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新人賞/アシスタント募集

2016年08月05日

第34回 月刊少年マガジン・マガジンR 新人漫画賞 グランドチャレンジ入賞者発表

第34回 月刊少年マガジン&マガジンR新人漫画賞グランドチャレンジ 入賞者発表 特別審査委員&審査委員長から「連載」という言葉が連発!!
今後の月マガ&Rを担う新鋭たちの作品が一挙15本受賞!!〈漫画部門〉佳作1本+特別奨励賞1本+奨励賞9本〈ショート漫画部門〉奨励賞3本〈ネーム部門〉奨励賞1本
特別審査委員 総評
村枝賢一先生
総評

ここに選ばれたのは奨励賞以上の評価を受けた作品です。勝ち抜いてきた作品という賞賛の上で、さらに上を目指すために苦言をふたつだけ…。ひとつめは、どこかで観た事がある作品が多く、作者が過去に感銘を受けて「いつかこんなネタを描いてみたい」と挑む事はありがちですが、観たものを描けるようになる頃にはそれなりに風化する事もあります。同レベルより常にアイディアを盛りつける事で新しい物に昇華させながら描きたかった夢を叶えて下さい。ふたつめは、昨今は4コマ誌からのヒット作も多く、よく言えばシンプル、悪く言えば楽に描ける絵柄が増えています。悪い事とは言いませんが流行のものに埋もれる故に、成功の確率を下げてしまいます。劇画を描けとまでは言いませんが、絵を描く事に対する執着も個性を作り上げる重要な手段という事を忘れないでください。

総評
久米田康治先生
総評

みんな、とても達者で、そつなく作れています。すぐ連載できる人たちばかりで、これだけレベルが高いと、私もいつ失職してもあきらめがつきます。あえていうなら、ページ数は多い気がします。昨今は、読んでくれる側の人も、飽きっぽくなっている印象がありますので、短いページで心を掴む訓練をしておいてください。キャッチーなフレーズ、インパクトのある絵作り、可愛い女の子キャラ、何かしらそういった「餌」をまいて、読ませる努力をしましょう。出来不出来に関わらず、無名の新人が65Pも、ただ素直に読んでもらえたりしないです。読者は65Pのうちに、読むのを止めるタイミングを探しています。それを止める工夫が必要になってきます。読ませる努力も大事ですが、読むのを止めさせない努力も必要なんです。そこに自信のない方は、まずは16Pくらいの短いページ数で始めてみるのも良いかもしれません。

総評
特別審査委員 総評
審査委員長 本誌 林田編集長 審査副委員長 マガジンRチーフ
〈漫画部門〉
佳作 賞金30万円+原稿用紙500枚+賞状
「To Be Continued」65P 神谷ユウ(25)東京都
あらすじ

誰もが知る童話には続きがあった…。少女たちに絶望を振りまく魔女に狙われた『眠り姫』のタリーア姫。魔物と化した“魔女の呪い”から彼女を救うべく現れたのは、あの『ヘンゼルとグレーテル』の兄妹だった! おとぎのヒロインたちが戦うダークメルヘン!!


村枝賢一先生のコメント

画力はあります。魅力もですが、漫画としての完成度が今一歩。新連載並みに設定が込んでおり、つめこみ感が否めません。出てこない他の姫達の設定を出しても読者にはストレスを与えてしまいます。出すのなら手短に印象深く出したほうがよかったのではないでしょうか。ストーリーも設定を紹介する内容になり、台詞による説明が目立ちます。これがもし新連載第1回目だとしたら、設定を次回へ振り分ける事で主人公の魅力に絞り込めたかと思いますが、逆に読み切りこそ無駄を切り捨てて本質を太らせる事が重要なのです。独自の雰囲気があるので、このノリを追求するのも良いかと思います。

村枝賢一先生のコメント

久米田康治先生のコメント

まず、もっと読者の食いつきが良いタイトル名を。何の漫画なのか分からないです。絵が魅力的で演出も達者で、いつでも連載できるレベルにある方だと思います。一方で、展開の山が2回あったり、登場人物が多かったりで、一人ひとりのキャラクターの印象があまり残らなかったところもあります。どれか一人のキャラクターをピックアップして売りに出した方が良いのではないかなと思いました。童話をモチーフにした残酷な話は昨今、競争も激しい分野ですし、この方はとても女の子が可愛く描けるので、同じ童話なら『赤毛のアン』みたいな幸せで楽しい話も読んでみたいです。

久米田康治先生のコメント

林田編集長のコメント

誰もが親しむあの童話たちが思いもかけぬ物語に! 冒頭の2Pで引き込まれました。設定よし、絵よし、見せ場十分でキャラも魅力的と、極めて完成度の高い作品です。連載を意識した次回作を待望しています。

林田編集長のコメント
「To Be Continued」65P 神谷ユウ(25)東京都
特別奨励賞 賞金20万円+林田編集長特別賞3万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状
「Passing Pass」48P 哀川竜介(25)東京都
あらすじ

ラグビー部で女子マネ並みに気が利く「嫁部員」として愛される天野錐乃は、小柄なために伸び悩んでいた。そんな時、錐乃の小学校時代のラグビー仲間で、U20日本代表の小鳥遊和司が「ライバルは天野錐乃君」とTVで発言! 2人はフィールドで再会するが!?


村枝賢一先生のコメント

面白い。キャラクターも立っています。ラグビーという複雑なスポーツをわかりやすく切り取って描けています。ただ広い空間を描く画力に少々欠けています。パースを歪ませて迫力を出すばかりでなく、例えばテレビ中継の様にシンプルな俯瞰を切り取ったほうが臨場感がでたりします。読者に伝わりやすい角度を探しましょう。あと48Pも使うのならばもう少しサブキャラや目線キャラを立たせたりしてボリュームを感じさせないとスカスカ感を産んでしまい多いページが仇となるのでご注意を。

村枝賢一先生のコメント

久米田康治先生のコメント

汗臭いスポーツを汗臭くなく描けてるところは、読者も食いつきやすくて良いと思います。マイナースポーツを描く時には、「よく知らないけど、すごい!」が必要なのですが、そこはうまくクリアしていて、これで連載1回目を始めちゃっても良いのではないかと思える出来です。主人公のキャラクターで言うと、体格の小さな主人公が、それでも活躍できる理由・説得力がもう少し欲しかったかなと思います。何か彼が普通ではない、主人公の秘めたポテンシャルを印象付ける裏設定みたいなものが、ちらちらと見えた方が、主人公のキャラクターにも魅力が出たのかなと思います。

久米田康治先生のコメント

林田編集長のコメント

競技への愛に溢れつつ、泥臭さを感じさせないラグビー漫画。線が美しく、動きの描写も上手い。小柄で女装を強要された天才SHというキャラも面白いです。贅沢を言えばさらに思いもかけない展開が欲しかった。

林田編集長のコメント
★林田編集長特別賞★ もう一声!と思いつつも線の美しさとラグビー描写に一票を。次のネーム早く読みたい!

奨励賞 賞金15万円+村枝賢一先生特別賞3万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「FAST BALL」54P 高橋アキラ(25)宮城県

★村枝賢一先生特別賞★

村枝賢一先生のコメント

作者の実力的には連載の水準が十分あると思います。ただ、本作品にはここという売りがいまひとつ弱いです。よくまとまってはいますが、その分破綻もなく、地味な印象。コーチをする先輩にも個性が弱いためラストの行き場のなさを感じさせてしまっています。スピード感もあり人物の表現も高い水準なのに奨励賞どまりなのはもったいない。「私の漫画はここがちがう!」…という決め手を意識してください。

村枝賢一先生のコメント
林田編集長のコメント

小柄でビビリの小学4年生、星二君のバスケ奮戦記。プレーシーン、食事風景などあらゆる部分に丁寧さが溢れていてベストを尽くす気概に好感が持てます。次はどこかに自分なりの新しさ、意外性を出してくれれば。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「クレイジー・ドッグ」47P 佐倉光(25)大阪府

「クレイジー・ドッグ」47P 佐倉光(25)大阪府

林田編集長のコメント

人の憎しみを感じとって相手を消してくれるクレイジー・ドッグ。1Pで世界観、2P目で意外性。掴み力に富んだ作品です。そして意外や、ラストは動物漫画のまっすぐな感動を与えてくれる不思議な漫画でもあります。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+ベストキャラクター賞1万円+原稿用紙500枚+賞状

「おっぱぱん」34P 明日葉(23)埼玉県

★ベストキャラクター賞★

林田編集長のコメント

法外な値付けのちょっとHな形のパン。その名も…! いや、笑えます。一見完璧な女王様である委員長の妄想世界の魅力はハンパなく、しかもエロい! 藤崎さんの表情の多彩さ、それだけでも一読の価値がある!

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「帝球」48P 深谷慶(26)愛知県

「帝球」48P 深谷慶(26)愛知県

林田編集長のコメント

硬式テニスVS.軟式テニス。因縁の対決の行方は…? と説明するとありがちな話のようで、実際ある程度先も読める展開なのだが、これが面白い! ことに主人公がスーパー俺様に変貌するシーンは興奮必至です。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「双翼のソムニウム」64P 司馬戌湧(29)東京都

「双翼のソムニウム」64P 司馬戌湧(29)東京都

林田編集長のコメント

労働を強要されながらも生き抜く孤児たちの戦い。バトル以上に「幸せにしたい、なりたい」という人物の気持ちに乗れる力作。全力で描くあまり画面が濃すぎて、人物背景が渾然となっているので適度にメリハリを。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「弁天町」22P 伊藤遥人(19)大阪府

「弁天町」22P 伊藤遥人(19)大阪府

林田編集長のコメント

人とコブダイに果たして恋愛は成立するのか? 冒頭からはこんな展開になるとは夢にも思えぬ怪作。しかし面白い! 「私と、そういうことしようか」というセリフ、キモいですが大笑いしました。19歳の若さに期待!

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「周波数ノイズ」24P 中島与(24)東京都

「周波数ノイズ」24P 中島与(24)東京都

林田編集長のコメント

音波と真。ふたりの思いは響きあわないまま…。イメージ豊かで、心に沁みてくる作品です、起きている事に比べて、あまりに過剰な表情とセリフ、しかしそのアンバランスさがこの作品最大の魅力。熱いです!

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「DUO」32P touzanH(27)神奈川県

「DUO」32P touzanH(27)神奈川県

林田編集長のコメント

「空間裂傷」に落ちた人間の救出。この設定と世界観だけで読ませるのは才能。時折見せる人物の表情にも魅力を感じますし、センスあふれる作品です。読み手の心を効果的に掴むための仕掛けはさらに工夫できそう。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「きょらむん!」36P 漫画/はるか(27)鹿児島県 原作/あかり(24)鹿児島県

「きょらむん!」36P 漫画/はるか(27)鹿児島県 原作/あかり(24)鹿児島県

林田編集長のコメント

美女三人に目もくれず、イケメン君が告白した相手とは…? 作画もお話もプロ作家、楽しませるすべを心得ています。月マガ読者が心動かす男の子キャラと設定が作れれば、さらに期待大でしょう。

林田編集長のコメント
 
ショート漫画部門

奨励賞 賞金10万円+久米田康治先生特別賞3万円+原稿用紙300枚+賞状

「ねこのおにいさん」28P 石田万(20)神奈川県

★久米田康治先生特別賞★

久米田康治先生のコメント

「昨日、私は死にました」という分かりやすい導入、とても良いです。妹さんの「すぐ寝ちゃう」設定も簡潔で楽しい設定ですし、「小魚さん」という苗字もストレートで素晴らしいですね。とても安定感のある、オーソドックスな設定なのに、作者の脳の中で一本ネジが飛んでるようなコメディセンスがとても良かったです。すべてをハチャメチャにするのではなく、しっかりした設定の中で、切れちゃってる感じが非常にバランスが良いなあと思います。ネコがいちいち面白いし可愛いので、まだまだネタが広げられるので、このまま連載して単行本1冊分くらいにはできるのではないかと思います。

久米田康治先生のコメント
林田編集長のコメント

無念にも死んだ兄が生まれ変わっても妹を守る。ただ外見がちょっと…? 妹のポンコツぶりと兄の心配性が絶妙なマッチングでともかく可愛い! そして猫好きの同級生柳君もちょいMで天然、最高のキャラです。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金10万円+ベストカップル賞1万円+原稿用紙300枚+賞状

「白石黒木の日常的ポジネガ」26P matio(21)兵庫県

★ベストカップル賞★

林田編集長のコメント

超ポジ女子とガチネガ男子の会話劇ラブ?ストーリー。絵はまだまだの感がありますが、やり取りのセンスはタダモノではない! 特にこの黒木君に気持ちを乗せさせるのは実力。 一気読み確実で、選考会でも絶賛の声。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金10万円+原稿用紙300枚+賞状

「ユキは今日恋をする」19P 辻環(33)奈良県

「ユキは今日恋をする」19P 辻環(33)奈良県

林田編集長のコメント

2コマと4コマの組み合わせでめまぐるしく笑わせてくれる絶品ショート。掲載歴があるだけに商品性も高いです。スピード感で2コマ物の方により魅力を感じました。次回は通しキャラを生かした作品も見たいです。

林田編集長のコメント
 
ネーム部門

奨励賞 賞金5万円+ベスト意外性賞1万円+ネーム用紙500枚+賞状

「根なし草のすべて」47P 小田ひろみ(20)兵庫県

★ベスト意外性賞★

林田編集長のコメント

道端で少女が目覚めた。そこは、誰もが昨日の記憶を失くした世界だった…。おおよそ漫画の文法からは離れた作品でいながら読ませる力は図抜けています。意外性とスリルの連続、タイトルも独特で魅力大。

林田編集長のコメント
 

★惜しくも受賞は逃した最終選考進出作品「INNOCENT GIRL」meraki(21)「マガツカムナキ」黒蜜シンタ(24)「犬が西向きゃ猿は東」服部嘉幸(24)「花谷さんのさよなら」平石桃助(23)「1%の愛~感情認識装置の暴走」秋乃茜(22)「願妄少女」秋元一志(28)「BREAKER」菅野美紀(22)「ステージへようこそ。」遠藤佐助(21)「ケーキ屋さんのあくまさん」都田都(28)

第34回 グランドチャレンジ林田編集長による全応募者作品へのコメントは、5月下旬公開予定!!

次回以降のグランドチャレンジの詳細はコチラ!!

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