童くん』白鳥絵美子

河童くんという主人公の人生をダイジェストで見せるのですが、河童であることの意味があまり感じられない話になっているのが残念です。非常に細かいサラリーマンネタなどが面白いのですが、無理やりキャラを工夫しなくても、これならもっとネタだけで推してみても良かったかなと思います。最後の全て架空の劇の話だったという終わり方は読者の失望につながりかねないので、やらない方が良いです。

編集長のコメント
75『ゆりゆりしい』松浦哲郎

女の子3人組の、タイトル通り、ちょっとゆりゆりしいクラス旅行での交流を描く作品。キャラクター可愛いです。ちょっとHなネタで「胸の大きさ比べっこ」を選ぶのは良いチョイスなのですが、女の子の体を描く画力がまだまだ拙いのが残念です。女の子の可愛さがどんどんアップするように、絵を練習してください。

編集長のコメント
76『青春☆農業女子高校』籠目たま

女子だけの農業高校という、面白い切り口を見つけたな、という印象です。王道である「彼氏できない」話よりも、農業ネタの方向でもっと掘り下げてみた方が、作品に個性は出たかなと思います。絵柄がかなり女性向けなので、同じネタでやるなら青年誌系の方が向いているかもしれません。

編集長のコメント
77『真冬の村にハルよ来い』網問トア

雪に埋もれた村に、春を呼ぶ話。雪をあやつるマフユとハルの関係性の展開がメインの話で、そこは良く出来ていて面白かったです。ただ、作品的には、雪解けの季節の美しさや山間の村の風景などをもっともっと堪能できるように描いてほしかったです。絵的な楽しみが少なくて味気なかったのが残念です。

編集長のコメント
78『オムニバス子さん』下山田哲郎太

ギャグ1P漫画の詰め合わせ。ネタによって笑いの度合いは違い、面白いネタもあったのですが、どのネタもオチがちょっとシュールすぎる印象があります。少しやっていることが自由すぎるので、テーマなり、メインキャラなりを統一した作品で勝負してもらった方が良かったかもしれません。

編集長のコメント
79『彼は忘れている』松本佳久

殺人鬼ジャガーノートの暴走に迫力があって良いです。彼の過去の話を同時に紡いでいくのは、構成としては面白いのですが、今回の場合はちょっと読みにくさにつながっちゃっています。キャラクターが次から次へと現われるのも、少し情報過多で、これからの作者の課題としては、やりたい事をしぼって描くことかなと思いました。

編集長のコメント
80『あの夏の戦い』北城

面白いというか、女の子の絵が可愛くてHで良いです。女の子が一人しか出てこないのが残念なのと、Hなシチュエーションに持っていくパターンが、どっかで見た事あるような印象なのが惜しいですね。現状の出来でも一定の満足感はあるのですが、読者にインパクトを与えるようなHなシーンを、どうせなら考えて勝負してほしいです。

編集長のコメント
81『EnCirclement』武真磨

テロリストの1員だった少年が、その実行計画から抜け彼女と逃げようと計画するも、爆破事件に巻き込まれ・・。ストーリー全体を見ると、設定に穴というか謎が多くて、読んでいて分からないことも多いのですが、この状況下での主人公やヒロインの気持ちの微妙な揺れみたいなものをうまく描けていて感心しました。画力もまだまだですが、キャラの顔などは作品内でも上達が見てとれるので、これからたくさん描いていってほしいです。

編集長のコメント
82『クリスタルは傷つかない』澤樹広也

薩摩切子の復活を目指し、鹿児島へやってきた女性と、学芸員の男性の、苦闘の記録。丁寧に誠実に題材に取り組んでいて、読むのに襟を正さなくてはいけないような気がする作品です。人生で自らが選んだ仕事の重さとか、歴史の重みを味わいながら読む作品で、完成度も非常に高いです。ただその分、少年漫画の読者との相性は悪いところがあります。やっぱり大人向けの作品だと思うので、作品のためにも青年誌の方が良いと思います。

編集長のコメント
83『トムとツトムの恋愛事情』『彼女のパパはキスが美味い』西巧

両方とも、個性ある作品で面白かったです。前者は、キャラクターの気持ちがとても分かりやすく、それでいて、最後まで本当にキスをするのかどうか分からないような作りに出来ているのが凄いです。後半は切り口が面白すぎます。彼女のパパに唇を狙われているという設定の時点で勝利ですね。絵を見る限り、ネーム原作で、先の予想が立たないような作品をどんどん考えてもらった方が、この世界で生きる道は開けるかなと思います。

編集長のコメント
84『地球は〇ン○ルだ!』児玉雄一

ショートショートで、いきなり冒頭で始まった宇宙戦争的なものの正体は何だったかというオチの1発勝負。オチ自体は面白かったですが、物語の文法自体をいじるような作品は、ネーム原作で他者にやってもらうのは難しく、作画は自分でやっていただいた方が良いかと思います。

編集長のコメント
85『鬼崎君でも難しい恋』なかばさとる

モテモテの男の子が、本当に恋している幼馴染の女の子に告白するまでの物語。男の子の意気地のないところが、とてもうまく描けています。彼が本当に告白できるかどうかが、このストーリーのドキドキしどころで、なるべくラストまでどっちに転ぶか分からないように作れれば、もっと良かったかなと思います。

編集長のコメント
86『絶対音感くんと音痴ちゃん』かざらし

恋の障害として二人の間に音をめぐるギャップを置いたのは、すごく面白い切り口でした。女の子主人公での語り口なので、ちょっと少年漫画向けではなかったのですが、絶対音感くん側からの物語に変えられれば、面白そうです。デートや日常でもネタが広がりそうな設定なのも好印象です。

編集長のコメント
87『名も無き小夜曲』柚月翼

人間界と天界の関係、そして守護者と侵略者の関係、登場人物同士の設定がうまく絡まって、人間ドラマにつながっていくストーリー展開はとても良かったです。一方で、漫画にしたときに映えるであろうバトルや異能力のイメージが湧きづらく、見せ場になるシーンが少ない地味な印象も受けました。

編集長のコメント
88『次元戦争』高橋渉

2次元の世界からやってきた登場人物たちと、戦ったり交流したりする作品は、モチーフとして多くあります。その上で、どういうオリジナルアイデアを足すことが出来るかが勝負になりますが、この作品はそこがまだ少し足りていない印象です。あとは、この戦争に負けるとこの世界はどうなってしまうのか、というバッドエンドを読者にもっとイメージさせることが大事です。

編集長のコメント
89『精神生物記』山縣誠二

「精神生物記」という奇書の存在とその謎を追うというミステリアスな入口は興味をそそられます。ただネームがかなり雑なのと、登場人物たちの会話の内容が難解すぎて、読者に理解できるかどうか、かなり不安な出来です。今の設定の中から、読者が分かりやすく興味を持てるポイントをピックアップして作品を再構築した方が良いと思います。

編集長のコメント
90『白き神の生贄たち』秋月清

眼の色が青いことで、「神の落とし子」とされて、生贄の儀式に供されそうになった兄妹の脱出劇。お話としては綺麗にまとまっているのですが、ここが見せ場!と強く推せる部分に欠けます。兄と妹の関係性を深く掘り下げてドラマにしたり、脱出・救出の困難さをもっと激しくしてアクションを見せたり、中東的な世界観を誇張して目に楽しい作品にしたり、何か個性的な部分を作ってほしいですね。

編集長のコメント
91『ベイ東京シティ フリーダム・ゼロ・ネイション』北野卓也

未来の東京が舞台で、そのころ東京は超監視社会となっていて、そこではどんなことが起きているか――というお話。この架空の設定はとても面白いなと思いました。ただ、ある男の犯罪情報を、その男が付き合っている彼女に隠したままなのを、どうにかして知らせようというストーリーは、スケールが小さくて、あまりこの設定を活かし切れてなかったかなと思います。

編集長のコメント
92『妖魔人吉兵丸』『メイビーの箱』『あの時の3秒』『僕は勝』麗麻真也

前者はホラーで、すごく怖かったです。ただ、お金と妖魔の関係がよく分からなくて、その設定をなくして、純粋に閉じ込められる恐怖だけを描いた方が良かったと思います。『メイビーの箱』は、登場人物が獣人を操って戦うゲームをするのですが、ページが長すぎて、このお話が何に向かって進んでいくのか、また主人公たちは何のために戦っているのかを途中で見失ってしまいます。『あの時の3秒』は、女の子のスカートの中を「楽園」と名づけるワードセンスが良かったです。Hとホラーのバランスが悪くてどっちつかずになってしまっているのが惜しいです。『僕は勝』は、笑いのノリとしては下ネタギャグに近いのですが、笑いの取り方が少しだけ不快の方に偏ってしまっているので、ちょっと素直に笑えなかったです。

編集長のコメント
93『君は君でいればいい』その日暮らし

「センベツ」というイベントごとに、個性のない人間が消されていく現象。では「個性」とは?テーマ自体は深くて、話が二転三転して面白かったです。ただ、シチュエーションだけが独立して進んでいくので、主人公がこの状況でどう判断してどう動くのか、という部分をしっかり縦筋として作ってほしいです。

編集長のコメント
94『花の色』大舘貴子

目にハンディキャップを持っている少女のお話。ネーム自体はコマ割りも含めて、とても読みやすく、女の子の気持ちも丁寧に描かれています。ただ、ハンデを不幸な事としてしか描けないのは、こういった作品の場合、テーマの追求が浅いように感じます。ただ目が見えた方が良い、ということではなく、登場人物の苦悩をもう一歩深く掘り下げてみてください。

編集長のコメント
95『僕は彼女に』天美つげいし

好きな女の子への想いと記憶が事故で消えてしまう事への、男の子の抵抗と切ない叫び。シンプルな話なので、主人公の気持ちの強さはすごく伝わってきました。ただ、さすがに話に展開が少なすぎて、物足りなさも感じました。もう少しストーリーを膨らませてほしかったです。

編集長のコメント
96『恋糸』有黒裕貴

展開の作り方がとても上手いです。赤い糸というありふれた設定なのに、二股に分かれたり、片方が幽霊だったり、話の進行とともに新たな分岐を作るのが上手です。最後、バッドエンドにするのは簡単なので、もう一アイデア欲しかったです。

編集長のコメント
97『アゲイン』杉乃

主人公が仲間(ライバル)との出会いで、遠ざけていた大好きなバスケットの楽しさをもう一度思い出して、再スタートする物語。絵がかなり上手ですし、陰のある男の子の雰囲気がよく出ていて良かったです。ただ、ストーリーは予想通りに進み過ぎるので、ドキドキしないです。話を予想外の方向へ展開できるようになるのが課題ですね。

編集長のコメント
98『王子の花嫁』新井真貴

魔界の王子のお見合い物語。柘榴というキャラの方に最終的に行くだろうなというのが読めてしまっています。ページ数も100P近くて長いので、ストーリーの結末以上に興味を持てる要素を入れておかないといけません。振った女の方のキャラをもっと極端に悪くしたり、少しエッチな要素を入れたり、途中で読者を飽きさせない工夫がほしいです。

編集長のコメント
99『エレメンター』萩原裕晃

世界観自体は魅力がありますし、キャラクターも生き生き動いています。ただ漫画の見どころとしては、バトルが中心になっている印象で、作画する漫画家さん次第なネームになってしまっています。原作としては、アイデアで勝負できる部分をどこかに持っていてほしいです。

編集長のコメント
100『マイハンター』中田カズキ

宇宙人との戦闘、バイク、病気の母とのドラマなど、設定盛りだくさんで楽しかったです。主人公側の設定は説明があるのですが、宇宙人の設定説明がほとんどないので、敵としての脅威やインパクトに欠け、ドキドキ感が物足りない部分もありました。

編集長のコメント
101『天使と悪魔』『ゾンビ』祥葉健人

『天使と悪魔』は、天使が来たるべき悪魔との戦いに備えて訓練を積んでいる設定。そしてやってきた悪魔とは、なんと人間だった――。ここで終わってしまうのも一つの形ではあるのですが、天使が人間を悪魔として認識している理由や、人間の悪魔的所業とは何かを見せることで、さらにテーマを掘り下げて、ストーリーを展開して欲しかったなと思います。やっぱり話がちょっと短すぎますね。『ゾンビ』は展開が突飛な方向に飛び過ぎるので、話の全容がよく分からなかったです。ネームの描き方も雑すぎるので、もう少し全体的に丁寧に描いて下さい。

編集長のコメント
102『GIZOKU』森俊吾

お金をモチーフにした、バトルファンタジー。「モージャ」を倒す「義賊」が主人公。テーマ性が強いお話で、「悪銭」というモンスターが最後に出てきた時はびっくりしました。設定は特徴があって楽しめるのですが、バトルに全然特徴がないのが惜しい点でした。

編集長のコメント
103『BLAZE EYES』川西貴咲

初期設定はとてもしっかり作ってあって、世界観にすっと入っていけました。八雲と卯月の関係がとても良かったです。しかし卯月が失われてしまう結末では、主人公がただ失敗したような読後感が残ってしまいます。八雲と卯月を両者とも救うにはどうすれば良いか、展開をひねり出してほしかったです。

編集長のコメント
104『不屈の一本足』平林泰直

片足を失くした元野球大好き男が、高校野球を夢見る女の子のために、一本足打法で代打に打って出る青春ストーリー。爽やかでまっすぐな青春物で、読んでいて心が洗われます。主人公のキャラクターが明るいので、あまり屈託がない感じになっていますが、バランス的にはもう少し、彼の過去への想いや悲しみも掘り起こして描いてほしかったなと思います。

編集長のコメント
105『花花』『好きになった人』坂元広人

前者は女性同士、後者は男性同士の恋心がテーマの作品。作者はこのテーマに真摯に向き合っていて、気持ちの細かい変化などを漏らさず描こうとしているのがよく伝わってきます。気持ちだけを本当にストイックに描いているのですが、ここからイベントを加えたりしてストーリー展開を膨らませることができれば、かなり面白い作品に仕上がるのではと思わされます。

編集長のコメント
106『MeTier 記憶の本』岩崎泰明

死後の世界、そして2足歩行の動物が歩く世界、謎に満ちた2つの設定・世界観が合体していることで、読み手に難解で分かりづらい作品になってしまっています。読者に興味を持ってもらいたい謎や目標を、とりあえず一つに絞ってからお話を作るようにしてください。

編集長のコメント
107『くれ桜』『シンデレラクルーズ』万広

前者は、図書館にいた女性に心を奪われた少年の、淡い初恋の結末を描いた作品で、雰囲気があってすごく良かったです。ただ幽霊オチは、わりとありふれたパターンなので、一ひねりは何か独自のアイデアを加えてほしかったです。後者は、内容に比してページ数が多いのと、完全に少女マンガ目線のお話だった分ちょっと評価が落ちますが、最後に相手の男の子のキャラ変を突然入れるのは予想外で面白かったです。

編集長のコメント
108『やっぱり君には野球』伊藤飛雄馬

女生徒に野球で怪我させてしまったことをきっかけで、大好きな野球から離れてしまった主人公が、もう一度グラウンドに立つ物語。ナイーブな少年期の気持ちをしっかり描けています。しかし、会話だけで主人公が立ち直ってしまうのはやはり展開としては面白みに欠けます。何か具体的な試練を主人公に与える展開を考えてほしかったです。

編集長のコメント
109『妖怪保育士 コンコン』小宮元気

妖怪に人間の保育士をさせるという切り口が面白いです。子供は可愛いし、化け狐の青年もおどおどしていて可愛いです。妖怪としての力や特徴がちゃんと出るのが、ラストの子供を救うシーンだけなのが、もったいないですね。もっと作品の中に使いどころを作ってほしかったです。

編集長のコメント
110『いい加減にしろ、恋愛』『消滅検討委員会』『髪の栞』『フェレーナの劣悪魔法士』『彼女の為に狼は鳴く』荒谷紙季

5本も送っていただいたので、良かった順に講評します。最初の『いい加減にしろ、恋愛』は、漫才師を目指す少年の青春ストーリーで、これが一番キャラクターが生き生き動いていて面白かったです。次の『消滅検討委員会』もそうですが、作者は掛け合いのような会話劇にセンスがあると思います。『髪の栞』は1転してホラーで、毎晩読んでいたページに髪が落ちているという発想の恐ろしさが良いです。『フェレーナの劣悪魔法士』は、世界観が分かりづらく、魔法戦闘のイメージも湧かないネームになっていたのが残念なのと、『彼女の為に狼は鳴く』は、設定自体がちょっとありがちかなと思いました。

編集長のコメント
111『書人少年』富士原裕

主人公の少年が、女の子とお互いを意識しながら創作活動をしている事と、主人公が母親との間に何かを抱えているのは分かるのですが、ネームが少し雑すぎてそれ以上のストーリーを把握できません。キャラクターと世界観がしっかり分かるくらいには、丁寧なネームを切るように心がけてください。

編集長のコメント
112『カラフル』横山光紀

この超絶毒舌のインド人みたいなヒーローはインパクトがあって良いです。「色才」という特殊能力設定も面白そうだったのですが、少し作中の説明が足りなくて、楽しみ損ねた感じの読後感です。笑いをちょいちょい挿みながら進むテンポの良さも心地良かったです。

編集長のコメント
113『シンギュラリティー~TOKYO2045~』鳩居澪

テーマも構成もしっかりしていて、面白かったです。AIが発展していった先に何が起こるかという想像の世界をしっかり形に出来ています。少し理屈、理論の部分が重たくて、もうちょっとAIが人間を支配してしまう恐怖や脅威を具体的に感じられる展開も見たかったです。その点では少し物足りない部分もありました。

編集長のコメント
114『REVO LUTION AFTER WAR』松本龍樹

まず神と悪魔の戦いがあり、それによって地獄まで空いた穴から噴き出る瘴気に影響を受け、異能の人類が誕生。そして今は神が送り込む神兵と戦っているという勢力の図式がとてもよく出来ています。バトルに絵のイメージが全然感じられないことと、神との戦いの一番の見せ場があっという間に終わってしまうのがもったいないなあと思います。

編集長のコメント
115『万有の灯火』中島昏黄

作中で行われているゲームバトルのルールが、ネームを丹念に読んでも分からないです。これはルールが難解と言うより、読者に親切に説明するスキルがまだないからだと思います。キャラクターの表情にほとんど絵が入ってないので、キャラも誰が誰だか分かりません。ネームは作品の最重要設計図ですので、それを見た人がすべてをちゃんと理解できるように心がけて描いてください。

編集長のコメント
116『一休さん』オバケのQカップ

独特な世界観ですが、シュールと言うわけではなく、笑いのツボはきちんと押さえているのが面白いです。ただ、この長いページ数のわりには、作品がどこに向かっているかまったく分からないので、もっと短いページ数にまとめて、面白ポイントを絞った方が良いと思います。ネームのテンポやリズムは良いです。

編集長のコメント
117『オン ザ ビーチ』『失恋ログ』『瓦礫の空』平松よう

『オン ザ ビーチ』は女の子のキャラクターが、突き抜けた元気キャラで面白かったです。キャラはこの作品が一番良かったと思います。『失恋ログ』は、恋が分からない男の子の話として最後まで完結してもらった方が良かったかなと思います。急に女の子の心理に話が切り替わった点は、ちょっと残念です。『瓦礫の空』はもう少し設定をしっかり描いてほしかったです。架空の戦後?みたいな世界観が、かなり面白そうだったので。設定に興味が湧くという点では、この作品が一番でした。

編集長のコメント
118『ディアブルジュエル』瀧田豊

ジュエルと魔獣をめぐる、壮大な世界観の冒険ファンタジー。ジュエルを探しに来た騎士団の女団長と魔獣の戦いが、主人公を差し置いてちょっと長すぎます。確かに、この女団長が一番キャラクターとしては魅力的ではありましたが。説明の長ゼリフが多すぎて、読むのが辛いページも散見されます。原作とはいえ、もう少し絵で説明するイメージを持ってネームを作った方が良いかなと思います。

編集長のコメント
119『RPG病』北野卓也

いわゆる中二病の少年の重篤版をまじめにカウンセリング室から描いてみた作品。とはいえ、あまり特別な展開にはならなかった印象です。キャラクターも普通の中二病の子が暴走しただけの感じです。逆にその主人公の思い込みが常識を超えて世界を変えるみたいな展開にしてみたり、何か予想外の事を起こす工夫が必要だったかなと思います。

編集長のコメント
121『Eve』木村萌

親友同士の律と空の関係がとても良いですね。人ならざる者同士の絆や共感がちゃんと感じられて良いです。異能力の設定が結構大ざっぱなのが唯一気になりますが、仲間を少しずつ集めていくストーリー展開は、胸を熱くさせますので、続きが気になる作品です。

編集長のコメント
122『そっくりクライシス』

『そっくりクライシス』は、大好きなゲームの中から出てきたDというキャラに成り代わって姫を助ける役をするはめになった主人公のお話。そこから、代役を務めるうちにDの正体に気づいてしまうという展開が面白かったです。『ランドシーフ』の方は、主人公がオーガを倒して村に自由を取り戻すストーリーですが、話がラストまで一直線に進むので、ちょっとワクワク感に欠けます。意外な方向に話が転がるように心がけてストーリーを作るようにしてください。

編集長のコメント
123『マジかよ』蝦夷優樹

女装してカフェで働いている主人公の少年。ヒロインや、そのお父さんや、お客の男の子から本物の女子として勘違いされてしまって、身動きが取れなくなったところで話が終わってしまって残念です。ここから主人公がどんなピンチに陥るのか、そしてそれをどうやって切り抜けるかを、一番描いてほしかったです。

編集長のコメント
124『ひとりごと』矢野勝也

主人公の罪悪感と、雨女のいじめられっ子、二人の心理はとても良く描けています。少しネームが淡々としすぎているのがネックで、例えば修学旅行がきっかけで引きこもってしまった雨女の子を迎えに行くシーンなんかは、もっと二人の想いが盛り上がる感じで演出してほしかったです。

編集長のコメント
125『精神科医兼霊界請負人』匿名希望

ある殺人事件の裏にある、もう一つの真実を追った力作。構成力が素晴らしかったですし、ドラマとしても秀逸でした。超常的な能力を最後に解決策に使った事とお姉さんの霊が出てきた事で、多少作品のリアル度が下がった部分は否めませんが、それ以外はとても良かったです。

編集長のコメント
126『約束』砺波祥

王国の騎士になった主人公・アルト。幼馴染の女の子と交わしていた約束とは‥‥。ストーリーが王道展開過ぎて、先が読めてしまいます。世界観も設定も、どこかで読んだようなアイデアで出来ているので、次の作品はどこかにオリジナルな魅力を作れるよう工夫してみてください。

編集長のコメント
127『ざっくりディスクリプション』『Low Tempo』中村洋平

女の子同士の毒を含んだ会話が楽しい2作品でした。前者は「身長」が話題で、後者は「バンドとアイドル」が話題。オチ手前くらいで、今までゆるゆるとやっていたノリが、急にマジなテンションに変化するのも面白いです。キャラの表情とか上手いので、ネームではなくて1本、漫画として描き上げてみた方が良いのではないかと思います。

編集長のコメント

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