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2017年08月10日

第37回 新人漫画賞 グランドチャレンジ 全作品編集長コメント

第37回月マガ新人漫画賞 グランドチャレンジ 編集長のコメント

※敬称略 ※順不同です。このナンバリングは評価の上下を表すものではありません。

  

奨励賞以上の受賞作品

  

1★漫画部門 佳作『瓦礫のアクターズ』櫻井七海

大災害に見舞われた大東京で傷を背負って生きる人々、それぞれのバックグラウンドと決意を正面から描く「ブレなさ」が、作品に力を与えています。架空の世界を設定して、きちんとイメージする力もありますし、まだそれを再現する画力には拙い部分がありますが、これからも描きたい世界をブレずに描き続けて向上してほしいです。

編集長のコメント
2★漫画部門 特別奨励賞『PEACEFUL』杉山佑太

兵器用アンドロイド・サンは、アンドロイドとしての自覚がなく、人間だと思って生活している。しかしその事が、戦争の被害を受けた周りの人間にバレた時‥‥。登場人物一人一人の気持ちがしっかりと描けている秀作です。バレる、という1展開だけではなく、その先に何が起きるかという展開まで読んでみたかったですね。少年漫画としては画風が渋すぎるのを、どういう風に逆利用していくか、考えながら取り組んでいってもらえれば。

編集長のコメント
3漫画部門 特別奨励賞『気になるあの子』ひととせひるね

一発で読者の気を引く「悪魔」キャラの出し方が良いです。作品の最初のページと最後のページでもかなり違うくらい、高速で絵が上達しそうな様子がうかがえるのが楽しみですね。これからに期待大です。

編集長のコメント
4★漫画部門 奨励賞『ラクリモーサ:涙の日』ホ・ユン

俺様な魔術師とネクロマンサーの少女。描きたいキャラを目一杯美しく、目一杯悲劇的に描くことに、全力で取り組んでいて好感が持てます。強みがはっきりしている作風なので、このまま女性ファンを増やせるように画力、世界観、キャラを磨いていってください。

編集長のコメント
5★漫画部門 奨励賞『人間喰らい~ヒューマ・イーター~』浅野響貴

弱肉強食というキーワードだったり、さまざまな動物の姿をしたヒューマ・イーターというキャラクターだったり、何かの寓話として描かれた話だと思います。私はシンプルに、キャラと展開を楽しめた派ですが、何の話か分かりづらい人もいて、読者を選びそうな作り方です。ただ、力強い描線や、大胆なコマ割りに、絵としての強さをもった作品だなという印象も持ちました。

編集長のコメント
6★漫画部門 奨励賞『田螺』号やん子

学校という空間独特の、人間関係で息が詰まりそうな閉塞感を、田螺から聞こえる声をギミックとしてうまく使いながら伝えてくれる作品です。キャラクターの、何かを飲み込んだような表情や、不安定な構図の連続が醸し出す雰囲気も良いです。これから挑戦する題材次第で、この雰囲気そのままで、ぐっと読者の入りやすい世界が生み出されることを期待しています。デビューもこの作品で果たしてくれ、次の作品が待たれる所です!

編集長のコメント
7漫画部門 奨励賞『××とクロノ』中山和也

1本の映画を観たような、という表現はよく使うのですが、まさにそんな感じの作品でした。何百年にわたって生き続けるクロノ、そして、そのクロノの想いの中へ読者を引き込む演出力の高さにうなります。ふじの木のシーンは圧巻です。次作も期待してしまいます。

編集長のコメント
8漫画部門 奨励賞『ゴーストライナー』三ヶ嶋犬太朗

小学生女子と文通する立場になった主人公、日常の中に非日常的な設定を作って、次の展開に引き込んでいく描き方は、作者の年齢にしては驚くほどの達者ぶりです。画風は変える必要はもちろんないですが、一見、雑に描いている様に見えてしまう絵柄ですので、他人よりも一層丁寧に描くことに注意して、絵で損をしないようにしてほしいですね。

編集長のコメント
9漫画部門 奨励賞『箱庭の妖精』矢津田将人

カバンの中に住む妖精のお話、とても可愛らしい話と絵で、特に絵の可愛さが今回の受賞作の中では際立っていました。ただ、話やキャラ自体に少し新鮮味が足りない印象もありますので、アイデアをどんどん出して、読者をびっくりさせるような作品にも挑戦してみてほしいです。

編集長のコメント
10漫画部門 奨励賞『The one』上杉らも

バッドエンドに向かって、話が一直線に進むので、展開としての面白さはないのですが、キャラクターの表情や、壊れていく世界を描く画力がそもそも高いので、圧倒されて最後まで読んでしまいます。この高い技術力をどう使っていけば良いのか、担当と相談しながらやってください。期待してます。

編集長のコメント

  

ショート漫画部門

  

1★ショート漫画部門:奨励賞『彼女の理由』多治見尚哉

もうあと1本か2本、エピソードを読んでみたかったですね。美人だけど何かムカつく女の子が自分だけにデレる瞬間を描く、という狙いは完璧に出来ているので、完成度は高いです。

編集長のコメント
 

  

ネーム部門

  

1★ネーム部門:奨励賞『切り裂きクイーンの葛藤』桑野圭輝

読み切としての完成度は高いです。1話の中で、何度も読者を裏切る展開を作って、ドキドキさせてくれます。主人公とヒロインの奇妙でダークな関係をこのまま連載案に持っていけるかどうかを楽しみにしています。

編集長のコメント
 

  

最終選考まで残ったが惜しくも受賞は逃した作品

  

1『野生探偵くんかくんか』金子黄金

動物がらみの事件をもっぱら解決する「野生の探偵」さん。絵も可愛いし、秀逸なキャラクターでした。ペットが誘拐された事件を解決する、というストーリーが、この主人公にしてはあまりに普通だったので、展開的な面白さがうまく作れなかったかなと思います。

編集長のコメント
2『竜が宝を守る理由』高岸かも

子供の竜が可愛いし、竜と主人公のせつない関係も良かったです。ただ、過去の話を回想で話すだけで作品の過半を使ってしまっている構成と、そこからあまり展開が膨らまなかった事が残念です。ヒロインの存在意義も薄い感じがしたのがもったいないです。

編集長のコメント
3『絶対!純愛宣言。』芽瑠藻

男性読者向けの恋愛漫画としてツボをきちっと押さえた設定になっていて、好感度は高い作品です。姉と妹との三角関係の展開の仕方やキャラクターの違いなどで、もう少しこの作品にしかないオリジナリティが出せれば良かったかなとも思います。

編集長のコメント
4『迷い子はしるし』北鴨綾音

キャラクターを、女の子も男の子問わず可愛く描ける力があるのは良いと思います。自分の生きる道を選ぶというテーマもしっかり消化できています。ただ、ほぼ会話劇だけで解決してしまうのが面白みに欠けるなと思いました。また、「なんとなく」ファンタジーな世界観の作品なのですが、それがイメージだけで、本当はどういう世界なのか伝わりづらかったです。

編集長のコメント
5『花殺しのメメント・モリ』蕃茄ハイチ

滅びゆく旧人類の少年、敵である「花」の毒々しいイメージなど、SFとしての世界観作りがすごく上手く出来ていると思います。主人公の、追い詰められた時の表情、彼女といる時の幸せな表情などもとても上手く描けています。SFやファンタジーならではの、説明過多になってしまう部分をどう処理していくかが今後の課題かと思います。

編集長のコメント
6『一等星』伊藤篤也

殺人兵器だった過去をもつヒーローの物語。正義がモットーの少年漫画らしい作品です。作者自身の、ある作品へのリスペクトが、キャラクター作りや絵にかなり色濃く出ているのですが、ここから自分だけのオリジナルな絵やキャラクターをどう確立していくかが次の課題になります。頑張ってください。

編集長のコメント
7『スケスノボード』久本卓

とても読みやすい作品で、主人公の明るいキャラクターも気持ちよく描けていて、読後感も心地よいです。ただ、スポーツ漫画に必要な躍動感や、雪一面の世界の美しさなど、絵の面での満足感がもう少しほしかったです。

編集長のコメント
8『アラフォー小学生 高助くん』早坂啓吾

どう見ても40代にしか見えないダンディな小学生の立ち振る舞いに爆笑。頬を赤らめながら突っ込む担任の20代女性教師も可愛いです。今は小学生とおじさんの見た目のギャップだけで勝負してますが、アラフォーの生態がもっとネタとして単独で出せるようになったら、さらに面白くなりそうです。

編集長のコメント
9『酔いどれヒーローと僕』(ネーム原作)小椋弘三

悪の心を持つ乱暴な女性ヒーローと、哀愁漂う怪人の、キャラクターとしての対比がとても面白いです。キャラクターの心情もリアルですし。ヒーローものの新しい切り口を見れた気がしました。このキャラクターたちの面白さをばっちり上手く表現していける漫画家さんがいれば、有力な原作になりうると思いました。

編集長のコメント
10『妹は連続殺人鬼』(ネーム原作)東雲東風

ナチュラルボーンなシリアルキラーの女子高生の物語。出てくるキャラクターがみんなイカれていてすごく面白かったです。女の子同士の関係性も、殺人というネタと絡まって、変な色気が出ていて良かったです。出てくるシリアルキラーの数だけエピソードが作れそうなので、連載にしやすそうなネームだなと思いました。

編集長のコメント
11『黒いアゲハが飛ぶ刻』(ネーム原作)大舘貴子

12話くらいの連続ドラマで観たいような作品。自分のせいで障害を負ってしまった女性教師に対して、主人公の少年が抱く罪悪感はよく描けています。物足りない部分でいうと、この二人の関係が破滅を迎えるイメージを抱きにくかった点。この先生は、主人公の秘密を知っても許してくれそうなので、バッドエンドのスリルが作品から欠けていました。

編集長のコメント
12『Believe』あかつき

友人とのナイーブな関係や、うまく言葉にできないもどかしさや、そこから生まれる黒い気持ちなどを丁寧に描いているので、非常に好感は持てます。この少年たちと、悪魔と天使の設定との相関関係が、いまいち上手く作れていなくて分かりづらかったのが、惜しかったなと思います。

編集長のコメント
13『ENDER』京ん

生者を再構成する能力、というファンタジーの設定ももちろん面白かったのですが、この作品の一番良かったところは、すれ違う思いを持った大人の兄弟の関係を見事に描いたところです。なかなか、こういったヒューマンドラマを描く力を持った作家さんが昨今少ないので、次回作でもこの特徴をしっかり発揮してほしいです。

編集長のコメント
 

  

その他の応募作品

  

1『ハートメモリー』佐々木愛梨

いじめられて死にたい男の子が、「死にたいなら私に心臓をちょうだいよ」と少女に迫られるシーンの迫力は凄かったです。絵がまだまだ拙いのですが、読者に印象を残す迫真のシーンをこれからも作品に組み込んでいってほしいです。

編集長のコメント
2『ツタビト』京ん

人の心をバチで叩き晴らす能力で、心に重い物を抱えた人の悩みを解決する主人公。能力の表現にも力があり、アイデアも良かったです。ただ「解決」のゴールに向けて一直線すぎるストーリー展開に少し工夫がほしかったですね。

編集長のコメント
3『seesaw』京ん

作者の高い画力を存分に生かしたギャグ漫画で、迫力のある絵によって笑いが最大限に増幅されていて面白かったです。神話の神々のキャラクターを知らないとかなりのネタが分からない点が惜しいところではあります。

編集長のコメント
4『虹子のスヌーカー』オサレメ・アブール

独特の白と黒のコントラストで作る画面や、スタイリッシュなキャラクター造形には非常に魅力を感じます。一方で、選手のモノローグが多すぎて、スヌーカーというマイナースポーツのどこが面白いのかが、読者にはかなり伝わりづらい作品になってしまっているのが残念です。客観的な情報も組み込んでほしかったです。

編集長のコメント
5『叱ってパンカス』(ネーム原作)長尾保孝

ネーム原作でしょうか?下書きをそのまま出した感じで、漫画としては完成しているので、そのままペンを入れてほしい気もしますね。下着にパンを仕込む女装男子、という色々盛ったスペックの主人公ですが、もっとパンのネタを色々広げてほしかったです。下着と絡めて「ノーパン」とかもキーワードとして使ってほしかったですね。

編集長のコメント
6『妖怪の家』多治見尚哉

ヒロインも妖怪だった! しかも可愛い! というところまで読めば、すごく面白かったです。そこに至るまでの、いろんな妖怪との何番勝負の部分がすごく平凡なネタだったので、途中で読むのを止めさせない工夫は必要かもしれませんね。

編集長のコメント
7『集え! エスパーズ!』(ネーム原作)武伸太郎

海外から来た宇宙人と対抗するために、地球上のエスパーを集めて戦う!SFと見せかけて、集まったエスパーたちの残念な能力とキャラクターで笑わせるコメディ。エスパーの能力自体もストレートですし、もう少し変わった角度から色々いじれれば良かったと思うのですが、爆発力のある笑いにつなげることは出来ていなかったです。

編集長のコメント
8『煉獄徒々し』丸山慎

独特の絵柄と世界観で見るものを圧倒します。デフォルメされていても伝わってくるグロテスクさが良いと思います。ため子さんの活躍がもっと見たかったというのが本音で、事件解決よりも主役の圧倒的な活躍に重きをおいてほしかったなと思います。

編集長のコメント
9『カミシバイ』小野虚基

紙に触れるとその人の本音が浮かび上がる、そんな紙を作る紙職人のお話。お話自体はよく出来ているのですが、キャラクターの描き方に難があります。特に、目が死んでいるような描き方になっており、キャラの感情がうまく表現できていません。ここを重点的に改善するようにしてほしいと思います。

編集長のコメント
10『さあ、いっしょに踊ろうよ』『超猛獣使役婆 華』(ネーム原作)庭野丈助

ともにネーム原作ですが、前者は、ボレロの表現をどう描くかが作品のメインの魅力になっているので、漫画家さんの負担が大きすぎるネームで原作としては使いづらいです。後者はヤンキーとお婆ちゃん先生の関係にほのぼのさせられました。お婆ちゃん先生の能力や性格をもっと色々凝ってみて、キャラクター強化できたら、さらに良かったかもしれませんね。

編集長のコメント
11『傾国のヴァルキュリア』(ネーム原作)まさかど

世界が女性と男性に分かれて、女性による男性の殲滅計画が遂行されているという設定は面白いです。ただ、その後、異種交配をした男性側が女性に復讐するという筋書きは、展開にひねりがなく、エロチックな見せ方に偏りがちで、ちょっと退屈でした。

編集長のコメント
12『THROW OFF!』『VEL』(ネーム原作)タケトスズメ

すでにプロ経験がある方の応募作ですので、ネームの読みやすさや見せ方には磨かれたスキルを感じます。前者はハンドボールを題材にしたスポーツ漫画なのですが、主人公や仲間がこのスポーツをやろうと思う理由に、アイデアがまだ足りないなと感じました。それと、別の漫画家さんが担当してもあまりひねりようがない原作ネームなので、ご自分で描かれた方が良いかなとも思いました。『VEL』の方は、面白いSF設定で原作向きだとは思うのですが、母子のドラマとSF設定の部分がバラバラに読めてしまうというか、どちらを押し出していきたいのか、中途半端な印象を受けました。

編集長のコメント
13『サイクリック少女論』(ネーム原作)東雲東風

学校を舞台にした事件解決ミステリー。「クローズド・サークル」にいるおかしなキャラクターたちの魅力がメインで、事件自体にはそれほど深い謎やトリックは感じませんでした。キャラは面白いのですが、キャラの魅力押しの原作は、漫画家さんに渡して描いてもらうのが難しいです。作者のもう1本の原作ネームに比べると少し落ちるかなという感じです。

編集長のコメント
14『運び屋のウサギ』『グリモワール』『タンポポ』『空想生物しいく入門』(ネーム原作)田中空

同作者の様々なジャンルのネーム原作ですが、前2本はSFアドベンチャーとしてよく出来ています。『ウサギ』は、もう少し運び屋のウサギの「強さ」が発揮できるシーンをたくさん見たかったと思いました。『グリモワール』は、リュウ少年の正体が分かるところで一気に面白さが感じられて、ミステリーのような読み味がとても良かったです。一番好きだったのは『タンポポ』なのですが、これは短編としての切れ味が優れている作品で、漫画化して連載にしていく展望は見えないなと感じたのと、『空想生物しいく入門』は空想生物自体にアイデアが欠けている印象を受けました。

編集長のコメント
15『SF猫』田中空

最新の科学知識を猫の解説で読む、みたいな印象の作品なのですが、正直内容のレベルが高すぎて、文字で説明するところを漫画で説明することで、分かりやすくなったという印象が全然なかったです。

編集長のコメント
16『貝殻物語』田中空

「貝人」の幼い女の子とミミズクの、親子愛のドラマ。すごく泣けます。二人の関係性の作り方がとても上手いです。素朴な絵柄も、逆にこういう作風には合っていると思います。ただ、気合の入った良い絵と若干残念な絵が混在しているので、全ページ、クオリティを一定に保てるように頑張ってほしいと思います。

編集長のコメント
17『MyBow』(ネーム原作)白須詠人

事故で腕を失った弓道部の女の子が、立ち直り、東京五輪を目指すお話。挫折から立ち直りまで綺麗に構成されていて、読みやすいお話でしたが、主人公の苦悩という点では掘り下げが足らないかなという印象です。体が不自由であることの辛さをもっとしっかり描いてほしかったです。

編集長のコメント
18『秘密の力』奈知代

他人にあまり心を開けず、彼氏にも隠していることがあって、そのことで悩んでしまうヒロインのナイーブさを描いた作品。内容に比して、少しページが多すぎる感じは受けましたが、思春期特有の気持ちをちゃんと描けている作品です。ただ完全に少女マンガで、女子小学生~中学生向けの内容なので、少年漫画の新人賞では厳しい評価になってしまいます。

編集長のコメント
19『モラえもん』『エックストリームテンションメンツ』(ネーム原作)マツモトモカズ

『モラえもん』の方は、タイトルから想像できるように『ドラえもん』のパロディです。自力で努力して何とかすべし、というテーマの消化は上手だったので、逆にパロディでやらずにオリジナルなエピソードでやってほしいと思いました。『エックストリームテンションメンツ』の方は、キャラは生き生きしていて面白いのですが、バトルシーンが多く、そのバトルシーンがネームとして非常に雑に描かれているので、これを漫画にするのは難しいなという印象です。

編集長のコメント
20『re:-また-』 松原忠大

自殺してタイムスリップして戻ってきた少年の話。最後の郡山さんの「ごめん」の一言と主人公の「許す」は、心に響きました。画力がまだかなり低いので、これから絵の勉強に力を注いでほしいです。

編集長のコメント
21『違う世界』(ネーム原作)徳中とく

「毎日来い」と言われたので、しぶしぶ行くと、必ず蹴ってくる女の子。いったいどういう世界観で、話がどこへ向かっているのかもよく分からない。ただ、徐々に女の子が恐ろしくなってくる、サイコホラーな作品。最後にちゃんと女の子の正体と、この世界の成り立ちが想像できるような着地をしてほしかったけど、それは残念ながら出来ておらず、もったいないなあと思いました。

編集長のコメント
22『Can Buy Me Love』『桜と君が消えるころ』(ネーム原作)Remmy

前者は、ある絵とオークションを題材に、お金とアート、人の人生と心、様々な要素をうまく絡めながら、様々な立場のキャラクターの心情をうまく描き出している作品で、すごく面白かったです。主人公のキャラとか、分かりやすい強みに欠けるネームなので、連載用の原作としては向いてないですが、ちゃんと漫画になったところが見たいという気持ちにもなりました。後者は、母に捨てられた記憶から抜け出せず、現状を変えることを拒む男の子が、一歩前に踏み出すまでの話。キャラの気持ちは丁寧に描けていて良かったですが、お話自体は淡々と進んでいくので、読者の予想を裏切るような展開で少しびっくりもさせてほしかったです。

編集長のコメント
23『デビル』(ネーム原作)結瀬彩太

暴走族を超える悪い心の持ち主で、絶対的な強さを誇る通称「デビル」。その無法者ぶりを読者が楽しむ漫画。デビルのキャラクターはよく出来てはいるのですが、自動車レースだけでは、そのポテンシャルまで発揮できた感じはしません。もっと彼のワルが表に出るように、色んなシチュエーションを用意してほしかったですね。

編集長のコメント
24『ふたつのみち』(ネーム原作)みお

旧石器時代の話なのか、そういう世界観の近未来の話か別の星の話なのか、よく分からなかったです。ネーム原作は、漫画家さんが絵にする際にイメージできるように描いてください。

編集長のコメント
25『Dr.Inch』(ネーム原作)桜井博巳

その小ささを活かして、人の体内に入って病魔と闘う医者・一寸法師のお話。バトルファンタジーの設定としては、珍しくて面白いと思います。体内での戦いや、武器の能力(スケートボード)などに華があまり感じられなかったのが残念なところです。

編集長のコメント
26『chronosCrois』川中真

魔法学校の入学試験で、会場であったばかりの魔法使い同士が仲間となっていくプロセスを描いた、バトルファンタジー。テーマがしっかり設定されて、話自体はうまく作れていますが、まだまだ画力が拙いです。魔法の表現やバトルアクションなど、ファンタジー漫画では高い画力が求められますので、たくさん描いて向上してください。

編集長のコメント
27『魔狩り』片海残金

世界観が、何でもありになってしまっていたので、ちょっと飲み込みづらかったのですが、人狼の強さ、恐ろしさは、すごくうまく表現出来ていました。画面の暗さは、この漫画独特の雰囲気を出すのに役立っていますが、一方でキャラや世界がはっきり見えなくて、絵を楽しめなくなっている面もありますので、バランスには気を付けてください。

編集長のコメント
28『清木場探偵社』脇屋アキナ

日常で軽犯罪やトラブルを起こす妖怪を専門に取り締まる「探偵社」。主人公の冷めた感じや、妖怪のしょぼい感じが面白かったんですが、設定を紹介しただけで終わってしまって残念です。事件の途中で2転3転するくらいのボリュームで読んでみたかったですね。

編集長のコメント
29『字ヘタなまもるくん』高岡佳史

字が下手で高校受験に失敗して、ギャルである姉の通う偏差値低い学校に通うことになった主人公。売りは、クラスメートたちのキャラの癖の強さになるんだと思いますが、そこまで爆発力をもったキャラの持ち主はいなかった印象です。絵はとても魅力的なので、ヒロイン役を作ってラブコメに特化するなど、もうちょっと企画の魅力を絞った方が良かった気がします。

編集長のコメント
30『紘道記 弐』(ネーム原作)豊島貴教

世界一周中の船上で起きる不思議な現象と、殺人鬼の出現。何やら複雑な設定が物語の裏にあるのだと思いますが、説明不足のまま終わってしまいます。原作として使うためには、作品の魅力、売りがどこにあるかは最低限分かる形になってないと難しいです。

編集長のコメント
31『かけ出しスロッター あごぷら』(ネーム原作)麗麻真也

あごが割れた主人公の造型は、思わず笑ってしまいます。パチンコやスロットの魅力、なぜ人はそれにはまるのか? が初見の読者にも分かるように作ってほしかったかなと思います。今のままでは「トクさん」の方がスロットよりも目立ってしまっている印象です。

編集長のコメント
32『紫のクロッカスをあなたに』(ネーム原作)久間巧也

「感情が色で見える」という特殊能力のある主人公が、感情を表に出すのが苦手な女の子の「将来の夢」の応援をするというお話。このアイデア自体は理解できるのですが、漫画はモノクロが基本なので、このアイデアを活かすためには、漫画では色が表現できないというハードルをどうクリアすればいいかも含めて、ネームの中で見せてほしかったです。

編集長のコメント
33『妄想天国』横田美穂

毎晩見る夢が、前世の記憶だということに気づいた主人公。その記憶の中にいる姫や仲間は、同じく学校の中にいて‥‥。前世から転生してきた人々のお話は、その前世での人間関係が持ち越され、現代でさらにどう変化していくかというところに魅力があります。この作品は、その点、もうちょっと長くストーリーを続けてみてほしかったという印象です。

編集長のコメント
34『SUNRIZE』(ネーム原作)安田智哉

3話構成で、生まれた時から地下で生活を強制されている人間たちが、「地上」の存在を知って脱出を試みるお話。世界観とストーリーはきちんと出来上がっているのですが、人間ドラマの部分が足りないかなと思います。主人公の「地上への想い」だけで話が進んでいくのですが、主人公が自由を求めて進むことで、仲間が出来たり、逆に大切な人を失ったり、一番大事なものを選ばなくてはいけなかったり、そういった展開が乏しかったと思います。

編集長のコメント
35『大洪水』(ネーム原作)山縣誠二

主人公の家の周りが水没して孤立するという状況が、現実的な設定なのか、ファンタジーなのか、読者からはよく分からないまま話が進みます。ホラー漫画・オカルト漫画的な見せ方で最後まで行くのかなと思ったのですが、途中で怪獣が出てきたり、最後は普通に救助されたりして、漫画の狙いがよく分からなかったのが残念です。

編集長のコメント
36『私の兄は』『境界線に立つ花』(ネーム原作)齋藤大樹

どちらの作品も知能のハンディキャップを持つ子供と、その近くで生きている家族や関係者のお話。どちらも嘘がなく真実をそのまま描こうという作家の意気を感じます。正直、ネームの出来も良いと思うのですが、「ナイーブな部分」を上手く表現しないといけない作品を、他の漫画家さんに託して描いてもらうのは技術的に難しいです。ご自分で漫画にするところまでやってみるのが一番良いと思います。

編集長のコメント
37『CHECK MATE―チェックメイト―』(ネーム原作)葵みつき

チェスの天才幼女のお話。まだ少女にもなってないくらいの年の女の子が主人公というのは珍しくて面白いですね。チェス自体の面白さをいきなり全部読者に伝えるのは難しいので、この主人公の魅力で読者を引き込みたいところですが、どのあたりが凄いのかが、いまいち伝わりづらいです。孤独に生きてきた時間が彼女を天才にしたのであれば、たとえば紛争国育ちで、部屋から何年も一歩も出られなかった、みたいな設定を賦与してキャラ強化するぐらいしてほしいかなと思います。

編集長のコメント
38『開花』樋渡康太

有名な剣士の、たった一人の弟子として残された少女の話。設定が非常にシンプルで、剣のアクションをどれだけカッコよく描けるかだけが、漫画としての勝負ポイントですね。基本的な画力がまだそんなに高くないのですが、構図や演出を考えながら剣劇を描こうとしているのは伝わってきて、センスも感じます。どんどん描いて上手くなってほしいですね。

編集長のコメント
39『LOW tempo』『夕焼け相談室』(ネーム原作)中村洋平

キャラクターのテンションや設定は面白いところもあります。ただ、会話劇だけで構成されていて話が広がらないので飽きがきてしまいます。加えて前者は、「アイドル」の設定を借りたバトルものと言って良いと思いますが、戦闘で発揮される能力が「名前」だけでどういった能力なのかがいまいちよく分からなかったのが残念です。原作なので、話の展開をもう少し作ってほしいなと思いました。

編集長のコメント
40『またホームラン』(ネーム原作)沢田道拓

開幕戦でホームランを打った主人公が「全試合で必ずホームランを打ちます」と宣言。この出だしはキャッチ―でとても良いです。ただ、その後は話がまっすぐ進んで、とりたてて「ホームラン阻止」の妨害もなく、ラストまでいってしまうのは良くないです。不可能がどうやったら可能になるか、を読者としてはドキドキしながら読みたいのであって、そこのアイデアを出す事にもっと力を注いでほしいと思います。

編集長のコメント
41『ボクたちの目目蓮』(ネーム原作)麗麻真也

エロに対する欲望パワーが、主人公たちの超能力の源になっているという設定は、昔からよくある設定で、それ自体は目新しいものではないです。どこかにオリジナルな部分を足さないといけないのですが、それがなかったのが残念です。エッチなシーンの表現も少し古い感じの印象でした。

編集長のコメント
42『水色の水希』(ネーム原作)兎丸翔

異世界からやってきたヒロインの、お悩み解決物。ヒロインの活躍だけを描いて終わってしまうので、読後に物足りなさは残ります。どちらかというと少女マンガ向きの作品だと思うので、ターゲットとのラブな展開や、それを邪魔するライバルの女の子キャラを足してみたりしてほしかったですね。

編集長のコメント
43『精神生物辞典』(ネーム原作)山縣誠二

「精神生物」というコンセプトは面白いです。ただ架空の生き物ですので、その生物たちをたくさん出して、いちいち生物的特徴を綴っていくスタイルだと、楽しむというより情報が多すぎて読者は疲れてしまいます。何体かにしぼったうえで、ストーリー面をもっといろいろ考えてほしかったですね。

編集長のコメント
44『ワイルドジャーニー』金海嘉次

まるで子連れ狼のように、乳母車に子供を乗せて星々をめぐる母子。読み進めていて、お母さんがゴリラになった時の衝撃は大きく、あまりに不意をつかれて吹き出しました。いやー、面白いです。絵の力がまだ拙いですので、たくさん描いて画力を向上させていってください。

編集長のコメント
45『PvsP』工藤拓也

架空の対人デスゲーム漫画。企画、内容自体は面白いのですが、最初にゲームの説明に入る部分で情報量が膨大過ぎて、実際の対戦が始まる前に読むのを読者が止めてしまいそうな構成になっています。こういった架空のゲームやスポーツなどを漫画のネタにする時は、読者と主人公の目線を合わせて、一つ一つのルールを体験しながら理解していけるように構成してください。

編集長のコメント
46『ボクたち鰯』松野義己

いじめられるのが怖いから逆らわない、群れから自分の意志で離れようとしない。そんな青春期特有の悩みを描いた作品。主人公の心情を丁寧に追っていますし、表情の描き方からはリアルな感情が伝わってきます。キャラクター作りの基本は出来ているので、あとは、たとえば「部活物」や「恋愛物」や色々な題材の中で、これが出来るようになっていってほしいです。

編集長のコメント
47『純愛バイタリティ』かめのひと

惚れた女の子は自分の姉の事が好きだった、といういびつな三角関係の漫画。すごく面白そうで、どんなふうに展開していくのか期待しました。期待とちがってエロな方に進んでいきましたが、それはそれで面白かったです。ただエロが売りだとすると、もうちょっと姉をうまく使ってほしかったなと思います。単純にヒロインの裸だけに頼ってしまい、三角関係をうまく使えてないなと思いました。

編集長のコメント
48『8月23日のモラ』(ネーム原作)タケオキュージュウ

未確認生物を追う変人生物学者と、世界にも稀な生態系を持つ村に住む少年の夏休みの出会いを描く作品。二人は「モラ」という生物を追う事になるが‥‥。すごく面白かったです。ただ、架空の生物、架空の生態系、オカルトな現象など、絵の面で負担の大きい要素がたくさん詰まった作品なので、ネーム原作ではなくて自分で描くしかないかなと思います。でも面白かったですよ。

編集長のコメント
49『終末の主人公 レイニング』『終末の主人公 選択の果て』(ネーム原作)菊池直喜

どちらも突然世界に起きた異常な事態と、それに巻き込まれていく主人公を描いていて、スピード感とスケール感があり、読者を煽るのがとても上手い作品だなと感じました。こういった話は、どこかの時点で主人公に前向きな意志を持たせて能動的に動いてもらってゴールに向かわなくてはいけないのですが、最後まで煽りっぱなしで終わってしまった所はちょっと残念でした。読み切りとしてはそれでも良いのかもしれませんが‥‥。

編集長のコメント
50『浴びる家鴨 炸裂する記号編』(ネーム原作)小田ひろみ

抽象的なお話と、キャラクターが棒に見えるという表現技法。分かりづらさは必ずしもマイナスではないのですが、観念的なお話が延々と言葉で紡がれるようなやり方は、漫画には向いてないかなと思います。読者がいることを前提に、読ませるために必要な技術も考えてみてほしいかなと思います。原作であれば、これを渡された漫画家さんが何に注力して描けばよいか分かるように作ってほしいです。

編集長のコメント
51『鎖』(ネーム原作)菅野安納

母を失ったトラウマに囚われた退魔師の少年と、その少年を慕う少女の関係性がせつないお話。設定自体はよくあるものですが、少年の苦悩と少女の気持ちの両方がうまく描けていて、人間ドラマの上手い作者かもしれないと感じました。ネームで見る限り、絵も上手いので自分で漫画にしても良いかもしれません。

編集長のコメント
52『森帝リーファ』(ネーム原作)上薗怜都

森の守護者と狩人の関係はよく分かったのですが、この両者が繰り広げている戦いというのがどういったものなのか分からなかったです。バトルファンタジーなのか、それとも爆弾みたいなものも出てきますし、ある程度リアルなものなのか。世界観がはっきりしないうえに、途中で話が終わってしまっているのが残念です。

編集長のコメント
53『ビヨンダー』(ネーム原作)ジュージ・ワン

ビヨンダーと呼ばれる謎の怪人たちや世界樹の存在など、謎めいたギミックがたくさん散りばめられていて、読者の興味をひきます。一方で、ビヨンダーたちの危険度、怖さが限定的で、人類でも十分勝利できそうな感じが惜しいなと思います。途中で話が終わっているのも残念です。

編集長のコメント
54『One Second―繋ぐ理由―』(ネーム原作)中村亮太

駅伝を題材にした漫画。番狂わせの少ない競技である「陸上の長距離走」で、いかにして強豪校を打ち負かすかというのは、スポーツ漫画として面白い取り組みだと思います。内容があまり具体的ではなく、どうすれば速く走れるのか、駅伝で勝つにはどうすれば良いのかについてもっと掘り下げてくれれば良かったのにと思います。

編集長のコメント
55『マビキの卍次郎』(ネーム原作)木村壽一

世界のバランスを取るために、人間を間引く仕事をしているマビキ屋卍次郎。ただ、卍次郎が欲しいのは、輝きを失った人間の魂ではなく、しっかりと生きる力を持ちえた立派な人間の魂‥‥。主人公の目的にオリジナリティがあって良かったです。ただの悪者ではなく、かといって人間の味方でもない、新鮮な立ち位置の主人公でした。最後、育夫くんが死ぬとは思わなくてびっくりさせられました。

編集長のコメント
56『Boccia!』(ネーム原作)島田智亮

障害者スポーツを題材にした作品で、お世話をする側の人間と障害や難病を持っている人間とのコミュニケーションがテーマになってくると、だいたいお世話する側の人間が障害者側を理解して終わりという一直線なものになりがちです。ケースバイケース、人間同士ですので、もう少し登場人物固有の人間ドラマになってほしいなとも思います。

編集長のコメント
57『また君のいない今日が始まる。』(ネーム原作)yume。 雨文やどり

主人公の過去に何があったのか、想像しながら読むしかないポエムテイストの漫画ですが、演出力は高いなと感じました。キャラクターの描き分けがうまく出来ていないので誰が誰か分かりづらく、特にこういった作品では人間関係を把握できないと読めないので、ネームと言えど、もう少ししっかり描線を描き込むようにしてください。

編集長のコメント
58『迷いの海狼』五舛目司

潜水艦で作戦実行中に、人の命を奪い続けることに迷いをもってしまった艦長と、副長を務めるヒロインの物語。単純に、海戦の迫力、面白さを実直に描けているところがすごいなと思いました。けっして派手な絵柄ではなく技術的にも拙いですが、作者の海戦をリアルに描くことへの執念が感じられた良作です。たくさん描いて画力を向上させましょう。

編集長のコメント
59『よあけとともに』藤川与夢

陸上競技を題材にしていますが、どちらかというと青春の苦さ、辛さを演出することがメインの作品。登場人物の対話に心に響く言葉がいっぱい入っていて、とても良かったです。特にお父さんと夜朱ちゃんの会話が良かったです。人物の絵、特に顔の表情などから硬さが取れてくるともっと良いのですが‥‥。

編集長のコメント
60『MEDAL』辛亨旭

戦争で囚われの身となった少年が取るべき行動は!? 名誉ある死ではなく不名誉でも生きて帰る事を選べ、というメッセージが貫かれている作品で、とても良かったです。主人公のキャラクターをとても誇り高く設定したことが上手かったですね。周りの大人たちも様々な人生の経験を経た「ザ・大人」というキャラクターたちで、その対比もたまらなかったです。画力は必ず伸びると思いますので、これからも魂のこもった作品を描いてください。

編集長のコメント
61『ONE NIGHT JINRO』奥村奎吾

「狩人」4人が集結した。しかし、その中に一人「人狼」が混じっている。ゲーム「人狼」からモチーフを得ていると思いますが、主人公以外の3人の誰が人狼なのか、2転3転するところはとても面白く出来ていました。ただ絵が雑です。基本的な画力は低くないと思うのですが、線を粗く引くので画面が汚く見えて、漫画としての価値は下がってしまいます。丁寧に絵を描くことを心掛けましょう。

編集長のコメント
62『清掃員とゴミ袋』大白二十二

古くなった道具に付く付喪神をモチーフに、現代のゴミ環境と結びつけて、ここまでスケールを大きくしたバトルファンタジーを作り上げれるのはすごいなと感心しました。ゴミ袋ちゃんが可愛いしクールで良かったし、ヒロインもムクちゃんも可愛かったです。単純に欠点としては、入賞するには画力があと一歩足りないです。特にキャラクターの造形を丁寧に描こう。

編集長のコメント
63『Realize』小野山智紀

作品の前半、ギルドでのキャラクターたちのやり取りがちょっと長すぎますね。キャラ紹介も兼ねているのは分かるのですが、話がなかなか始まらない印象を読者に与えてしまいます。画力はまだまだなのですが、コルベルが変身した姿のデザインやバトルシーンは拙いながらにこだわりがあってカッコ良い出来なので、バトル中心のファンタジーをこれからも描いていってほしいです。

編集長のコメント
64『セリヌンティウス』てにおかひろし

『走れメロス』のパロディで、メロス役がなぜか力士キャラというギャグ漫画。パンチ力があって面白かったですが、パロディは元々のパロディ元の作品の力が半分はありますので、1本だけだと作者の力かどうか判断できません。何本か文学パロディ名作集としてパッケージして応募してほしいですね。

編集長のコメント
65『俺達の未来』加納敬久

何十年もの未来から、「終末の日」を阻止するためにやってきた超能力者たち。主人公は、彼らに協力することで悲劇を未然に防げるか!? 話は綺麗にまとまっていますし、キャラクターの想いもちゃんと伝わってきます。ただ、タイムスリップの仕組みや、超能力設定などにあまり新鮮味が感じられなかったのと、絵柄が多少古く感じてしまい、SFというジャンルに必要な斬新さが足らないように感じたのが残念です。

編集長のコメント
66『死肉に釣られて‥‥』大井貴俊

ゾンビの女の子が単純に可愛かったです。絵的にはまだまだ拙く、画面も白すぎるのですが、それでも可愛いと思えるのでキャラに力があるのだと思います。ストーリー面では、どういう理由で主人公がゾンビとして生き返らなくてはならなかったのか、最後まで読んでもよく分からなかったのが残念です。謎を消化不良のままにせずに、決着をつけてほしかったなと思います。

編集長のコメント
67『ウンチメンの肖像』安田智哉

キャラクターがシュールで面白かったです。クレーマーのお話も、サークルのお話も、両方「人間関係あるある」が含まれていて、そこが妙にリアルで良かったです。作者は観察眼に優れた方だと思うので、そこを活かした漫画をこれからも描いてほしいです。

編集長のコメント
68『ただいま修行中!』成木望

妖魔退治を生業にするファントムバスター。といってもスケール感があるファンタジーではなく、町の便利屋程度の設定で描かれている作品。絵柄がとてもシンプルなので、このジャンルで漫画を描くと地味になってしまって損だと思います。同じファンタジー設定でも、絵が地味でも良いようにキャラの会話劇に特化して面白くするとか、何かオリジナルな切り口、強みをどこかに作ってほしいなと思いました。

編集長のコメント
69『我が名はサンダーバード』平岡隆一

ワタグモ、人面雲、一族の守り神サンダーバード。オリジナリティあふれる世界観をファンタジーで見せてくれて、とても良かったです。絵がまだ拙いところがあるので、画力さえ上がってくれば、十分にプロを目指せる創作力があると思います。

編集長のコメント
70『かわいくないアイドル』(ネーム原作)北上大地

歌やダンスは得意だけど、顔が可愛くない。だけどアイドルという仕事に対する熱意やプライドは強く持っているヒロインが、災害の現場でみんなを笑顔にするために立ち上がる。ストーリーはよく出来ていますし、キャラの想いも伝わってきます。この作品の難しいところは、もともとはブスだけど何かの瞬間可愛く見える、という点をどうやって描けばよいかです。漫画家さんの発明がなければ成立しない部分を持っている原作と言うのは、ストーリーとして良く出来ていても、なかなか採用しづらいです。

編集長のコメント
71『ポジティ部』『心おどる』(ネーム原作)阿部達也

『ポジティ部』の方は、彼女が妊娠してしまってからの主人公が受けたショックと迷いと悩みを描いていて、そこのリアルな感情が伝わってきて面白かったです。主人公のキャラで明るく解決!みたいなノリに持っていこうとしていますが、もっと妊娠問題を掘り下げた方が良かった気がします。『心おどる』はハンドボール漫画ですが、原作として考えるなら、もう少し新鮮な切り口のハンドボール漫画にしてほしかったです。よくある部活スポーツ物の1話目という印象しか持てなかったです。

編集長のコメント
72『マイハンター』(ネーム原作)中田カズキ

呼び出しがかかったらギャラと引き換えにエイリアンを倒しに行く主人公たち。原作ですから、ガンアクションやモーターカーでの戦いや、エイリアンの存在についての謎など、何をメインに据えるかしぼったうえで描いてほしかったなという印象です。ハードボイルドだけど、どこか抜けてる主役二人組の存在は、キャラとしては面白かったです。

編集長のコメント
73『ハエ物語』『一夜』鵺田俊勝

前者はハエ同士の会話が長すぎるのと、会話が「うんち」ばっかりなので年齢層が少年漫画より低めだなと思いました。後者の作品は、すし屋の大将がめちゃくちゃで面白いのですが、「何キャラ」か一言で言えない分かりづらさもあって、惜しかったです。あともう少し絵を丁寧に描くようすればもっと印象は良くなります。

編集長のコメント
74『イケメントリプル&2分の1』(ネーム原作)村上勝男

急にハゲてしまった男性アイドル、さあどうなる!?という出だしは興味をかなり惹かれる作りで良かったです。毛を生やす方法を模索するよりも、ストーリーとしてはそのまま彼がどう考え、どうアイドルとして生きるのかを徹底的に追った方が面白かったのではないかと思います。

編集長のコメント
75『ミルド』(ネーム原作)岡田祐典

ヒーローに憧れている人間・マーパンが、本当の勇気を手に入れてミルドの戦いに加勢するシーンは、心にぐっときました。エレメントを用いたバトルが作品的にはメイン部分になるので、もうちょっと設定を詳しく教えてほしかったなと思いました。

編集長のコメント
76『偽恋物語』(ネーム原作)天野光貴

虐待を受けている女の子の、偽の恋人役を務めることになった主人公。設定は刺激が強くて興味を引くものなので良いのですが、主人公に迷いがないのが、ストーリー面では欠点になっています。なんでも受け止めてしまう主人公なので、読者としては話が悪い方に転ぶ可能性があまり意識できなくてドキドキしなかったです。

編集長のコメント
77『神の使い』(ネーム原作)鵺田俊勝

ケンカで死にかけた主人公の命を救ったのは、怪しい爺さんにもらった薬だった。その薬の力で主人公はザリガニ化して‥‥。改造人間になってしまう主人公のお話。設定は良かったのですが、主人公の「人ならざるもの」になってしまった苦しみや、敵の存在などが全然描かれないまま終わってしまったのが残念です。

編集長のコメント
78『万有の灯火』(ネーム原作)中島昏黄

参加者たちが、特殊なテーブルゲームで戦うゲームバトル漫画。説明ベタなのか、システムそのもの難しいのか、行われている架空のゲームバトルの様相がとても把握しづらいのが難点。ただ、キャラクターがむやみに濃い点は、とても良いと思います。ネームとはいえ絵が薄い(筆圧が弱い)ので、誰が誰で、いま何が起きているのか分かりづらいのも改善点です。

編集長のコメント
79『龍少女~ドラゴンガール~』『魔導鬼械バルバトス』(ネーム原作)稲本昭吾

前者は、悪の帝国・ヴォルツ帝国を滅ぼした龍の力、その力を体内に封じられていながら自覚のない少女の数奇な運命の物語。設定自体は面白いですし、アクションシーンも迫力があるのですが、ヒロイン自身の意志がないのが物足りないです。基本、大人の争いに巻き込まれただけのヒロインなので、そこでヒロインが何を知り、考え、決意するのかをもっと読みたかったです。後者の作品は、ロボットアニメや古代世界や宗教的モチーフや色んな世界観を詰め込み過ぎていて、少し支離滅裂になっていて読みづらかったです。こちらは何を優先して描きたいのか、しっかり絞ってから描いてほしかったです。

編集長のコメント
80『ラストマン』(ネーム原作)嶋田光太

童貞と処女の、くだらない(褒め言葉)けなし合いのお話。男たちが童貞を守り続けたことで手に入れた超能力が、この漫画のオリジナルで面白い要素だったのですが、あまり活かされず、むしろ処女たちとのケンカの方メインになっちゃったのが残念です。キャラのノリは面白いので、ファンタジー要素抜きの作品にも挑戦してみてほしいです。

編集長のコメント
81『おんけん!』(ネーム原作)坂元広人

自分を変えたくて、音楽研究会に入ってギターを始めた主人公。キャラクターの心情は丁寧に描けていて読みやすいのですが、これといった挫折やハードルに主人公がぶち当たらないので、盛り上がりには欠けました。ストーリー展開にもっとアイデアを出して作ると良いと思います。

編集長のコメント
82『修理屋は想う』(ネーム原作)倖

修理屋の男の人が醸し出すオーラがすごいですね。ザ・主人公という感じがして良いです。学校から修理に出された楽器から、その学校の吹奏楽部にはびこるいじめを察知して解決するというお話は、設定にしろ展開にしろ、オリジナリティにあふれていて面白かったですよ。しいて言うなら、人間関係修理も依頼で請け負っていたというのは、感動が薄れるので要らなかったかなと思います。あとは、絵も上手いと思うので自分で描くことをおススメします。

編集長のコメント
83『盆栽のいろは』(ネーム原作)平林泰直

キャラクターが楽しいです。いろは部長は可愛いし、部長目当てなだけで盆栽にまったく興味がない実くんのキャラも素晴らしいです。「盆栽漫才」のうんちく部分はちょっと読んでいて興味が持てず辛いので、もっと「夫婦漫才」テイストを強めても良かったかなと思いました。

編集長のコメント
84『僕らのひみつきち』(ネーム原作)小椋康平

読み進めていて、「ケイドロで勝負!」となった時に、「目からうろこが落ちる、ケイドロで勝つための必勝法」みたいな特別な仕掛けやアイデアを期待したのですが、それは出てこず、ちょっと残念です。いじめられていた自分を受け入れてくれた仲間のために!という主人公の想いは清々しくて読後感も良かったです。追いかけっこの部分が多いので、他のキャラクターたちの各個のエピソードももう少し入れても良かったのかもしれません。

編集長のコメント
85『アスカとミコと種と街』(ネーム原作)森屋太智

たくさんのSF的な概念が出てきます。種とか、領域とか、フラワーとか。人間関係も複雑ですし、難解な面が多いのですが、ネーム自体が雑でキャラの描き分けとかもうまく出来ていないので、全容が掴みづらいです。漫画家さんが見て理解できないレベルだと原作として使えないので、もっとしっかりと作品の売りの部分を描きこんでほしいと思います。

編集長のコメント
86『ARMAGIASS』(ネーム原作)井出達也

人を喰らうUMAと少年時代を共に過ごした主人公が、UMA狩りの任務で刀を振るう、そこにはいつも哀しみがあった‥‥。底抜けに明るい主人公のキャラと、背負っている過去にギャップがあって良かったです。ただ、主人公がUMA狩りをしないといけない理由というのは最後まで分からず、気になりました。

編集長のコメント
87『エスコート』『ブルー・クリスマス』(ネーム原作)北野卓也

両方、面白かったです。『エスコート』はテニス漫画なのですが、相手がじいさんとばあさんのペアというのがまず面白いです。あと、ヒロインの性格の豹変も良かったです。キャラがとにかく良かった印象です。『ブルー・クリスマス』は、展開が読めない面白さを楽しみました。別れを告げて部屋を出て行った彼女が、すぐにマンションの廊下で犯罪者に捕まってしまっているという展開に、どうすんだこれ?と思いながらページをめくりました。どこかに脱力感が伴う作風は、作者のオリジナリティだと思うので、大事にして次作にも臨んでください。

編集長のコメント
88『MACHINE FANTASY』(ネーム原作)秋乃克行

自己進化型の戦闘機械「MONSTER」によって支配された世界。SF的な設定はきちんと出来ていて、ネームも読みやすいです。戦いがメインの漫画なので、主人公の武器やMONSTERの機械的なギミックをもっと前面に押し出してバトルしてくれた方がワクワクしたのではないかと思います。今の描き方だと肉弾戦を見ているのとそんなに変わらない印象でもったいないです。

編集長のコメント
89『名探偵如月十和子の復活』(ネーム原作)保科亘

ミステリー物で読みやすさというのは大変重要ですが、この作品はそこが優れていて、かなり複雑な事件なのにとても読みやすくて良かったです。犯人が誰なのか?犯人は分かっているけど何故そんなことをしたのか?推理物や探偵物は、このどちらかで読者の予想を裏切るサプライズを作らないといけないのですが、この作品はそこが少し弱かったです。雑誌記者が中盤で感情を爆発させてしまったシーンで、かなり犯人は特定されてしまったし、犯行理由も予想の範囲内だったのが惜しいところでした。

編集長のコメント
90『へおいびくにの恋』(ネーム原作)荒木孝幸

アイデアは面白いです。「へおいびくに」という、誰かの身代わりになっておならをした役を請け負うという存在は秀逸です。一番いいところで話が終わってしまったので、このハンディキャップをヒロインがどう超えていき恋を実らせるのか、最後まで読んでみたいです。

編集長のコメント
91『勇者と魔王の二人旅』(ネーム原作)大井貴俊

女勇者と女魔王、一騎打ちの戦いの余波で、二人は異世界に飛ばされる。勇者に魔王の黒が、そして魔王に勇者の白が混じり、二人の立場は逆転していく――。設定も面白いですし、何よりも魔王と勇者が学校帰りの女子高生同士みたいなノリで元の世界に変える方法を探しに行くのがすごく面白かったです。もう少しネームを丁寧に描いてもらって世界観がはっきりしていれば、最終選考には残ったはずの作品。

編集長のコメント
92『オリジナルヒーロー』(ネーム原作)小椋康平

主人公が持っている「カメラアイ」(見た物を一度で画像暗記する)の能力と、「落語」にいそしむ外国人というキャラ設定は、面白いです。ただ、ストーリーがまっすぐ進み過ぎて、あっという間に主人公が抱えている問題が解決してしまうのが良くない点です。主人公自身が決心すれば解決する問題だとしても、その決心がなぜ今まで出来なかったのかを読者に感じさせるような作り方をしてください。

編集長のコメント
93『悪の起源・人の結末』『温泉の木を探せ~男二人のブラリ旅~』(ネーム原作)山縣誠二

前者は非常に怖かったです。言ってしまえば、罪の意識が高じておかしくなってしまった男の話ですが、出てくる鳥人間みたいな生き物も異常なビジュアルですし、ホラーとしては完成度が高いです。後者はオカルトな話なんですが、どこか可笑しみを含んだ作品で、研究や調査にのめり込む学者の異常さが、温泉や動物と言ったどこかほのぼのとした道具立てとあいまって、ユーモアに映ります。どちらも良い出来だったと思います。

編集長のコメント
94『GO for it』(ネーム原作)クラシマヤスヒロ

キャラクターが生き生きとしていて良いです。プロボクサーを目指す主人公もバカでいいですし、くの一・霧隠才蔵も悪どくて良いです。ただ、ボクシング世界チャンピオンを目指す主人公と、忍者と、農業の組み合わせが、要素としてそれぞれ独立していて、作品としては売りがバラバラになってしまっているので、何を描きたいのかをもっと絞ってみた方が良いと思います。

編集長のコメント
95『ジョーカーフェイス』木之下一愛

本音をさらけ出している少女と、本音で人を傷つけてしまったトラウマに苦しむ少年。テーマ先行で会話がちょっと多めの作品ですが、キャラクターの純粋な気持ちが伝わってきます。絵も拙いのですが、主人公の表情とかはとてもよく描けているので、全体的な画力を向上させながら描き続けてください。14歳が描いたとは思えないクオリティ。

編集長のコメント
96『お江戸猫家族』(ネーム原作)原田杏菜

主役の三姉妹は、擬人化された猫なのか、猫のカッコをしているけど人なのか、まずそのあたりの設定がよく分からなかったです。ページが短すぎてキャラ紹介の途中で終わってしまっているので、猫三姉妹のそれぞれのエピソードを1本ずつ作った上で再度応募してほしいと思います。

編集長のコメント
97『Noir‘s Sabbit―ノワールの宴』(ネーム原作)中原望

ノワール、人類、神々、善悪とは何かをテーマにしたスケールの大きな物語。長編で、かつ登場人物があとからあとから追加されていく構成なのが読みづらいです。誰が主人公で、何を目指して話が進んでいくのかを、初期段階で確定してくれないと、読者から見るといつまでも話が始まらない印象を持ちます。原作としての構成力を磨いてほしいと思います。

編集長のコメント
98『ローカルアフター5~里見さんのお天気八犬伝~』松久倖

夕方の天気予報番組の気象予報士のおじさんが、ちょっと変なキャラで~というショートコメディ。絵は抜群に良いのですが、気象予報士のボケ方やキャラクター性が思ったよりも大人しくて、爆笑とまではいけなかったのが残念です。

編集長のコメント
99『ミニマム・モンスター』キクチノブト

ボクシングのミニマム級(もっとも軽い階級)でKOを連発するボクサーを「ミニマム・モンスター」と称するそうです。主人公は体が小さくてコンプレックスを持っていて、強くなりたいのでボクシングを始めることにするのですが、この漫画はそこで話が終わってしまっていて、それではせっかくの題材が活かせていません。読者としては小さくてもKOを連発するためには、何が必要なのかということに興味があるので、実際にボクシングを始めてからのことを描いてほしいなと思いました。

編集長のコメント
『鬼門の椿』(ネーム原作)玉野ヒロシ

設定はすごく面白いんですが、見せ場が少なかったなーという印象です。人外と人間が共生するための初の総合大学。キャンパス内に存在する、アンチ人外の人外狩りたちと、トラブル解決のための組織「鬼門」。これだけでかなり面白いのですが、事件と謎が解決すれば良いというのではなく、せっかく人外が出てるのだから異能の見せ場をもっと作ってほしかったなと思いました。

編集長のコメント
101『海の唄』『のんせくと』(ネーム原作)安部達弥

『海の唄』は3.11ドキュメントですね。どういった角度からこの大災害を描きたいのかに、特徴を持たせてほしいと思います。今のままだと、地震の日をそのまま描いただけに見えます。『のんせくと』の方は、キャラクターもの(ロシア女と少年院での少女)で勝負したいのか、国家的陰謀をめぐるサスペンスを掘り下げたいのか、ちょっと中途半端な作風になってしまっている印象です。後者の方が原作としては欲しい作品ではありますが。

編集長のコメント
102『Wall Break』大寺慶政

かたや洋服のブランド、かたや着物屋、親同士がものすごく仲が悪い、そんな家同士に生まれた男の子と女の子のラブストーリー。少年漫画の恋愛物では王道的な設定ですが、とにかく相手の女の子のキャラクターが可愛くて良かったです。まだまだ絵が未熟なので、女の子の可愛さをさらに上げることは可能です。その分だけデビューに近づけるので絵を頑張ってください。

編集長のコメント
103『勇者的横恋慕』(ネーム原作)ちゃっぷー

主人公がやるべきことが多すぎます。内容や設定を詰め込め過ぎです。2次元と3次元をまたにかける主人公は、3次元で好きになった女子高生を口説くことと、さらにその彼氏が何者かに狙われている事件を解決しないといけなくて、そのうえ元の世界のことも考えないといけないので、読者からすると話がどちらに向かって進んでいるのか途中で見失ってしまいます。もうちょっと描くべきことを絞らないといけないなと思いました。

編集長のコメント
104『人攫いとお姫様』(ネーム原作)小野詩織

前半は、お姫様と人攫いの少年の間の心の交流をせつなく表現出来ていて良かったです。途中から過去のエピソードに入っていくのですが、ここがちょっと長いうえに、「大切な人を探して人身売買に手を染めた」という主人公の少年の心情が理解できなかったです。過去エピソードではなく、お姫様との交流とその先の展開を描くことにもっと集中した方が良かったのではないかと思います。

編集長のコメント
105『Sasya』(ネーム原作)小野静久

ゲームの中の勇者の女の子が、主人公のいる世界へやってきたが、それはバグ現象でゲーム開発者によって消される運命にあった‥‥。勇者の女の子のキャラは良かったですし、SF設定・世界観も分かりやすく出来ていました。ただ、この勇者と出会ったことで主人公の少年の何が変わったのか、成長物語としての作りがおざなりになっていたのが惜しいなと思いました。

編集長のコメント
106『賽振り合うも他生の縁』(ネーム原作)土竜

バックギャモンというゲームを、漫画を読んでいる読者に丁寧に見せるという点では、相当うまく描けていると思います。私はこのゲームをしたことはありませんが、ゲームの流れは読んでいてよく分かりました。ただそれだけで手一杯の漫画になってしまっているところもあって、失踪した父との関係などの人間ドラマ部分は消化不良で終わっている印象です。バランスが難しいとは思いますが、何とかドラマ展開を原作の中にうまく含められるようにチャレンジしてみてください。

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