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新人賞/アシスタント募集

2021年08月05日

第8回 月刊少年マガジンコミック大賞デビュー 入賞者発表


第8回新人漫画賞 月刊少年マガジン コミック大賞デビュー!1年ぶりに大賞出る!!!!!!!上位2作品、2号連続掲載決定!!<漫画部門>大賞1本+入選1本+準入選2本+佳作2本+奨励賞3本 <ショート漫画部門>奨励賞1本 <ネーム部門>なし <作画部門>奨励賞1本

村枝賢一先生
総評

 総評として、今回はどれもレベルが高かった印象でした。今までは足りない力量でスタイリッシュにごまかしたり、出来るだけ手間のかからない絵柄や背景に日和る作品も受賞作品に選ばれていましたが、今回はどれも力を込めた良作揃いで素晴らしい回でした。
 最近は異世界ファンタジー作品もメジャー枠になり、最初から様々なジャンルに挑めるとても良い時代になりました。しかしそこにもそれなりの駆け引きがあります。例えば異世界感が9なら現実感は1。また現実世界感9なら異世界感1と、共感や違和感を手掛かりに作品世界を仕上げなければ、異世界一辺倒では読者の集中力がもたなくなる危険性があります。以前は現実世界で描く漫画が主流でしたが、最近はそれも若干廃れた印象があります。読者層の理解力と興味が変わってきているのかもしれません。
 漫画家は魚釣り師と同じで、読者が食いつきそうな所へ糸を垂らさなければ読んでもらえません。描きたいものだけを描きたかったのであれば、むしろ読者であり続ける方が幸せとも言えます。私は読者が読みたいものを探り当てるのが漫画家の醍醐味と思っていますので、後はコマを割って絵が描けるだけで十分に幸せで御座います。作品1本書き上げるには肉体も精神も疲労しますが、それを楽しみ続けるには、無限に面白い漫画を求め続けてくれる読者の心を探すことをお勧めします。

総評
特別審査委員 総評
審査委員長 本誌 三村編集長 審査副委員長 マガジンRチーフ
〈漫画部門〉
賞金100万円+ベストキャラクター賞1万円+CLIP STUDIO PAINT EX & Wacom  Intuos Pro Medium
「蟲女」あにき(25)埼玉県
あらすじ

自分に自信が無い大学生・赤崎日菜子は、女児向けアニメに救われる日々。だがその実態は、虫の姿をした謎の生命体「蠱毒」と合体し、人を救う歪なヒーロー。何故か「蠱毒」に付け狙われている片想いの相手・氷室を守るため、今日も戦う!


村枝賢一先生のコメント

即戦力。このまま連載にしてはどうですか編集長。欠点は見当たりませんが、敢えて言うなら蠱毒たちはどこから来て何をしようとしているのか。敵の全容が断片でも演出できれば更にすっきりと読めたと思います。それと逆に先輩の存在はまだ証明まではしないぐらいのバランスで。ヒーローものはついヒーローが何故生まれて何のために戦ってるかを先に設定してしまいがちですが、本質的には悪の存在と目的があって正義が必要となります。正義の設定が悪に対して空回りしてしまわないように。常に気を付けてリカバリーしてください。ハイレベルな要求ですが。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

くるくる表情の変わるヒロイン赤崎さんがとにかくかわいい! アクションも決まっていて、構成も自然で最後まで楽しく読めました。読者が感情移入できる魅力的な男性キャラと赤崎さんの相棒の魅力を一段階上げて、ぜひ連載化を!

三村編集長のコメント
「蟲女」
賞金50万円+村枝賢一先生特別賞3万円+CLIP STUDIO PAINT EX& Wacom  Intuos Pro Medium
「5%勇者」長坂大吉(21)京都府
あらすじ

肉親・一族を魔王軍によって皆殺しにされた少女・マリミミは、母からの遺言を頼りに勇者の子孫である少年・オレンのもとを訪ねる。しかし、彼は魔王によって“努力することを禁じられた”ため、その村の中でも最弱の存在になっていた…。


村枝賢一先生のコメント

読んでいて気持ちがよかった。67ページもあるのにすらすら読めた。過去先代が倒した魔物が1匹、主人公達が2匹めの魔物を倒し残りの18体討伐の旅に出てラスト。過去と未来の尺も感じさせてくれる読み応え。主人公には努力を封じる呪いがかけられてあり、ヒロインがその呪いを借り受けするという解りやすい対価の交換がとても面白かった。絵柄に個性も勢いもあるので、今後より華がある画風へと進化すれば大作を描いてくれそうな才能。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

テーマの明瞭さと、驚きのある展開に将来性を感じました。少し気になったのが、コマ割り、画面構成とキャラ造形。間のコマがなく、アップの絵が多いためメリハリがなく圧迫感を感じた。そこを改良できればさらに良くなるはず。

三村編集長のコメント
「5%勇者」
賞金30万円+CLIP STUDIO Pro
「旗取り!協争譚」篠原陽(30)東京都
あらすじ

父親の命令で、盗みをしながら生計を立てている小太郎。ある日、ヘマをして捕らえられてしまった小太郎だったが、藩主の息子・光之真の提言により極刑は免れる。ところがその代わりに、彼と組んで、藩主主催の一大興行『旗取り競争』に出場させられることになり…!?


村枝賢一先生のコメント

面白い!画力は未完成だが、かなりの伸び代を感じる。ネタも清々しいくらい王道。動機の感情移入ができ、目的もあり、憎いライバルもいて、友情というテーマも描かれている。後は見せ場をさらに魅せる力があれば評価は何倍にもなります。伸び代に期待。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

ゴールに向かって走るクライマックスの演出は見事だった。小太郎の光之真への気持ちが変わるきっかけが、光之真の言葉だけではなく、何か意外な行動と結びついていれば、物語の説得力がさらに増した気がします。

三村編集長のコメント
「旗取り!協争譚」
賞金30万円+マガジンR特別賞3万円+CLIP STUDIO Pro
「絵師エージのある1日!」モリキアカネ(28)神奈川県
あらすじ

描いた絵が実体となって現れる不思議なノートを拾ったエージ。オリジナルのイラストを具現化して、クラスの皆を楽しませることが日々の生きがい!でも、そんなノートが担任のセンコーに狙われてしまった!悪いオトナからエージはノートを守り切れるのか――!?


村枝賢一先生のコメント

絵柄良し、キャラ良し、テンポも良し、ギャグもウケる。内容や動機もしょーもないが、そこは敢えてそう描いたような世界観もそれはそれでアリ。ベタ褒めになるので敢えて言えば、エージの魔法の本はどこから来た何なのかが、サラリとでも描いてあれば読者の置いてけぼりをゼロに近くできるかもしれない。後はページの圧縮。コメディ率が高いので30ページ代にできれば同じ内容でもさらに高レベルになる。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

子供たちの会話でキャラの違いをこれだけ見せられるのは才能。コマ割り・構図も含め高い力量を感じました。先生のキャラがやや紋切り型だったり、お話の展開・結末にほんの少し都合のよさを感じましたが、次回作がとても楽しみです。

三村編集長のコメント
「絵師エージのある1日!」
賞金20万円
「田所と鈴森」河原夏翔(24)京都府

村枝賢一先生のコメント

面白かった。40ページで1本の映画並みの内容で読み応えがあった。応募作なのにも関わらず、かなり社会的なネタを描いている。その作家性は惚れるのだが、悪の描写が若干淡白。悪の描写をより強烈に描かなければ、読者は正義を心からありがたいとは思わない。書きたいことは解るので、それを効果的に描くにはより読者の目線になって描くことをお勧めします。才能もハートもあると思うので更に挑んで下さい。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

まじめだけどちょっとビビりの田所が良い。特にクライマックス近辺のセリフ回しと煙草を吸う演出が秀逸。説教ゼリフに説得力を持たせるのはそんなに簡単ではない。絵には課題があり、特に鈴森の怖いシーンはもう少しリアルに寄せ、しっかり怖い感じを出してほしかった。

三村編集長のコメント
「田所と鈴森」
賞金20万円+初受賞3万円+ベストキャラクター賞1万円
「狐につままれて」吉村晃介(28)

村枝賢一先生のコメント

絵柄に関して言うと、キャラクターは上手いです。しかし情緒を描こうとするセンスがある分、背景の技術が今一歩なので、そこを伸ばすとより良いかと思います。ネタ的にはよくある可愛らしいラブコメなのだが、その本質を読み手に伝えるタイミングが少々遅いのでもったいない。例えば、狐の妖怪が主人公に恋をしたきっかけのシーンは、本編と別に冒頭にアバントして振っておけば、読者もそこを期待して読んでもらえるし、41ページの尺ならばネタはナジでもそれなりに焦らしたり飛ばしたりの構成が必要かと思います。

村枝賢一先生のコメント

三村編集長のコメント

コマ割り、構図の良さがいいテンポを生み出していて、楽しく読めました。ただ、人を好きになるきっかけや気持ちの描写がまだやや甘い。読者に感情移入させるためにキャラの心をもう一歩深掘りし、行動にももうひとアイデアほしい。

三村編集長のコメント
「狐につままれて」

『佳作』以上受賞作は、全作品こちらに掲載中!

賞金15万円+初受賞3万円

「君ノ物語」ヨザキリョウタ(33)神奈川県

「君ノ物語」

村枝賢一先生のコメント

流行の絵柄でキャラに対する愛情を感じる。異世界の表現もできていて、敵対する勇者も作り込んであるし、破天荒な主人公が時折魅せる弱音にも意外性があり、その表情も上手い。只、物語が何処へ向かいたいのかが散漫で、読んだ感が積み重ならないし、オチに辿り着いてない印象。もし切なさを描きたかったのなら、少々練り直しが必要だったかもしれません。

村枝賢一先生のコメント
三村編集長のコメント

かわいい絵や見せ場の絵は決まっていた。一方アップ・バストアップの構図が連続し、引きの絵、間のコマがほとんどないため、かなり読みにくかった。舞台設定の説明も足りていないため、展開に唐突な印象を受けた。

三村編集長のコメント

賞金15万円+初受賞3万円

「怪獣の唄」棄丸(28)奈良県

「怪獣の唄」

村枝賢一先生のコメント

一本のアクション映画を観た気分になった。特殊な世界観にあっても感情移入できるキャラクター配置がされていて、55ページにしてはよく纏まっている。画力は未完成だが、空間や雰囲気を描くセンスがある。この手のいわゆるSFは世界観と個人を反復して魅せる程魅力が増すので、てきとなる地球外来種対策組織の存在をもっと序盤に描いてあればより良かった。

村枝賢一先生のコメント
三村編集長のコメント

説明不足だったり、絵にも粗さを感じた。にもかかわらず、キャラの表情(感情表現)やセリフ回し、間の取り方のうまさで、最後まで引き込まれて読めた。高いセンスを感じました。次は「わかりやすさ」をより意識してほしい。

三村編集長のコメント

賞金15万円+初受賞3万円

「キスで終わらせて」和水わか(25)東京都

「キスで終わらせて」

村枝賢一先生のコメント

日常的超能力感動もの。ほっこりさせて頂きました。キャラクターの絵柄や性格づくりが丁寧で好感度高い仕上がりです。W主人公でどんでん返しもありの54ページは納得のページ数。能力者のヒロインがとても可愛い性格なだけに、登場からずっと可愛さ一辺倒なので、最初は癖のある個性を徐々に紐解き、本質の可愛さを知る構成があれば更にキャラが立ったのではと思う。特殊能力者なだけに。

村枝賢一先生のコメント
三村編集長のコメント

ヒロインの設定がとても良かった。ただ、主人公トーヤの設定と人間性にややちぐはぐな印象を受けた。「計画的にプロの選手になる」というのはそれだけでかなりすごいこと。そんな人間の気持ちをもっと掘り下げてほしかった。

三村編集長のコメント
〈ショート漫画部門〉

奨励賞10万円

「つかみどころのない彼女」熊川誠(19)愛知県

「つかみどころのない彼女」

村枝賢一先生のコメント

絵柄はすごく良いので、もう一歩で完成するという印象。コマ割りにもう少し行間や、感情の機微が表現できるようになれば期待大。全4話という応募作品としては変則構成だが、4エピソードまとめての読み切りの表現ならば、構成としてはとても効果的で良い仕上がりでした。個人的には可愛らしい作品なので、オチのバッドENDはあくまでネタで、実はハッピーENDでその続きを期待させる方が、無難だが王道だったかもと思う。総合的にはかなり好き。

村枝賢一先生のコメント
三村編集長のコメント

かわいらしい雰囲気はとても心地よかったが、ふたりの芝居にもうひと工夫、もうひとひねり欲しかった。またラスト1話がホラーテイストだったため、かえって全体像がぼやけてしまったのがもったいなかった。

三村編集長のコメント
〈作画部門〉

奨励賞5万円

木山翔(18)茨城県

木山翔(18)茨城県

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受賞まであと1歩! 最終選考進出作品

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