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新人賞/アシスタント募集

2017年11月07日

第39回 月刊少年マガジン・マガジンR 新人漫画賞 グランドチャレンジ入賞者発表

第39回 月刊少年マガジン&マガジンR新人漫画賞グランドチャレンジ この才能はなんだ……!? いまだ出会ったことのない漫画を描く新鋭、続出――!!
〈漫画部門〉特別奨励賞1本+奨励賞11本〈ショート漫画部門〉奨励賞1本〈ネーム部門〉なし
審査委員 総評
村枝賢一先生
総評

 今回は特別奨励賞が1つという事で結果が振るわなかったようですが、総合的に見て漫画力が底上げされていたように感じます。漫画力とは、画力・話・発想・流行等々…どの作品にもその得意な力と伸び代がありました。只、画力のある漫画はストーリーの面白さに欠け、流行的なものは解りやすさに欠け哲学的なものはそれを深めるディテールに欠け、、またそのすべての逆もありきで…。どれも特化した力がありながら、その間逆にある苦手な力を避けていたため、基準を超えられなかったという印象です。
 奇抜なネタほど基本が求められます。実際、特別奨励賞作品は、スポーツもので派手さは他ほどでなくも読まれる事に対するバランスを持っていた結果でしょう。後、異世界召還もの(その逆も)が多かったようですが、別にそれはそれで構いませんよ。流行を狙えば競争率が増えるだけの事です。好きなネタを誰にも負けないように、描き上げればいいだけの事です。
 年々、日本は漫画・アニメ・ゲームなどの技術大国となって国民の過半数がそれなりに絵が描ける特殊な文化国家となっています。絵がすごくうまいだけでは、それだけの人なのです。恐ろしいね。描きたい力はもうある。後は読ませる力をつけて勝ち抜きましょう。

総評
要マジュロ先生
総評

 受賞者の皆さま、この度はまことにおめでとうございます! 皆さん本当に絵が上手でびっくり…! 話の構成もしっかりしてるものが多かったです。
 ただ同時に、無難にまとめあげるだけでは無く、いい意味でとがった感のある作品がもう少しあったらいいな、とも感じられました。ストーリー、キャラクター、設定、セリフ回し、タイトル、引きの強さ等…なんでも構いません。突出した要素が一つでもあれば読者の目に止まる可能性はグッと上がります。
 これは自分にも日ごろ言い聞かせていることですが、(特に)新人の頃はグイグイ攻めるのが肝心かな、と思います。それこそアクセル踏みっぱなしで車を思い切り走らせる様なイメージで…もしもスピードの出し過ぎで暴走一歩手前にきちゃっても大丈夫! 色々やばくなったら編集さんが優しく、しっかりブレーキをかけてくれます(笑) 頑張ってください!

総評
特別審査委員 総評
特別審査委員 村枝賢一先生 要マジュロ先生 審査委員長 本誌 林田編集長 審査副委員長 マガジンRチーフ
〈漫画部門〉
特別奨励賞 賞金20万円+林田編集長特別賞3万円+原稿用紙500枚+賞状★林田編集長特別賞★
「PINCHITTER」久本卓(25)岡山県 32P
あらすじ

佐々野が迎えた中学野球最後の打席。最終回、大差負けでの代打出場は、思い出作りと相場が決まっている。が、あっさり三振で終わったはずの試合が、9回二死に巻き戻る。この打席、ループしている――! 佐々野はいったい何度、この打席を繰り返すのか!?


村枝賢一先生のコメント

読みきりで野球の1ゲームを描くのはかなりのページを要するところを、1打席をタイムリープさせて主人公の成長を描く構成がすばらしい。欲を言えばシンプルな戦いだからこそ、それがレベルが上の相手ピッチャーにも成長を促したり、その後のふたりの未来の予想をさせて終われば、もっとわくわくできる。スポーツものならではのね。読みきりでもそれが連載につながる様な押し出しがあればもっと高い評価を得る事ができます。常に理想や標準を超えていきましょう。

村枝賢一先生のコメント

要マジュロ先生のコメント

野球&タイムループという設定の組み合わせが斬新で楽しめました。作画が丁寧で、主人公の心情をしっかり描写している点もいいです。所々、コマの大きさにメリハリがなく、主張が弱い印象を受けたので、その辺りを改善すると更に良くなるかと…!

要マジュロ先生のコメント

林田編集長のコメント

不完全燃焼のまま野球部を続けてきた万年補欠の主人公。最後の公式戦に代打を命じられた彼に起きた奇跡とは? 漫画でよくあるアイデアをここまで生かし切って、しかも読者を勇気づける作品はあまり記憶にないです。「もう一度やり直せれば」という思いを具現化してくれたことを評価、今後に期待して編集長賞を贈ります。

林田編集長のコメント
★林田編集長特別賞★
奨励賞 賞金15万円+村枝賢一先生特別賞3万円+要マジュロ先生特別賞3万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状★村枝賢一先生特別賞★ ★要マジュロ特別賞★初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状
「Flying Dutchman」池間潮(22)愛知県 49P
あらすじ

『大地を駆ける幽霊船(フライングダッチマン)』出会った者は、彼らをそう呼んだ――。事故によって飛べなくなった鳥・トニィと、言葉を話すおかしなバイク・ダッチ。 二人はバイクレースで優勝を目指し駆ける‼ 「ダッチと一緒にもう一度僕は…飛ぶんだ!」


村枝賢一先生のコメント

今回は正直、選ぶのが個人的には難しかった。何本か候補があった中で、バイクの漫画描きとしてこの1本を。動物を擬人化させたキャラクターたちが人間的なテーマを消化していく作品。このやり方は昔からあるけど昔からマイナーでもある。他の作品を引き離して優秀というよりは好みで選んだけど、他の作品との差をあえて語るなら、ネタとか画力とか構成とかコマ割りとか、完成度が高いので口を出すところがない。芸風を変えるのでなければ直すところはない。アクションシーンもかっこいい! 独自の世界観にこだわるのであれば私は推奨します。載せてみて読者の反応が知りたいかは月マガ次第。私は好きです。

村枝賢一先生のコメント

要マジュロ先生のコメント

荒廃感ただよう世界観や温かみのあるキャラデザインが好きです…! キャラ同士の掛け合いも活き活きとして読んでいて楽しく、カメラワークも臨場感たっぷりで迫力がありました。後半、キャラ視点の入れ替わりが多めなせいか、主人公達に対しての感情移入がし辛かった点が少し勿体なかったかも…。

要マジュロ先生のコメント

林田編集長のコメント

かつて栄えた金鉱で、純金1キロを賞品に争われる伝統のバイクラリー。しかし背後には様々な事情が蠢いていた…。作者の「好き」が読み手に伝わってくる世界観に惹かれます。最後、飛び立つシーンも光っていました。

林田編集長のコメント
★村枝賢一先生特別賞★ ★要マジュロ特別賞★

奨励賞 賞金15万円+ベストインパクト賞1万円+ベスト情感賞1万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状★ベストインパクト賞★ ★ベスト情感賞★

「痛ミガ分カラナイ少年」笹岡息吹(16)東京都 40P

「痛ミガ分カラナイ少年」笹岡息吹(16)東京都 40P★ベストインパクト賞★ ★ベスト情感賞★

林田編集長のコメント

患者番号420番。体の痛みも心の痛みもなくした少年を治療するため始まったプロジェクトとは…? ひたすら苦しく緊張感に溢れた設定と描写、それと対照的な少年の可愛さ、看護師の暗い美しさが目を引きます。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「ENISHI」佐倉光(26)大阪府 49P

「ENISHI」佐倉光(26)大阪府 49P

林田編集長のコメント

妖に乗っ取られた世界。そこで強く生きる主人公が手にしたのは自ら話す妖刀だった! 「この国を牛耳るのが人から化け物になっただけ」というセリフの力強さ、世界観も魅力一杯で、さらなる画力が備われば。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「DEATH HERO」戸賀環(21)埼玉県 37P

「DEATH HERO」戸賀環(21)埼玉県 37P

林田編集長のコメント

放課後の教室。彼女と共に帰宅しようとした響也に突きつけられるカッターナイフ…。先行作を連想する部分も多い死神ものですが、高い画力で読者を飽きさせません。共に美形の響也と死神のやりとりは楽しかった。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「正義のヒーロー アキラ」青トキエ(20)宮城県 47P

「正義のヒーロー アキラ」青トキエ(20)宮城県 47P

林田編集長のコメント

正義のヒーローとして殉職した父が残した巨額の借金を返すため、ひたすら怪獣を狩るヒーローとなった主人公の戦いは…? 世界観がユニークで印象に残りましたが、今一つリアルな話として腹落ちしなかった感も。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「課金少女ひなみ」高岸かも(24)東京都 48P

「課金少女ひなみ」高岸かも(24)東京都 48P

林田編集長のコメント

タイトル通り、「課金することで魔法少女であり続ける」ひなみちゃん。キツネの名前が「トイチ」とか「借金はあるけど魔法少女になったことは後悔していない」とか爆笑ポイントも多数。絵も可愛く、センスを感じます。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「ゼロワン」蕃茄ハイチ(28)大阪府 56P

「ゼロワン」蕃茄ハイチ(28)大阪府 56P

林田編集長のコメント

人の精神を投影し、世界を構築して共有するバーチャルシステム「ゼロワン」。夢の世界だったここに起きた悲劇とは? 無実ながらサイコキラーとして拘束されるリリイの凛々しさは際立ってました。設定は若干過多かも。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「やまとのうたうた」北鴨綾音(23)京都府 46P

「やまとのうたうた」北鴨綾音(23)京都府 46P

林田編集長のコメント

「和歌詠みになりに来ました」という立ち姿の1ページの美しさでこの物語は成功しています。当初リアルな和歌物と誤読しましたが、「和歌詠み」という存在を描くファンタジーだとわかり、読みやすく。絵、買いですね!

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「彼女がパンツはいてくれない件について。」みなみかわ(24)石川県 15P

「彼女がパンツはいてくれない件について。」みなみかわ(24)石川県 15P

林田編集長のコメント

いや、本当にタイトル通りのコメディなんですが、ヒロインの屁理屈とツンデレぶりが妙にリアルで可愛く、終始楽しく読めました。しかしこれ、彼女が可愛いんで楽しめるんですが、場合によってはこの世の地獄ですね。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+ベスト筆致賞1万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状★ベスト筆致賞1万円★

「ハコビヤ」松下賢吾(22)東京都 31P

「ハコビヤ」松下賢吾(22)東京都 31P★ベスト筆致賞1万円★

林田編集長のコメント

いつも誰かに狙われる謎の美少女ユリを、ブラジルに届ける指令を受けた「ハコビヤ」はどう動く? 人物の動きや手足の描写が上手で、独特の世界観も相まって、すでに作家性を備えた方。次回作何が登場するか期待です。

林田編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「マルタのDD」芽瑠藻(27)兵庫県 54P

「マルタのDD」芽瑠藻(27)兵庫県 54P

林田編集長のコメント

剣と魔法の世界から降り立った姫のミッションが、え、ダイエット? およそ繋がらなさそうなボクシングとファンタジーとダイエットという取り合わせを成立させた作者の腕力に脱帽。姫の表情、随所に魅力ありました。

林田編集長のコメント
〈ショート漫画部門〉

奨励賞 賞金10万円+原稿用紙300枚+賞状

「すうはいかみさま」福毛萌(19)神奈川県

「すうはいかみさま」福毛萌(19)神奈川県

林田編集長のコメント

永き眠りから復活した伝説の神シャルは、どう見ても幼女だった…。ドラゴン退治、アキバでアイドルデビューなど様々なミッションをこなす神様=ヒロインは魅力いっぱい。笑いから最後ほろりとさせる描写も秀逸。

林田編集長のコメント
 

惜しくも受賞は逃した最終選考進出作品「Blood Victim」丸山瑚乃美(23)、「落とし者」紀田有(30)、「風雷封神」杉山今日子(28)、「ウインダム」安田智哉(21)、「BLUE・SPLING」桔梗(22)、「画家の記憶」メゾン高見沢(24)、「無題」新羽隆秀(25)、「My Dad」松浦翔(26)、「愛はときはいろ」藤川与夢(31)、「壁ドン先輩」ころねり(25)

第39回 グランドチャレンジ林田編集長による全応募者作品へのコメントは、後日公開予定!!

次回以降のグランドチャレンジの詳細はコチラ!!

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