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新人賞/アシスタント募集

2019年08月06日

第46回 月刊少年マガジン・マガジンR 新人漫画賞 グランドチャレンジ入賞者発表

最後の「グランドチャレンジ」は最大規模の受賞作品数15本!!
〈漫画部門〉佳作1本+特別奨励賞3本+奨励賞9本 〈ショート漫画部門〉奨励賞2本 〈ネーム部門〉なし

久米田康治先生
総評

 総じて受賞者の皆さんは絵が上手く、ページ数を見ると長いかな、と思うものでも長さを感じさせない事が多くて、実力を感じました。セリフ量は全般的にちょっと整理した方が良いかなと感じていて、説明が少し多すぎる傾向があります。内容は読者に全部理解させようとしなくても良くて、「面白い部分」だけが伝われば良いのです。設定、話の流れ、キャラの気持ちなどを全部言葉にすると、読む方も疲れてしまうので要注意です。あと、卓球・長距離・ウェイトリフティングとか、マイナースポーツで隙間狙いもいいですが、ほどほどに。そうですね、アイスホッケーなんか、いかがですか?

総評
榊原宗々先生
総評

 楽しく拝読しました。漫画は読みにくいと先が読み進めなくなるものですが、だいたいそういったこともなく、皆さん描きなれていらっしゃるなぁと驚きました。まず皆さん絵がうますぎ。情熱や感動、笑いや恐怖など、様々な作品が一度に読めて楽しかったです。奨励賞の作品でも、『Funny Bunny』の吹奏楽からバスケの道へと進んでいく予想外の展開に驚かされましたし、『眼鏡っ娘』では、主人公でもヒロインでもなく友人が裸に見えちゃうシーンの連続は鉄板で笑わせていただきました。これからの皆さんのご活躍を楽しみにしております。頑張ってください!

総評
特別審査委員 総評
特別審査委員 前川たけし先生 村枝賢一先生 審査委員長 本誌 高見編集長審査副委員長 マガジンRチーフ
〈漫画部門〉
佳作 賞金30万円+榊原宗々先生特別賞3万円+マガジンRチーフ特別賞3万円+原稿用紙500枚+賞状+CLIP STUDIO PAINT PRO
「ハイド&ランス」谷中悟志(23)鳥取県 44P
あらすじ

ロボットが人間を捕食する世界で旅をする、無感情な武器商人・ハイドとポンコツロボ・ランス。ハイドは“傑作”と呼べる武器を作るため、ランスはハイドを笑わせるため、珍道中を続ける。彼らの旅路の果てに待ち受けるのは――!? 心震える短編ロードムービー!!


久米田康治先生のコメント

一番興味が持てたポイントが「ロボットが人を食う」という設定だったので、そこの設定をもっと広げる方向で読ませてほしかったなと思いました。ロボット目線で始まったけど、途中で商人目線に移ったりで、読みづらさも感じました。連載を目指すうえでは、作品のどこが一番の強みになるかを意識して、特化して前面に押し出せるようにしていってほしいです。

前川たけし先生のコメント

榊原宗々先生のコメント

笑わない人間vs笑わせたいロボットのコンビが魅力的でした。ランスの陽気さや純粋さがわかりやすく描かれていたので彼の最後の願いの部分では素直に泣けてしまいました。ロボットとのバトルを少なめにし、主人公の目的を主軸に表現できていてとても良かったと思います。

村枝賢一先生のコメント

高見編集長のコメント

キャラと台詞がピカイチで、笑って泣かせる掛け値なしの大傑作! …ただし、ネームだけならば。絵が入ると、それが「佳作」になってしまう。一番悔しい思いをしているのは作者本人でしょうから、ぜひ画力を鍛えてリベンジしてください。独特な味はすでに備わっているので、キャラ絵と仕上げのレベル上げを!

高見編集長のコメント
★榊原宗々先生特別賞★ ★マガジンRチーフ特別賞★ 8月20日(火)発売「マガジンR 5号」に掲載! ★CLIP STUDIO PAINT PRO進呈!★
特別奨励賞 賞金20万円+原稿用紙500枚+賞状
「EVEN PLAYER」小髙優大(20)大阪府 48P
あらすじ

平等(たいらひとし)は、万事「平等」であることにこだわる高校生。いじめられ球拾いだけしている卓球部員・花澤波留と出会った平は、「不平等を許さない」と練習に付き合うことになり…? 平等を守る少年が、彼女のために不平等を選ぶ、卓球×青春物語‼


久米田康治先生のコメント

卓球の描写は、狭い空間で単調になりがちなところを、工夫してうまく絵を作っていて上手だと思います。「平等」キャラの主人公がいまいち薄味で、勝負よりも「平等」の自分ルールの方を追いすぎて、話が意外な方向に展開するくらいやってほしかったです。ヒロインの不平等扱いも、もっと広げられないかなと感じました。

前川たけし先生のコメント

榊原宗々先生のコメント

卓球という移動の範囲が狭いスポーツですが、スピード感と大ゴマの見せ場が上手く読みやすかったです。お話はシンプルですが、わかりやすい悪役(先輩)や強烈なキャラクターに振り回されながらひたむきに頑張る女の子に好感が持てました。

村枝賢一先生のコメント

高見編集長のコメント

主人公キャラに少年誌らしい突飛な設定があり、楽しめました。ただ、それが卓球というテーマの中で十分に活かされていない印象です。キャラとテーマの相性は要検討ですね。絵は構図に工夫があって、素晴らしかったです!

高見編集長のコメント
「EVEN PLAYER」小髙優大(20)大阪府 48P
特別奨励賞 賞金20万円+原稿用紙500枚+賞状
「罪の傷痕」広名見知生(21)千葉県 42P
あらすじ

少女・紀子と2人の少年・東と西。不思議な同居生活を送る3人の過去には暗い事件の影がつきまとう。紀子に対しても、周囲に対しても、何でも思ったまま行動する東に対し、西は苛立ちを覚え、次第に同居生活には亀裂が入り、惨劇の足跡が近づいてくる…。


久米田康治先生のコメント

若いのに辛い話を描くなーと、心配になりました。技術的には、絵が上手い、読みやすい、カット割りは特に優れていて、電柱などヌキのコマの入れ方にセンスを感じます。話が一本調子でずっと暗いので、女の子のすごく明るいシーンを入れるとか、ギャップやメリハリを作りながら演出できれば良かったかな。

前川たけし先生のコメント

榊原宗々先生のコメント

精密で繊細な絵柄と、重く少し不思議な内容の相性が良く、世界観が出せているなと感じました。ヒロインめちゃくちゃかわいいです。こういうお話なので表現が難しいと思いますが冒頭のP3辺りで「こっちが東くん、こっちが西くん」とはっきり出しちゃってもよかったかなと思いました。

村枝賢一先生のコメント

高見編集長のコメント

ともすれば退屈になりがちな会話劇ですが、サスペンス調の巧みな演出と色気のあるキャラ絵で、最後まで惹きつけられました。最後のどんでん返しは意外性こそあるものの、目線もズレてしまうし、やや唐突に感じてしまいました。

高見編集長のコメント
「罪の傷痕」広名見知生(21)千葉県 42P
特別奨励賞 賞金20万円+高見編集長特別賞3万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状
「Runner's High」ナカオハジメ(22)東京都 49P
あらすじ

「細胞が痺れる、脳が震えている‼」――“男の娘”として人気が高く、体のか弱い兎川は、ただ走ることを愛する少年。陸上部設立を目指す彼は、類まれなる運動神経を持つ天才・立花と勝負することになり!? 強い執念を試される長距離走と、少年達のハイな物語。


久米田康治先生のコメント

躍動感、迫力で一気に読ませる力があります。靴と足のアップ絵が多いですが、この作品にとっての象徴、レース漫画の「車」みたいなもので、こだわりが感じられて良いです。私は走るの嫌いですが、走ってみたいとちょっと思いました。藤田和日郎先生や島本和彦先生、曽田正人先生みたいな命削って描くタイプの漫画家さんになりそうな予感。

前川たけし先生のコメント

榊原宗々先生のコメント

勢いのある絵柄がこのお話にとても合っています。後半多めのモノローグと雨の中というシチュエーションで、ライバル・立花の焦燥感と主人公・兎川の少し狂気じみた長距離愛がよく表現できていているなと思いました。ちょっとだけ、こういうお話なので印象的な風景が何コマかあるとよいかなと思いました。

村枝賢一先生のコメント

高見編集長のコメント

原稿から熱気が迸るかのようで、興奮して読みました。男の娘というキャラ設定も楽しかった。惜しむらくは、全てが精神論で長距離走の技術的な裏付けがなく、主人公の天才性に説得力を欠いてしまったこと。あとは敵キャラとの対立軸をより明確にできたら、さらに激アツな物語になったのでは?

高見編集長のコメント
★高見編集長特別賞★

奨励賞 賞金15万円+ベスト設定賞1万円+原稿用紙500枚+賞状

「Funny Bunny」瑞城雨(23)千葉県 55P

★ベスト設定賞★

高見編集長のコメント

新味のあるバスケ漫画を、という意欲が伝わります。ただ、結局彼女が好きなのはバスケじゃなくて音楽では?という疑念が拭えませんでした。主人公の動機は読者を作品世界に導く重要な要素なので、そこはしっかり納得させてください。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「雨雲色のレストピア」高橋翔太(30)山形県 49P

「雨雲色のレストピア」高橋翔太(30)山形県 49P

高見編集長のコメント

テーマ性がしっかりしていて、総合力が高いです。特にヒロインの造形には感心しました。ラストは前向きではあるのですが、やや取ってつけた感があります。読者は教訓を得たいのではなく、キャラのたどり着いた境地を見たいのです。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+ベストキャラクター賞1万円+原稿用紙500枚+賞状

「提灯売り」睦月氷菓(19)大阪府 40P

★ベストキャラクター賞★

高見編集長のコメント

ストーリーは『笑ゥせぇるすまん』を思わせ、やや既視感のあるものでしたが、キャラ絵に作者の高い美意識を感じます。巧みなコマ割りが非常に読みやすかったのも高評価。まだまだ上手くなりそうで、次回作に大いに期待しています!

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「RE BORN」-Atsushi-(22)福岡県 40P

「RE BORN」-Atsushi-(22)福岡県 40P

高見編集長のコメント

ヤクザと保育士という、一見関係なさげなものを結びつけるのは王道ですね。ただ、それを納得させるには相応の理由がいるし、それこそが作品のテーマになるはず。情報の優先順位とコマの大小が合っていないのも気になってしまいました。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+ベスト画面作り賞1万円+原稿用紙500枚+賞状

「Figment」川口優太(26)東京都 53P

★ベスト画面作り賞★

高見編集長のコメント

画力・演出ともにハイレベル。特にモンスターのデザインがしっかり気持ち悪くて、秀逸でした。全体的なまとまりは素晴らしいものの、やや新鮮味が足りない印象。次回作では、川口さんオリジナルのアイデアを炸裂させてください。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+原稿用紙500枚+賞状

「首のゆびわと縄のあと」クスノキ陽菜(17)島根県 25P

「首のゆびわと縄のあと」クスノキ陽菜(17)島根県 25P

高見編集長のコメント

ものすごく怖い!でもエロい!! 様々な感情が湧き起こって、面白かったです。基礎的な画力は感じるものの、ややキャラ絵が弱い印象。クスノキさんの独特な世界に引き込むに足るだけの、魅力的なデザインを追求してみてください。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「ぐっとリフト!」江丸 瑛(20)東京都 37P

「ぐっとリフト!」江丸 瑛(20)東京都 37P

高見編集長のコメント

素直になれない男子の気持ちを描いていて、好感度の高い作品でした。作画も丁寧ですが、キャラの頭身のバランスが悪いです。人体の構造は基本なので、ぜひ勉強してみては。ラストがテーマの競技からズレてしまったのも残念でした。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「再界」梳久耶マヒル(20)京都府 48P

「再界」梳久耶マヒル(20)京都府 48P

高見編集長のコメント

作品全体から、作者の美学が漂います。読者を飽きさせない画面構成に光るものがありますね。キャラ絵が男女を問わずどれも似通っていて、見分けがつきづらいのは明確な改善ポイント。次回作でのレベルアップに期待しています。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金15万円+初投稿賞3万円+原稿用紙500枚+賞状

「君に着せたい服がある!」明日かかん(31)高知県 34P

「君に着せたい服がある!」明日かかん(31)高知県 34P

高見編集長のコメント

エロい絵を導くためのシステムがよく出来ていて感心しました。とはいえ、エロスはもっともっとやっちゃっていいんですよ? 作者のフェチズムが見たいです。また、1コマに入れられる情報量については、まだ改善の余地がある気が。

高見編集長のコメント
〈ショート漫画部門〉

奨励賞 賞金10万円+久米田康治先生特別賞3万円+原稿用紙300枚+賞状

「花粉症のあくま」目﨑惇平(20)新潟県 16P

★久米田康治先生特別賞★

久米田康治先生のコメント

アクマのビジュアルで笑ってしまうし、出オチを疑っていたんですが、最後のオチもしっかりあって、童話みたいで非常に良いと思います。ファンタジー設定ですが、花粉症の辛さという、読者側のリアルな実感にちゃんと根ざしたところから笑いを作っていこうというのが良いですね。独特の世界観で素晴らしかったです。

前川たけし先生のコメント

高見編集長のコメント

怖いはずの悪魔がだんだん可愛く見えてくる。表情がないはずなのに、感情が伝わる。このデザインセンスは素晴らしいです! 花粉症というネタだけで引っ張ったのもすごいことですが、オチにもっと爆発力があれば…そこだけが残念でした。

高見編集長のコメント

奨励賞 賞金10万円+原稿用紙300枚+賞状

「眼鏡っ娘」しば(33)東京都 15P

「眼鏡っ娘」しば(33)東京都 15P

高見編集長のコメント

これまた、女の子のあられもない姿を見せるまでのアイデアが秀逸。両想いのすれ違いカップルを眺める安心感に、エロスが加わって、非常に贅沢な作りです。エロカットにもっとサービス精神があれば、さらに評価を高められたのでは。

高見編集長のコメント

惜しくも受賞は逃した最終選考進出作品

第46回グランドチャレンジ高見編集長による全応募者作品へのコメントは、後日公開予定!!

次回以降のグランドチャレンジの詳細はコチラ!!

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